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旭化成ホームズ、「杭打ち」の影なお色濃く、15年度受注額7%減。

[ 2016年4月13日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 住宅メーカー大手7社の2015年度の戸建ての受注額(速報値)が12日出そろった。グループ企業が杭(くい)打ちデータを改ざんしていた旭化成ホームズは戸建てとアパートの合計で前年度比7%減。自粛していたテレビCMやチラシの配布を今春から再開させたものの、消費者の信頼を取り戻す道のりは長い。

 大手の戸建て注文住宅の受注額は15年度、まずまずの水準だった。大和ハウス工業は5%増え、住友林業とミサワホームがいずれも3%増。パナホームも2%増えた。積水ハウス(15年2月〜16年1月)は前年度と同水準、三井ホームは1%減だった。大手の多くはアパート受注額も前年度を上回り、旭化成ホームズの一人負けが際立つ。

 受注をけん引したのは賃貸住宅や二世帯住宅。15年1月に相続税が実質増税され、節税対策につながる賃貸住宅や賃貸併用住宅、二世帯住宅に関心を持つ地主が増えた。各社はこうした商品で集中的に営業をかけ、受注確保につなげている。

 横浜市のマンションで旭化成建材が杭打ちデータを改ざんした問題は昨年10月に明るみに出た。11月以降、旭化成ホームズの月次の受注額は大幅な前年割れが続く。販売現場は売り込みよりも説明に追われ、親会社の旭化成はグループで広告宣伝を自粛。3月の住宅の資料請求数は前年同月の半分に満たない。

 「へーベルハウス」で知られる旭化成ホームズは約40年前に国内で初めて二世帯住宅を売り出し、3階建ての賃貸併用住宅を得意とする。相続増税の恩恵を最も受けるはずだった。機会損失の痛手は大きい。

 3月の受注額も前年同月比16%減だがチラシやテレビCMは徐々に再開し始めた。新たに就任した旭化成の小堀秀毅社長は「広告を戻せば多少良くなる」と見る。この間、住宅の営業マンは既存顧客を訪ねて紹介客を掘り起こしてきた。地道な営業を続ける一方、5月の大型連休に向けて集客キャンペーンも予定する。

 足元では住宅ローン金利の低下により、3月の展示場来場者が同9%増えた。ただ、それが受注に結びついていない。杭打ち問題によるブランド毀損がどこまで影響するかは読み切れず、手探りの営業が続く。

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