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広島駅前、変貌へ走る、被爆80年の25年控え再開発、駅ビル「アッセ」が20年春に営業終了。

[ 2019年1月31日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

北口「エキエ」に秋メド「デパ地下」

 広島市の中心部が大きな変貌を遂げようとしている。広島駅では駅ビルへの広島電鉄乗り入れに向けた再開発が進み、平和大通り近くには米ホテル大手ヒルトンが進出。紙屋町、八丁堀地区では百貨店など既存ビルが相次ぎ建て替えられる。被爆80年となる2025年には、これら案件が稼働し、地域の中核都市として一層のにぎわいを生み出すことになりそうだ。

バス拠点を縮小

 JR西日本は20年春に駅ビル「ASSE」(アッセ)を終える。駅の再開発の総仕上げである駅ビルを建て替えるため、春以降に建物を解体する。先に19年秋をめどに駅の北口にある商業施設「ekie」(エキエ)は1階西側にデパ地下を連想させるような、総菜や食料品売り場を開く。完成すればエキエ全体の売り場面積は1万平方メートルとアッセに並ぶ。建て替えに5年程度かかるためエキエで補完する。

 新駅ビルは飲食や買い物のほか、宿泊や娯楽の機能も検討するなど、駅のあらゆる利用客が楽しめる空間を目指す。駅ビルの建て替えと連動して周辺施設も解体したり移転したりする。

 20年春に駅北口にビジネスホテル「ヴィアイン広島新幹線口」(仮称)を開き、駅南口の「ヴィアイン広島」を閉める。駅北口にあるJR西日本の広島支社(広島市)も20年春〜夏に駅の西側に新設して移転する。南口の駅ビル内にある鉄道業務の機能も移す。

 新たな南口の駅ビルはJR西日本の敷地を使うため現在の駅ビルよりも前方にせり出す。工事期間中は駅前のバスターミナルのホームが縮小する。広島県バス協会(広島市)が乗り入れるバス各社との協議を始めた。

 広島駅の再開発計画は広島市、JR西日本、広島電鉄が14年9月、駅南口広場の再開発に合意して始まった。JR広島駅の2階に在来線の中央改札口を設け、南北に通行する自由通路が完成した。1日15万人の乗降客が2階で移動するようになった。新駅ビルと南口広場の完成時には、高架になる広電の路面電車に2階で乗り換えられる。

周辺地域も着々

 駅南口の周辺地域も再開発が進む。タワーマンションを中核とする複合施設や、エディオン蔦屋家電が開業した。広島東郵便局も日本郵政不動産(東京・千代田)が建て替えを検討している。

 イズミが00年まで広島駅前店として営業し、現在はフタバ図書(広島市)が入居している広島産業センタービルは、18年11月に所有者が組合員からなる「広島市産業センター商業協同組合」から広島市内にある2つの不動産会社による共同所有に移った。駅から広島東洋カープの本拠地、マツダスタジアムに続く「カープロード」の起点として知られている。耐震性に課題があり、組合が売却を検討していた。再開発するとみられる。

 ▼広島駅の駅ビル「ASSE」(アッセ) 旧国鉄や地元自治体、地元企業らが共同出資した「民衆駅」として1965年12月に開業。ホテルや映画館、遊園地、展望浴場があった。99年4月の全面改装の際、「集まる」という意味の英語「ASSEMBLE」から名付けた。

 売り場面積は約1万平方メートル。路面電車とJR各線が2階で乗り換えできる広場を整備することなどに広島市、JR西日本、広島電鉄が14年9月に合意し、建て替えが決まった。

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