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ゼネコン、下請け支援、代金決済を早める、大成など人手確保後押し。

[ 2017年11月10日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 ゼネコン(総合建設会社)各社が下請け企業など取引先への支払い条件を緩和する。大成建設は2018年4月に支払い条件を28年ぶりに改定し、支払手形などの決済期間を90日から60日に短縮する。取引先にとっては現金が早く手に入り、資金繰りが楽になる利点がある。取引先の経営を支援し、人手確保の原資などに充ててもらう。

 支払い条件見直しは下請けの建設会社や資材を供給する業者など、取引のある全業者が対象。大成建設は年間6千億円前後の支払いに手形を利用している。より多くの現金が一時的に必要になるが、手元資金で賄う。他の大手ゼネコンも追随する見通しだ。

 準大手ゼネコンでは三井住友建設も18年中に支払手形の決済期間を現在の90日から60日に短縮する検討を始めた。同社は今年1月に決済期間を120日から90日に短縮したばかりだが、取引先の資金繰り支援をさらに進める。五洋建設は10月から協力会社からの資材購入の新規契約の支払いを手形から現金に切り替えた。下請け企業向けは7月に切り替えた。

 16年12月の下請法の運用基準改定を受け、国土交通省は取引条件の改善を今年3月に建設業界に要請。業界団体の日本建設業連合会(東京・中央)は自主行動計画を策定した。大成建設などはいち早く対応して人手確保に苦労する取引先を支援する。

 建設業界は技能労働者の高齢化や年収水準の低さなどから、16年の就業者数はピークの1997年の7割の495万人に減少した。当面は都市部の再開発など堅調な建設需要が見込まれているため、人手の確保がゼネコン各社の大きな経営課題となりつつある。

 同様の取り組みは不動産業界にも広がる。東急リバブルはリノベーション(大規模改修)事業で工事を発注する施工業者に対し、費用の支払期間を短縮する取り組みを始めた。従来は月に1回、工事費用を支払ってきたが、毎月10、20、30日を支払日とし、支払日のおおむね1週間前までに請求書が届けば支払うように改めた。施工業者の資金繰りに余裕を持たせ、人手確保につなげてもらう。改修工事の品質向上なども見込む。

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