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ゼロエネ、マンション版、大京、太陽光・断熱で8割減、兵庫・芦屋で分譲。

[ 2017年10月9日 / 日経産業新聞 ]

 大京はエネルギーの消費量を8割削減したマンションを兵庫県で分譲する。屋根の上に太陽光発電を設置してエネルギーを作り、建物の断熱性能を高め各部屋の熱効率を向上させることで省エネを実現する。普及が期待されているゼロエネルギー住宅(ZEH)のマンション版として事業展開を進めていく。

 販売するのは兵庫県芦屋市の地上5階建て、地下1階建ての省エネ型の分譲マンション。総戸数は79戸で、2018年末の完成をめざす。

 省エネと創エネを組み合わせ、各住戸でエネルギー消費量の8割以上削減する。8割以上の削減は、住宅のエネルギー消費をゼロに近づけた「Nearly ZEH」の基準と同等。大京は大学教授などの意見をもとに定義したマンション版の「Nearly ZEM」を達成したことをアピールする。

 創エネでは屋上には合計出力208キロワットの太陽光発電を設置し、マンションで使用するエネルギーを作る。水道のポンプの動力や共用部の照明の電力を賄うためのものと、各住戸の家庭が発電した電気を使用することができるものを分けて設置する。

 蓄電池も共用部と各住戸に設置する。昼間に発電した電気を夜間にも有効活用できるようにし、災害時にライフラインが停止しても1週間以上電力を供給し生活を持続できるという。共用部と各住戸でエネルギーの融通をすることもできる。

 省エネでは各住戸の窓のサッシに断熱性の高い樹脂を使ったものを採用する。内断熱を取り入れるほか、高い発電効率の燃料電池を全戸に設置する。

 これらの取り組みにより36%の省エネと44%の創エネを実現し、エネルギー消費量を8割以上削減できる。

 マンションの屋上に太陽光を設置するには各住戸に複雑に配線をするなどでハードルがある。大京はZEHの建設実績があるほか、マンションの階数ごとにゼロエネ化の実現のシミュレーションを繰り返すことで実現を可能にした。

 今回の物件は国土交通省の住宅・建築物の先進的な省エネ化した事例に対して補助する事業に採択された。購入費用は他の物件よりも高くなるが、補助金を受けることもありある程度低減されるという。またエネルギー消費の削減でコストの回収も可能だという。

 マンションのゼロエネルギー化をめざす動きでは積水ハウスも19年春に名古屋市に3階建てのゼロエネマンション(12戸規模)を完成させる予定だ。大京は省エネ型マンションの市場が拡大すると見込んで今回の事例を他の事業にも展開していくことを視野に入れる。(福本裕貴)

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