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パナソニック、中堅建設買収、100億円、高層マンション参入、「家丸ごと」戦略強化。

[ 2017年11月2日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 パナソニックは1日、中堅建設会社の松村組(東京・千代田)を買収すると発表した。買収額は100億円弱とみられる。10月に完全子会社化したパナホームと連携し、戸建て住宅に加えて中高層階のマンション販売にも力を入れる。家電中心だったパナソニックは自動車部材と住宅を成長の柱に据えており、内外装などの住宅設備関連の売上高拡大にもつなげる。

 年末までに松村組の発行済み株式数の過半を取得して子会社化し、2018年度前半に全株式を取得する計画だ。パナソニックが建設会社を買収するのは初めてだ。

 パナホームは戸建て住宅が中心だが、低層階マンションの建設を手がけており、同社によると4〜5階建てではトップシェアを持つ。一方、10階建て以上の高層階では後れをとっており、専用の施工管理者などの有資格者の確保が急務だった。こうした分野に松村組の人員を投入する。

 パナソニックは戸建て住宅ではパナホームを通じて、家電やキッチンなど住宅設備もセットにして販売する「家まるごと」戦略を展開している。これをマンションにも広げ、住宅設備の販売増にもつなげる。

 販売面でもショールームの活用や宣伝広告で、販路拡大を図る。こうしたグループ全体の相乗効果を発揮することで、現在の住宅業界7位から早期に3位に引き上げる計画を描いている。

 1894年創業の松村組は長年にわたり蓄積してきた高い施工技術を強みに商業施設や工場などで実績を残してきた。関西国際空港の旅客ターミナルや国立新美術館などの施工事例がある。2016年度の売上高352億円の3分の2を非住宅分野が占める。住宅分野も強化するため、顧客接点を増やしたい松村組の思惑とも一致した。

 パナソニックの住宅・住宅設備関連事業を手掛ける社内カンパニーの売上高は17年4〜9月期で全体の2割を占めるが、国内の新規住宅着工は16年に96万戸強と、直近のピークである06年の129万戸を大きく下回る。 少子高齢化により今後の着工件数の減少が見込まれる中、パナホームも手がける住宅の幅を広げる必要がある。新築戸建ての苦戦でパナホームの17年度の売上高見通しは3850億円と従来から50億円引き下げている。

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