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アイカ工業「非住宅」開拓、ホテルや福祉施設、天井材の新製品。

[ 2017年6月17日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 アイカ工業はホテルや福祉施設など、非住宅向け建材の新製品を月内に投入する。住宅の構造材として使われていた建材を改良し、消臭や湿度の調節など素材の機能を生かした天井材として売り込む。大理石調などデザイン性と軽さを兼ね備えた壁用の新素材も開発した。新設住宅着工の伸び悩みが想定されるなか、インバウンド客を見据えたホテル需要などを取り込む。

 アイカが天井材として売り込むのは、機能性素材「モイス」。素材の微細な穴が、素材表面についた水やにおいを吸収する仕組みだ。不燃性や高い強度も持ち合わせる。素材特性により、天井に素材をとめるビスも抜けにくくなるため、地震の揺れで天井が落下する事故などをより防げる。

 湿度が高くなりやすい洗面所やトイレの天井、においなどを気にする福祉施設などに売り込む。天井落下の防止により、子供や高齢者らも利用する病院、学校、老人ホームなどの需要も期待できる。アイカが天井向けを前面に押し出した商品は初めてで、新市場開拓で2017年度で4億円の売上高を見込む。

 無機材料のケイ酸カルシウム板の表面に印刷を施し、有機樹脂でコーティングした壁材「アルディカ」も月内に販売を始める。大理石やタイル、陶板などの素材感を忠実に再現した。一般的な石材を壁材として使うのに比べると、重量は4分の1程度と軽い。運搬コストや施工コストも抑制できる。高級な素材感を求める店舗やホテルのロビー、オフィスなどに売り込み、17年度に2億円の売上高を目指す。

 アイカ工業の17年3月期の売上高は1516億円、経常利益は183億円。マイナス金利に伴う住宅ローン金利の低下を背景にした新設住宅着工の伸びにより、売上高、利益ともに伸びた。

 ただ今後は人口減により、新設住宅着工は「減少傾向に転じる可能性が高い」(同社)とみる。21年3月期に売上高2000億円、経常利益220億円とする中期経営計画を打ち出しており、収益増にはホテルやオフィスなど非住宅向け建材の開拓が求められている。

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