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三井不動産――日比谷再開発、次の手は(記者の目)

[ 2018年4月16日 / 日経産業新聞 ]

和田大蔵

 三井不動産が3月29日、複合商業ビル「東京ミッドタウン日比谷」(東京・千代田)を開業した。初日の来場者が10万人を超えるなど集客は好調だ。日比谷地区全体の活性化を目標とする同社の目線は10年、20年先を見据えている。

 「東京ミッドタウン日比谷」のテナント構成で特徴的なのが飲食店の多さだ。全60店のうち半数以上を飲食店が占める。飲食店はネット通販が隆盛の現在も需要は衰えないが客単価が低く、高い賃料も期待しにくい。

 ミッドタウン日比谷の初年度の売り上げ目標は130億円。J・フロントリテイリングなどが2017年4月に開業した「GINZA SIX(ギンザシックス)」が241店で初年度600億円を掲げていたのと比べるとかなり控えめだ。

 現在は商業地としての認知度が低い日比谷で、モノを売ることよりも人を集めることを優先した結果とも言える。

 ミッドタウン日比谷の稼ぎ頭は地上11〜34階のオフィスフロアだ。旭化成やEYジャパンなどが順次入居するオフィスフロアでしっかり収益を稼ぎながら見据えるのは日比谷地区の次の再開発事業だ。

 三井不動産は3月末、帝国ホテルの隣に立つオフィスビル「NBF日比谷ビル(旧大和生命ビル)」を、系列の不動産投資信託(REIT)である日本ビルファンド投資法人から取得した。

 三井不動産はすでに帝国ホテルにも発行済み株式の33%を出資している。長い時間をかけて街のブランド力を高めるのは三井不動産のお家芸だ。

 2月には時価総額で三菱地所を3年5カ月ぶりに上回った。日比谷の再開発計画は、ライバルを収益力で引き離すための切り札でもある。

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