建築・建材展

建築・建材展 2020 | 2020年3月3日(火)〜6日(金) 東京ビッグサイト
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京都南部、物流の要に、リンガーハットやアマゾン、コカ・コーラ...、新名神接続で利便性向上。

 新名神高速道路の建設が進む京都府の南部が、関西の生産・物流施設の要になりつつある。第二京阪道路と京奈和自動車道が南北を走り、東西方向の新名神が2023年度に全線開通する予定で、関西や東海からの交通の利便性が高まっているからだ。人口が増えている地域で、働く人を確保しやすいのも追い風だ。施設を受け入れる用地が不足しつつあり、京都府は検討を始めた。

さらに増強計画

 「工場進出の際に一番難しいのは人員の確保。人手と物流網、用地などを考えて絞り込んだ」。リンガーハットの佐々野諸延社長は関西初の生産拠点となった京都工場を京田辺市に設けた理由を説明する。ラーメンチェーンの工場を買収して設備を一新し、5月中旬に稼働を始めた。

 名神高速道路を補完する役割を担う新名神。17年4月、城陽ジャンクション・インターチェンジ(JCT・IC、城陽市)―八幡京田辺JCT・IC(八幡市)の3・5キロメートルが開通した。城陽は京奈和道、八幡京田辺は第二京阪にそれぞれ接続する。

 リンガーハットの工場は両JCT・ICのほぼ中間に位置する。敷地面積は1万7000平方メートル超。建物内にギョーザを包んだり、キャベツを洗浄したりする機械が並ぶ。京阪神を中心に約130店舗に配送する。パートやアルバイトを中心に七十数人が働く。京都工場の稼働で、関西を中心に店舗を拡充するための基盤が整う。さらなる設備増強も計画中だ。

 アマゾンは八幡京田辺JCT・IC近くに物流拠点を設ける。商品の保管や在庫管理、発送などを手がけるフルフィルメントセンター(FC)だ。6階建屋のうち、1〜4階の延べ床面積約9万平方メートルを利用し、19年10月の稼働を見込む。

 広さは4月に本格稼働した大阪府茨木市のFCより4割ほど大きい。最新のロボティクスを備え、従業員の作業負担を減らした施設を計画する。

 京都府南部が生産・物流拠点の集積地になりつつある。関西の物流増に対応した能力増強の動きが目立つ。

 例えばコカ・コーラボトラーズジャパン。19年4月、京都工場(久御山町)のペットボトル製品の充〓ラインを増設した。秋から冬にさらに増やす計画だ。昨年の西日本豪雨で広島県内の工場が被災し、供給に影響が出た。京都工場の増強は全国的な安定供給に寄与する。

 18年に日本郵便は郵便やゆうパックの区分けをする京都郵便局(城陽市)、米物流大手のプロロジス(東京・千代田)の巨大な物流拠点がそれぞれ稼働した。

人口増が追い風

 拠点の開設が相次ぐ一因に、京都府南部の人口が増えていることがある。例えば京田辺市は6月1日時点の推計人口は7万3433人で、10年前に比べて9%増えた。木津川市でも増えている。

 将来、北陸新幹線が新大阪まで全線開業する際、京田辺市には新駅も設置される見通し。新たな住宅開発が予想される。

 今後の課題は、拠点が立地する用地だ。府は精華町や八幡市などに企業向けの用地を持っていたが「完売状態に近い」(産業立地課)という。府は京田辺市内の山林約60ヘクタールを産業団地を含めた造成を計画している。

 環境調査を始めているが、早くとも来年までは続き、開発の本格化までは数年かかる見通しだ。逼迫している用地不足の解消までは、時間がかかりそうだ。

(山本紗世)

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