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近鉄、大阪上本町を再開発、駅・ホテル・百貨店、33年度までに、夢洲から伊勢志摩、送客ハブへ。

[ 2019年6月5日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 近鉄グループホールディングス(GHD)は主力の大阪上本町駅と周辺の一体再開発に乗り出す。老朽化が目立つ駅やホテルなどの建て替えや大型改修を検討し、2033年度までの完成を目指す。ターミナルではバスなど複数の交通の乗り換えをしやすくし、統合型リゾート(IR)を誘致する夢洲から来た訪日外国人を伊勢志摩など沿線に送るハブにする。

 大阪上本町駅周辺の大型開発は10年開業の新歌舞伎座が入る「上本町YUFURA(ユフラ)」以来。これまで力を入れていた「あべのハルカス」を中心とする阿倍野地域の開発が一服。近鉄創業の地で商業施設が集まる上本町を再開発し、地理的に近い阿倍野と街づくりで相乗効果を探る。

 大阪上本町駅の年間乗降客数は約2800万人と近鉄の大阪府の駅では4番目。大阪中心部から奈良や京都、伊勢志摩などの沿線に向かう玄関にあたるが、ターミナルは築30〜50年程度と古い。

 シェラトン都ホテル大阪は1985年に前身が開業。2007年に今の形に大型改装してから10年以上たつ。約600室あり、現在は訪日客を中心に年間で約30万人が宿泊する。夢洲にIRが開業すれば、今後は展示会など「MICE」目的の訪日客が増えるとみており、要人を招いた国際会議や宿泊に対応する高級ホテルに転換。周辺にはスタートアップ向けオフィスも開く考えだ。

 近鉄百貨店上本町店も改修などを検討する。あべのハルカス近鉄本店が訪日客が多く、年間売上高1000億円を超える大型店に対し、上本町店は地元客が多い売上高240億円強の中型店。開業80周年だった16年から継続的に改装をしてきたが、老朽化が進む。今後は訪日客に対応した店舗作りも重視する。

 交通機能も改善する。現在はターミナルは鉄道駅や、空港を結ぶバスの発着が中心であり、今後はタクシーや駐車場と一体的に整備する。

 近鉄は33年度のあるべき姿を示した長期経営目標で国際博覧会(大阪・関西万博)・IRの関連事業、伊勢志摩地域の活性化を掲げた。万博・IR会場の夢洲と伊勢志摩の中間地点となる上本町駅の再開発は沿線広域での訪日客需要の取り込み拡大につながるとみる。23年度までに3事業を中心に800億円を投じる。(中西誠)

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