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三越伊勢丹、1500億円投資――稼ぐ力回復、道半ば、不採算事業、撤退やテコ入れ。

[ 2018年6月7日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 設備投資のもう一つの柱である店舗改装では、伊勢丹新宿本店のメンズ館に今秋から着手し、19年度には同店の本館も改装する。本館では訪日外国人に人気の化粧品売り場を拡張する。2館の改装に100億円を投じる。17年度から改装に着手している三越日本橋本店(東京・中央)には総額150億円を投資する。

 札幌市や福岡市の地方店も訪日外国人需要の取り込みにつながる改装を予定。老朽化対策や設備更新とは別に、売り場拡張などの戦略的な店舗改装に年200億円前後の投資を3年継続する。

 三越伊勢丹HDの17年度の連結ベースの業績は増収を確保したものの、売上高営業利益率は1・9%と同業の高島屋(3・7%)の半分程度にとどまった。人件費など販売管理費の負担が重いためだ。不採算店の減損損失が響き8年ぶりに最終赤字にも陥った。店舗改装を進めるが稼ぐ力の本質的な回復は道半ばだ。

 三越伊勢丹HDは販管費の抑制を狙い、主要な子会社の三越伊勢丹で17年秋に早期退職制度を拡充。3年間で従業員の2割の退職を見込む。高級スーパーの株式を売却するなど、不採算事業の整理にも乗り出している。

 結果として19年度の営業利益は17年度比4割増の350億円と、08年の経営統合後の最高を更新する見通しだ。この水準は「訪日外国人消費が多少へこんでも、消費増税で売上高が落ち込んでも達成できる」(杉江社長)とする。ただ、本格的な増収を達成できなければひしめくライバルたちの中で埋没しかねない。縮小均衡を打破できるのかが問われることになる。

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