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日本橋、水陸の起点に、三井不、宇宙産業などの支援も、再開発新構想。

[ 2019年8月30日 / 日経産業新聞 ]

 三井不動産は29日、東京・日本橋の再開発計画の新たな構想を発表した。2035〜40年の間に日本橋川沿いに商業店舗や広場、オフィス、宿泊施設などを開発する。これまで日本橋を拠点に置く大手製薬会社とスタートアップ企業の交流を促してきたが、今後は「宇宙」をはじめ新しい領域でもハードとソフトの両面から産業の成長を支援していく考えだ。

 三井不動産が29日、都内で開催した記者会見で、菰田正信社長は「日本橋が水陸の動線の新たな起点となり、東京の大動脈を生み出す」と強調した。今後、日本橋川沿いで敷地面積約6万7000平方メートル、施設の延べ床面積約122万平方メートルに及ぶ5つの地区の再開発を予定していることを明らかにした。総事業費は明かさなかったが、「数千億円〜1兆円の間」(菰田社長)という。

 都が20年の東京五輪・パラリンピック後の都市計画として掲げる首都高速道路の地下化が実現すると、川幅含め幅約100メートル、長さ約1200メートルの「親水空間」が生まれることになるという。

 さらに、日本橋と羽田やお台場、芝浦、晴海などの様々な街が船で結ばれることで、菰田社長は「日本橋は東京駅に近く多様な移動手段が集中している。食・住・遊の機能が集積する日本橋は次世代移動サービス『MaaS(マース)』の最適な場所だ」とみる。

 一方、三井不動産は「ライフサイエンス」の領域で16年に一般社団法人「LINK―J」を立ち上げ、オフィスの整備やイベントの開催で日本橋の大手製薬会社とスタートアップ企業、大学などが交流しやすい環境を整えた。今後は「宇宙」や「モビリティ」、「食」に関するスタートアップなども支援する方針だ。

 東京駅の街区を含む西側が大手町・丸の内・有楽町の大丸有エリア、東側が日本橋、八重洲、京橋地区。三井不動産にとって最大規模のプロジェクトが官・民・地元一体での創業地の再開発「日本橋再生計画」だ。

 菰田社長は日本橋再開発の成果について「老若男女、外国人を問わず多様な人々がこの街に訪れ、にぎわう街になった。国内外から企業や人を呼び込み、新しいものを生み出すための舞台になってきた」と振り返る。

 1990年代後半に金融や商業での日本橋の中心性が薄れていく中、2004年の「COREDO日本橋」(東京・中央)開業を皮切りに同計画が開始。05年に「日本橋三井タワー」(同)、10年に「COREDO室町1」(同)が開業。商業やオフィスが複合した施設の開発を展開した。

 14年の「COREDO室町2・3」(同)の開業を契機に開始した同計画の第2ステージではハードだけでなくソフト面の街づくりも進めた。

(小田浩靖)

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