日経メッセ > 建築・建材展 > ニュース > 海外の都市圏住宅に商機、三菱地所など、日本企業、ノウハウ生かす。

日経の紙面から

海外の都市圏住宅に商機、三菱地所など、日本企業、ノウハウ生かす。

[ 2017年11月27日 / 日経産業新聞 ]

 三菱地所は24日、オーストラリアのメルボルン市でタワーマンションを開発すると発表した。現地の不動産・建設会社のレンドリースと合弁で2020年の完成を目指して地上44階建て、総戸数719戸の大型タワマンを建設する。西日本鉄道もインドネシアのジャカルタ近郊で分譲マンション2棟の開発を明らかにした。世界的に都市圏居住の流れが加速しておりノウハウのある日本企業が新たなビジネスチャンスを模索している。

 三菱地所による大型タワマンは、レンドリースがメルボルン中心部のサザンクロス駅の近接地で進める大型複合再開発「メルボルン・クオーター」の一部として開発される。総事業費は約340億円で、事業シェアは三菱地所とレンドリースの折半出資となる。延べ床面積は約5万8730平方メートルで、1戸当たりの専有面積は50〜119平方メートル。11月末に着工する。

 メルボルン・クオーターはオフィス3棟、総戸数が約1690戸の住宅3棟からなる再開発計画で、全体の完成は26年以降を予定する。残り2棟の住宅についての具体的な開発計画は今後決まる見通し。メルボルンは居住人口が約440万人だが、毎年約10万人のペースで増えている。豪州では郊外から都心居住への流れが強まっており、三菱地所は将来性の高い住宅市場とみている。

 三菱地所は豪州では昨年、レンドリースや中国不動産会社の3社合弁によるシドニーでの高さ248メートルの高層ビルを含む複合開発計画を発表している。同社はシドニー、メルボルン、ブリスベンの3都市を軸に今後も住宅、ビル、物流施設などの開発を検討する。

 西日本鉄道はインドネシア・ジャカルタ市の東側に隣接するブカシ市で分譲マンション2棟、計1500戸超を開発する計画だ。西鉄の開発事業は総額で約5300億ルピア(約44億円)。22年6月までの完成を目指している。現地の不動産大手、ダマイプトラグループが55%、西鉄が45%出資して合弁会社を設立する。

 ダマイプトラが2200ヘクタールの都市開発を進めており、合弁会社がその一角で分譲マンションの開発を担う。1ルームを主力とし、平均販売価格は約3億ルピア(約249万円)。近くに大学が建設中で、大学関係者などをターゲットとする。現地では富裕層や中間層が資産運用目的でマンションを購入するケースも多いという。西鉄は住宅事業の海外売上高を10年後に年110億円にまで高める目標を掲げている。

 世界の主要都市では急速に都市圏居住の流れが加速している。マンションと商業施設の複合化などでノウハウを持つ日本企業の商機が海外で広がる可能性が出てきた。

(加藤宏一、新井惇太郎)

ニュースの最新記事

PAGE TOP