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サンヨーホームズ、介助ロボ、歩行に寄り添う、北欧の装置にヒント。

[ 2017年8月25日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 プレハブ住宅中堅のサンヨーホームズは高齢者の自律歩行を助ける介助ロボットの販売に乗り出す。伸縮するワイヤで天井とつなぎ、転びそうになるとセンサーが作動してゆっくりと床に倒れる。負傷を防ぐだけでなく、デザイン性や着用感も意識した。けがの懸念を軽減し、自分の足で歩く自信をつけたいとの需要に応える。

 商品名は「寄り添いロボット」。天井にレールを張り巡らせ、可動式のセンサーをつける。センサーから伸びるワイヤとベストをフックでつなげ、ベストを利用者が着用する。

 福祉が進む北欧にあるつり下げ式の装置をヒントにした。ただ、既存品はひもで腕をつるタイプや床に足が着かないハンモック型。体への締め付けがきついなど、歩く練習ができる装置は少なかった。

 歩行の練習は従来、施設従業員が寄り添いながら進む方法が主流だったが、寄り添いロボットでは完全な自律歩行をめざすとの位置づけで、歩行者が前に進むとレールも動くしくみ。「自分でキッチンに立ってお茶を入れたい」「夜中に家族を起こさずにトイレに行きたい」といった理由でデイサービスに通う高齢者を支援する。

 足腰が弱った高齢者は転びやすいが、転倒を防ぐのではなく衝撃をゆるやかにするのみ。転倒時の衝撃をセンサーが感知しワイヤに圧力をかける。パーキンソン病などで瞬時に腕で体を守ることができなくても衝撃を抑え、寝そべるように体を床にゆっくり寝かせることができる。

 「おしゃれじゃないと嫌という高齢者も増えてきた」(細井昭宏執行役員)。ベストのデザインはNHK連続テレビ小説「マッサン」などの衣装を手がけるオーダーメード洋服店「セントオーディン」(大阪市)が手がけた。

 大阪・桜ノ宮にあるサンヨーホームズのデイサービス「サンアドバンス」では階段の昇降も含めた練習ができる。数年間の実証実験をへて、今後は自社だけでなく他社の施設での導入に向け販売を拡大する方針だ。

 住宅着工数の大きな伸びが見込めないなか、住宅関連業界では非住宅分野の育成が課題。戸建て住宅を主力事業とするサンヨーホームズも高齢者対応住宅やデイサービス事業の拡大をめざしており、2020年度に介護関連を含む賃貸福祉事業を16年度実績の3倍にあたる200億円に引き上げる計画だ。

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