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MM21、開発失速、CSKも本社ビル建設中止――横浜市、違約金18億円徴収。

[ 2009年2月14日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

公募を当面凍結

 情報サービス大手のCSKホールディングスは十三日、みなとみらい(MM)21地区の新本社ビル建設を中止すると発表した。景気後退で業績が悪化する中、多額の建設投資がかかる事業を白紙に戻して収益回復を最優先する。横浜市は土地を売却時の価格で買い戻し、同社から違約金として約十八億円を徴収する方針。MM21地区では昨年以降、進出企業の撤退や建設中止が相次ぐ。市は当面公募を凍結し、経済情勢を見守る考えだ。

 CSKの鈴木孝博副社長は同日、都内で会見し「経済状況を考えると優先することがほかにある」と理由を説明。「都内の賃料も下がっており多額の建築費を投じて(横浜に)移転するのは難しい」と述べた。

 CSKの撤退を受け、市は同街区を売却額と同額で買い戻す意向を示した。資金は特別会計から工面する。また、特約条項に基づき違約金約十八億円を同社に科す。埋め立て費用に充てた市債の未償還分の金利負担は重く、市は「早く売却したいのが本音」と頭を抱えるが、景気の底入れ時期が見通せないため「再公募の時期は全く未定」(横浜市)という。

 CSKの開発予定地は、MM21地区の中央部にある四十三街区の一画の七千八百四十八平方メートル。横浜市から〇八年秋に九十一億円で取得した。

 計画では四百四十二億円(土地代込み)を投じて地上三十三階建ての本社ビルを建設。グループの事業所や遺伝子解析の研究所などが入居する予定で、今年十月に着工、一二年二月の完成を目指していた。

 同街区には計四件の提案があったが本社機能の集積を重視する市がCSKに決めた。

 MM21地区ではCSKを含め、一年以内に三件の開発が中止になった。〇八年三月にはセガが五十五―五十八街区での複合施設の建設をやめた。同街区の使い道は現在も決まっていない。昨年末には四十三街区の一画でオフィスビルを計画していたマンション分譲のモリモトが経営破綻。工事は今も止まっている。

 景気回復とともに進出企業が相次いだMM21地区は今、急速に開発スピードが停滞している。市は「企業の審査方法を見直す」と話すが、有力な策は現時点で見いだせていない。

【図・写真】MM21地区の新本社ビル建設中止を発表するCSKホールディングスの鈴木副社長(13日、東証)

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