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野村不、サ高住展開、自立高齢者、取り込みへ。

[ 2017年10月9日 / 日経産業新聞 ]

 野村不動産はサービス付き高齢者住宅(サ高住)を展開する。10月下旬に千葉県船橋市で第1号案件が開業するのを皮切りに、今後4年以内に分譲マンションを開発する横浜市や千葉市、東京都三鷹市の隣接地でも開業する計画。将来は地方での展開も視野に入れる。フィットネスなど共用施設も充実させ、健康で自立して生活できる高齢者らの需要を取り込む。

 サ高住は新たに立ち上げた「OUKAS(オウカス)」ブランドで、千葉市美浜区の海浜幕張、横浜市港北区の日吉、三鷹市で順次展開する。複数棟を構える分譲マンションや商業施設と一体的に開発。多世代の交流を意識して保育園や小学校などを設ける予定だ。

 オウカスは120戸前後での展開を基本とする方針。賃貸型だけでなく、分譲型の展開も予定する。分譲住宅などとの一体開発だけでなく、サ高住の単独展開も検討する。一方、地方では単独展開せずに一体開発のみを視野に入れる。

 野村不は今年3月、介護付き有料老人ホーム運営のJAPANライフデザイン(東京・港)と資本業務提携した。同社も合わせて今後10年間で40棟、5千戸の高齢者向け住宅を手掛ける方針だ。開発資金を確保するため、不動産投資信託(REIT)や私募ファンドなどへのサ高住の物件売却も検討する。

 10月25日開業の第1号案件のオウカス船橋(船橋市)は、野村不動産が開発し、運営をグループの野村不動産ウェルネス(東京・新宿)が手掛ける。総戸数は125戸で部屋のタイプはワンルームから2LDKがあり、半数で2人入居が可能。月額費用は家賃や管理・サービス費を含み21万〜34万円となる。

 共用施設には大浴場やレストランやゲストルーム、医療連携室などを設けた。フィットネススタジオではグループのフィットネス運営会社が開発した運動プログラムを提供する。1階には介護サービスのツクイが入り訪問介護施設やデイケアサービスを手掛ける。

 オウカス船橋は分譲マンション「プラウド船橋」や商業施設などを一体開発した「ふなばし森のシティ」に隣接している。9月中旬までに1千件近い資料の請求があり、400組の来場者があった。来場者の平均年齢は75歳前後でこのうち70組は近隣のプラウド船橋の親族だという。

 政府は高齢者向け住宅の整備を推進している。しかし、高齢者住宅は国からの介護保険収入が見込める要介護者を対象にした施設が多いのが現状だ。自立した高齢者向けの住宅はまだ少なく、サ高住の需要は大きいとみる。野村不動産ホールディングスで高齢者住宅事業を担当する関敏昭取締役は「介護保険を使わずに健康に生活して最期を迎える住宅を目指したい」としている。

(加藤宏一)

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