日経メッセ > 建築・建材展 > ニュース > 人材、建築技術者に熱視線――未経験者採用し派遣(動き出す五輪需要)

日経の紙面から

人材、建築技術者に熱視線――未経験者採用し派遣(動き出す五輪需要)

[ 2017年7月13日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 「現場の信用を得るため、報・連・相を徹底しましょう」――。東京・丸の内にある夢真ホールディングス本社の研修室は、20代を中心とした見習い建築技術者の熱気にあふれている。2回り以上年齢の離れた職人をまとめるため、知識や対人スキルを磨いている。

 ゼネコンなどに建築技術者を派遣する同社は、2017年9月期に過去最高の2300人の採用を予定。五輪・パラリンピック関連工事で派遣依頼が増えたことを追い風に、当初の計画から300人上積みした。

 採用の大半は他業界出身の未経験者で、派遣先企業で働きながら工事の進捗を管理する施工管理技士の資格を取る。都内周辺では集めきれず、地方での呼び込みを強化した。その切り札が社員寮だ。首都圏を中心に3年で2倍に拡大。昨年は横浜市などで新しい寮が稼働した。

 リクルートワークス研究所(東京・中央)の試算によると、五輪開催に伴う人材ニーズは全就業人口の1・3%にあたる81・5万人にのぼる見通し。うち33・5万人を占める建設関連は一足早い18年にピークが来る。サービス業の人材ニーズは20年の開催時にピークを迎える見通しだ。

 人手不足は賃金上昇につながる。夢真ホールディングスが派遣先から受け取る派遣料金は、17年3月までの半年間で1時間平均で2791円。賃金が安い未経験者が増加しても、前年同期を5・1%上回った。

 建設資材などモノの五輪需要は一過性の側面もあるが、構造的な人手不足下では「熟練技術者が引退期を迎え、派遣技術者に引き合いが集まる状況は続くだろう」(児玉英一執行役員)とみる。ピーク一服後をにらんだ獲得競争がやむ気配はみられない。

ニュースの最新記事

PAGE TOP