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特集――新築賃料、リーマン前水準、本社調査、東京都心、オフィス活況、需要旺盛、再開発相次ぐ。

[ 2019年11月5日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 東京都心のオフィス不足が解消しない。2019年に入ってから新築ビルの供給は少なくないものの、すでにほぼ満室で稼働している。移転による2次空室もほとんど生じていない。底堅い需要を受け、都心は大規模な再開発が目白押しだ。

 日本経済新聞社のオフィスビル賃貸料調査によると、2019年下期の東京の新築ビルの賃料を示す指数は、前年同期に比べ23・89高い192・28だった。リーマン・ショック前の水準(2007年下期の195・58)にまで回復した。

 都心5区では既存ビルも含めてほとんど空室がない状況だ。三鬼商事の調べでは、9月の空室率は過去最低の1・64%。08年11月以降は1%台で推移している。

 旺盛な実需を背景にオフィスの大量供給は今後も相次ぐ。1日に東急などが渋谷駅周辺で最高層を誇る「渋谷スクランブルスクエア東棟」が満室で稼働。20年3月には森トラストが同年に完成予定のオフィスで最大規模となる「神谷町トラストタワー」を開業する。

 東京五輪・パラリンピック開催後にむしろ都心再開発の本番を迎える。日本で最も高いビルが競うように建つ。

 23年には森ビルが約5800億円をかけ、虎ノ門・麻布台エリアにオフィスなどが入る約330メートルの大規模複合ビルなどを整備する。24年ごろにはJR東日本が山手線の「高輪ゲートウェイ」駅周辺にオフィスビルなど複数棟を建て、新たな街づくりを進める。27年度までには三菱地所が約1兆円を投じ、大手町で約390メートルのオフィスビルなどを完成させる。

 総務省の労働力調査では東京都の就業者数は11年以降、増え続けており、働き手の増加がオフィス需要につながっている。ただ、就業人口の増加ペースを超えて大量供給が続けば、空室が増えるリスクも生じうる。

 足元では米中貿易摩擦の長期化などで世界経済の先行きが見通しづらい。賃料の上昇も続くなかで、借り手の企業からは負担が重いとの声も上がり始めている。

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