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エディオン、リフォーム拡大、海外展開視野に、シャープ元常務・新氏迎える。

[ 2017年3月13日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 家電量販大手のエディオンはリフォーム事業をてこ入れする。現在、同事業の売上高は全体の約5%だが、早期に10%まで引き上げて主力事業に据える。このほどシャープ元常務で営業などを担当していた新晶氏を執行役員として迎えた。新氏はリフォームを担当するELS事業部の統括部長に就任し、リフォーム事業の拡大を支える。エディオンの久保允誉会長兼社長と新晶執行役員に今後の戦略を聞いた。

 ――新氏をELS統括部長に迎えた狙いは。

 久保社長「今世の中では、第4の波が起きている。(全てのモノがインターネットにつながる)IoTなどがその例。世界で330万個くらいのものがインターネットにつながっていて、2025年には1兆に達すると言われている」

 「新氏はメーカーでIoTなどを手掛けていて、海外の経験もある。1年前、新氏がマレーシアにいた時に同国に行って一緒にやろうよと話をしていた。新氏のいろいろな経験に期待したい」

 「リフォーム事業は既存の形からなかなか抜けられない。新氏はメーカーで消費者目線のものづくりをやってきた人。その経験を生かして、メーカーに新しい商品の提案をしてもらうなどしてもらいたい。それでエディオンのリフォームに対する消費者のイメージが変わって、『リフォームのことならエディオン』と言ってもらえるようになることを期待している」

 ――メーカーでの経験を生かし、どのようなことをやっていきたいか。

 新氏「メーカー時代は自社の商品しか売ることができなかった。エディオンでは顧客のニーズに合わせて、様々なメーカーのあらゆる商品を組み合わせて売ることができる。そこに魅力を感じた」

「(家電量販店は)今はメーカーが作った商品を売っているが、顧客が本当に求めるものは違うかもしれない。エディオンには会員カードがあり、顧客のニーズを直接拾える点が強み。本当の需要を探り、生活のパートナーになりたい」

 久保社長「そもそもリフォーム事業を始めようと思ったきっかけは、製造から販売までできるのはリフォームだと思ったから。リフォーム事業ならば製販一体を手掛けられると考えた。メーカー出身の新氏を迎えることで、違うものの見方で、新しいものを生み出せるのではないかと考えている」

 ――リフォーム事業の現状はどうですか。

 久保社長「リフォーム事業を始めて5年目に入るが、売上高は350億円程度。料金体系がわかりやすいリフォームパックなどを作ったことによって伸びたが、なかなか次の一手が出ずに足踏みしている状況だ」

 「今後1〜2年をめどに、リフォーム事業の売上比率を現在の(全体の)5〜6%から約1割に引き上げたい。今はエアコンの売上高が約1割で全体の中でトップ。リフォーム事業を強化して主力事業に育てたい」

記者の目
新氏起用の狙い
PB開発強化も

 家電量販各社の業績は回復基調にあるが、主な要因は値下げ競争の見直しによる採算改善と白物などの買い替え需要だ。今後、家電販売市場の拡大は見込みにくい状況だ。家電メーカーはリストラなどで商品数を絞り込む傾向にあり、量販店は品ぞろえの強みを発揮しづらくなっている。

 そこで各社はプライベートブランド(PB=自主企画)に力を入れている。久保社長がシャープ出身の新氏に「メーカー出身者ならではの発想に期待している」と話す背景には自社PBの強化も含まれているだろう。優秀なメーカー人材の獲得は、家電量販店のSPA(製造小売り)化につながりそうだ。(長田真美)

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