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名駅北に商業施設、イオンモール、再開発に弾み、初のオフィス併設型。

[ 2019年4月10日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 イオンモールは9日、2021年秋をメドに名古屋駅北側の「ノリタケの森」(名古屋市)の隣接地に商業施設を開くと発表した。周囲では三菱地所が大型マンションを建設するほか、名古屋市などがスタートアップの支援拠点を整備する。2027年に開業するリニア中央新幹線の新駅に近い名駅北の再開発は東西に比べて遅れていたが、企業や自治体の動きが加速してきた。

 イオンモールの商業施設は同社として初のオフィス併設型になる。赤レンガ建築や巨大煙突が特長の「ノリタケの森」との調和を重視し、オフィス棟は低層にする。商業施設と「ノリタケの森」は芝生の庭でつなげ、一体感を演出する。

 イオンモールの主力は郊外型の家族客向けモールだが、今回の施設は「ターゲットを変える」(担当者)という。オフィスで働く人向けに勤務後に立ち寄れる都市型スーパーやフィットネススタジオを設けるほか、地域住民が利用しやすいように美容院やコインランドリーなども設置する。

 建設予定地はノリタケカンパニーリミテドの工場の跡地で、ノリタケがイオンモールや三菱地所などに売却。三菱地所は総戸数400超の大型マンションを建設する。新たな住民が増えれば地域の活性化につながる。

 人の流れも変わりそうだ。「ノリタケの森」は年31万人が来場するが、名駅から徒歩で向かう人は少ない。今回の再開発に合わせて商業施設とマンションの間に道路を通すなど動線を刷新する。ノリタケ関係者は「名駅北に足を運ぶ人が増える」と期待を寄せる。

 周囲にはトヨタ産業技術記念館や、蔵の町並みを残す四間道(しけみち)などがある。徒歩での回遊性を増すことができれば、観光地としての価値も高まりそうだ。

 名駅北ではリニア開業を控えた企業誘致も始まっている。3月には閉校した旧那古野小学校にある施設の活用で、名古屋市とトヨタ自動車グループの東和不動産が賃貸契約を締結。同社がシェアオフィスや会議室などを設け、スタートアップ企業の育成支援拠点として10月にも開く。

 リニア開業は名古屋からヒトやモノが東京に吸い取られる「ストロー効果」が懸念される。これまでは名駅の東西を中心に再開発が進んでいたが、その流れが南北に広がれば都市の競争力を高める追い風にもなる。(湯浅兼輔、池田将)

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