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日経の紙面から

SMB建材発足1年、非住宅に力、業界首位追う、4年後売上高3割増へ。

[ 2018年1月11日 / 日経産業新聞 ]

 三井物産、住友商事、丸紅の総合商社3社の建材販売事業を統合したSMB建材が発足してから1年が経過した。住商出身の角柄明彦社長は日本経済新聞の取材に「統合で業界首位の住友林業を追う体制が整った」と強調。2021年度には売り上げを約3割伸ばし、首位の住友林業を追う考えを示した。

 ――1月1日で発足から1年が過ぎました。

 「三井住商建材と丸紅建材が統合する形で誕生した。17年4月には基幹システムを統合したほか、同年7月には営業の組織も改編した。統合2社の売上高を単純合算すると16年度に3500億円程度。これを海外事業やビルなどの非住宅分野を強化することなどで、21年度までに4500億円に伸ばしたい」

 ――国内の建材市場をどうみますか。

 「増税前の駆け込み需要も一部見込めそうで、19年の再増税までは堅調だろう。個人住宅とリフォーム向けで需要の伸びが見込める。ただ、それ以降は人口減もあり、新築については市場は縮小していく」

 ――その中でどう事業を伸ばしていきますか。

 「期待できるのはIT(情報技術)を取り入れたスマートハウスなど新たな需要の拡大だ。また、デベロッパーが買い取った中古物件をリノベーションして販売する『買い取り再販』が活発になっており、当社もこのリノベーションの受注に力を入れていきたい。民泊施設などもインバウンドを追い風にした需要などにも期待している」

 「我々は非住宅分野の木造建築を得意としている。主に学校や駅などの公共物件で採用してもらうことが多い。地元の森林資源を使って庁舎や学校の体育館などを建築しており、木の温かみのほかデザインの柔軟性もあって支持されている。今後は民間の物件のほか、海外でも受注を目指したい」

 ――海外事業にはどう取り組みますか。

 「当社の課題の一つだ。海外のメーカーと協業して建材用の素材を開発し、日本国内やアジア各国で販売していきたい。すでにインドネシアでは現地の企業とこうした協業を進めている。中国の上海やベトナム、マレーシアなどにある海外拠点についても人員の拡充などを通じて機能を充実させていきたい」

記者の目
目標達成 海外事業カギに

 SMB建材は三井物産と住友商事がそれぞれ36・25%、丸紅が27・5%出資。3商社の調達や販売網を活用することで、業界首位の住友林業を追う体制を整えた。確かに売り上げ規模は大きくなったが、課題は全体の2割弱の売上高にとどまる海外事業だ。

 現在は木質素材の輸入が大半で、海外拠点の多くも連絡事務所的な存在にとどまる。角柄社長は体制を強化して現地メーカーとの協業などで独自の建材用の素材などの開発に力を入れる考えを示した。「親会社」3社との連携などでどれだけ実効性のある取り組みを広げられるか。4500億円達成の大きなポイントとなる。(松田直樹)

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