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連載コラム

平成25年度グリーン建材普及促進基盤構築調査事業への取り組み

[ 2014年4月24日 ]

国際委員会 グリーン建材普及促進委員会

 一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会(以下、建産協)では、経済産業省 産業技術環境局基準認証政策課より、平成24年度から25年度の2ヶ年事業としてグリーン建材普及促進基盤構築調査事業を受託し取り組んできた。

事業の目的と目標

 本事業では、地球温暖化抑制等の環境保護の一環として注目度が高く、また、市場成長性も高いエネルギー分野において、省エネルギー、新エネルギー領域に関する日本の良質な建材製品を、成長著しいアセアン諸国及び中国、韓国に普及・展開するための基盤構築を目的とする。
 具体的には、アジア諸国の国家標準化機関、試験・認証機関及び省エネルギー政策担当機関などに対して、各国国家標準案の策定に向けた支援、その国家標準案に基づく適合性評価を適正に実施するための技術協力支援、並びにこれらの国家標準案及び適合評価制度を各国の省エネルギー政策に活用させるための協力を実施するとともに、中国、韓国を始め、ベトナム等との交流活動を通じて、アジアの仲間づくりを主導する。
 これらの事業遂行のため、建産協 国際委員会のもとに「グリーン建材普及促進委員会」を設け、独立行政法人建築研究所との協力関係で事業を進めてきた。

事業の概要1:窓関係製品規格及び遮熱/断熱性能評価方法の規格化プロジェクト

 日本では窓の断熱計算方法のJIS化(JIS A 2102:窓及びドアの熱性能-熱貫流率の計算)はすでに完了しているが、遮熱性能評価法についてはISO15099(Thermal performance of windows, doors and shading devices - Detailed calculations)をベースとしたJISを作成し、JIS化及びISO化(ISO改正の再提案)を目指した受託事業を建産協で実施してきた。(平成23年度から3年間)
 平成24年度の活動実績を踏まえ、平成25年度の事業活動では、日中韓の国際会議やISOの分科委員会(ISO/TC163/SC1)での審議を踏まえつつ、日本のJISをベースとした各国規格の共通化等を行うことを主な目標とした。

【 平成25年度活動内容 】

1. 第1回国際会議:平成25年8月4日(日)~8月7日(水) 中国(北京)

(1) 参加者
中国建築科学研究院(CABR)、韓国建設技術研究院(KICT)、建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会)委員、他
(2) 目的
① 窓・ドア遮熱性能評価方法のISO化のための共同提案骨子をまとめる
② 日射遮蔽物を付属した窓の日射熱取得率のラウンドロビンテスト結果考察
③ 中国の測定装置の開発状況の共有化


2.第2回国際会議・施設視察:平成25年11月3日(日)~11月9日(土) 韓国(ソウル)

(1) 参加者
中国建築科学研究院(CABR)、韓国建設技術研究院(KICT)、建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会)委員、他
(2) 目的
① ISOドラフト(ISO WD19467)の審議。
② 日射熱取得率測定装置に関する韓国への技術指導と測定結果の議論。
③ 中国の測定装置開発状況進捗の確認。
④ ガラスメーカー(EAGON Windows & Doors)施設視察。


3.第3回国際会議:平成26年2月11日(火)~2月14日(金) 日本(鹿児島)

(1) 参加者
中国建築科学研究院(CABR)、韓国建設技術研究院(KICT)、建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会)委員、他
(2) 目的
① ISOドラフト(ISO WD19467)の審議。
② 日韓のラウンドロビンテスト結果考察。
③ 中国の測定装置開発状況進捗の確認。


4.ISO/TC163国際会議:平成25年9月8日(日)~9月15日(日) スウェーデン(ストックホルム)

(1) 参加者
建産協 グリーン建材普及促進委員会窓分科会 主査 二宮秀與(鹿児島大学大学院教授)
(2) 目的
「人工光源を利用した窓の太陽熱取得率試験方法」の普及のため、日本、中国及び韓国からNWIP(New Work Item Proposal)提案を実施。

5.第1回ISO/TC163/SC1/WG17幹事国会議: 平成25年12月6日(金) Web会議

(1) 参加者
日本、韓国、中国、ドイツ、カナダのエキスパート。
(2) 目的
ISO WD19467ドラフト内容の確認と各国意見の洗い出し。

【 平成25年度のまとめと今後の展望 】

日本のJIS原案に基づく"窓及びドアの熱性能-人工光源を用いた日射熱取得率の測定"についてのISO提案を日中韓共同で実施しISO WD19467が発行されるとともに、平成28年9月のISO化を目標とするISO/TC163/SC1/WG17の活動が開始された。昨年度に引き続き、日本・中国・韓国間の国際会議を通しての3ヶ国の連携を深めることができ、ISO化に向けた共同歩調体制は、より堅固なものになったと思われる。今後は、これらの体制を基盤とした活動を進めISO化を目指す予定である。

事業の概要2:建築用高日射反射塗料・高断熱建材等のグリーン建材に関する規格共通化プロジェクト

 日本の高性能なグリーン建材をアセアン諸国に普及するに際し、特に、日本のJISや製品に関心が高いベトナム等との間で交流を実施し、日本製品の普及拡大に向けた課題と展開についての足がかりを得る。
 具体的には、日本の製品や規格等に関心が高いベトナムとの間で、基準認証・試験認証機関等との交流を通じて、主に以下の内容についての活動を実施する。
 1. 窓の遮熱性能に関する規格共通化の取り組み。
 2. 高日射反射塗料の規格及び試験方法の展開。
 3. グリーン建材認証制度導入に向けた取り組み。

【 平成25年度活動内容 】

1.ワークショップ:平成26年1月14日(火)~1月15日(水) ベトナム(ハノイ)

(1) 参加者
ベトナム建設省、科技省、工商省等、標準機関(STAMEQ)、VIBM(ベトナム建築材料研究所)、ベトナム関係団体、企業、大学関係者等
建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会、塗料断熱建材分科会)委員他
(2) 目的
① 規格、標準、評価測定、認証等の観点から、各テーマに沿った詳細内容紹介と議論。
② ベトナムの現状と将来構想についての情報共有化。
③ 今後の活動の方向性についての議論。


2.現地日系企業関係者との意見交換会:平成26年1月16日(木) ベトナム(ホーチミン)

(1) 参加者
現地日系法人関係者、建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会、塗料断熱建材分科会)委員他
(2) 目的
主にベトナム進出企業の目から見たベトナム現状等についての情報収集。

3.新都市構想モデル地域*BECAMEX TOKYUの視察:平成26年1月17日(金) ベトナム(ホーチミン)
*ベトナムのBECAMEX社と日本の東京急行電鉄の合弁会社がベトナムのビンズン省において構想中の新しい街づくり地域

(1) 参加者
BECAMEX TOKYU CO., LTD 藤原新也氏
建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会、塗料断熱建材分科会)委員他
(2) 目的
ベトナム新都市構想の理解及び将来の住宅事情の把握。


4.VIBM(Southern Center)表敬訪問・視察:平成26年1月17日(金) ベトナム(ホーチミン)

(1) 参加者
VIBM: Le Van Quang (Vice Derector)、Phan Toan Thang (Vice Director)他3名
建産協 グリーン建材普及促進委員会(窓分科会、塗料断熱建材分科会)委員他
(2) 目的
表敬訪問と視察。

5.ベトナム研修生実習受入:平成26年2月25日(火) ~2月28日(金) 日本

(1) 参加者
ベトナム研修生5名(VIBM:4名、STAMEQ:1名)
(2) 目的
ベトナムメンバーの技術レベルの向上及び日本とベトナムの交流。
主な訪問先:建産協、経済産業省、(一財)建材試験センター、(独)建築研究所、国総研、(一社)日本塗料検査協会、LIXILショールーム

【 平成25年度のまとめと今後の展望 】

VIBMとの間で、窓の遮熱性能及び省エネガラス、塗料・建築材料に関する規格標準化、認証等のテーマでワークショップを開催するとともに、ベトナムから研修生を受入れ、日本の評価測定の実習を実施した。これらの活動により、ベトナムとの間で、今後の活動テーマに関する相互理解と共通認識を得ることができ、本格的な交流活動を開始できた。これらはベトナムの標準機関(STAMEQ)の理解と賛同も得られており、ベトナムとの活動は今後、軌道に乗るものと思われる。今後は、このような成果をもとに、ベトナムとの関係をさらに緊密にしながら、他のアセアン諸国への活動展開や他の商品分野への展開も視野に置いて、さらなるニーズ掘り起こしを行い、JISの国際展開を行う予定である。

(一社)日本建材・住宅設備産業協会より〜建材業界の最新動向
執筆者:(一社)日本建材・住宅設備産業協会

(一社)日本建材・住宅設備産業協会は、昭和24年に(社)日本建設材料協会として発足し、 昭和63年に建材産業全般に関わる企業・団体を横断的に広く関係を取り持つ役割を担うべく、(社)日本建材産業協会 (経済産業省認可)へと改組・改名しました。そして、平成17年(社)日本住宅設備システム協会の事業を引き継いだ際、(社)日本建材・住宅設備産業協会へと改名し、平成24年4月1日に一般社団法人へ移行しました。協会独自の自主委員会による事業に各種補助・委託事業を加え、調査統計、技術動向の情報収集、建材の標準化、品質保証、省エネ・環境など各種事業を行っています。

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