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技競うプレハブ住宅(4)AI活用、快適さ追求(軌跡)終。

[ 2017年5月25日 / 日本経済新聞 大阪夕刊 ]

 プレハブ住宅各社は今後、人工知能(AI)やビッグデータをどう活用するかで真価を問われそうだ。

 積水ハウス静岡工場(静岡県掛川市)の第1鉄工場。昨年4月の新製造ライン稼働により、溶接後の検査工程を担う主体がヒトからロボットに代わった。赤いレーザー光を照射して溶接箇所をチェックする。住宅業界で初めてという。

 検査結果は現在、ヒトが分析して品質改善につなげているが、沖本直紀・設備情報部長は「ミスを見つけるだけではもったいない」と話す。溶接の完成度は電流、電圧、スピードの3要素で決まる。今後はAIが検査結果を分析し、溶接ロボットに補正を指示する仕組みを目指す。

 大和ハウス工業奈良工場(奈良市)の尾崎学工場長は「進捗管理にビッグデータを利用したい」と語る。生産に関する膨大なデータの分析で、故障の未然防止などが可能と考えている。

 住む人の健康管理などに役立つ「スマートハウス」づくりも課題だ。パナホームは4月8日、全館空調ながら部屋ごとに温度を調節でき、外気を取り込む際にPM2・5などを除去する商品を発売した。「今後はAIを活用し、気象情報などの様々なデータを住む人の健康、快適に生かしたい」(居住環境研究室の中川浩室長)という。

 積水ハウスは食卓を撮影するなどして栄養や体調の情報を蓄積し、AIで健康管理を支援するシステムを研究している。石井正義・執行役員総合住宅研究所長は「健康や環境などをテーマに顧客目線で研究開発を進めていく」と話す。

 住宅へのAI活用は電機大手が主役になりそうな感がある。住まいを提供してきた住宅各社が主導権を握れるか、実力が試される。

(この項おわり)

 次回は「逆境いなした西本願寺」

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