219社が東京ビッグサイトに集結!「フランチャイズ・ショー2023」の初日の様子をレポート<前編>

第40回目の開催となる「フランチャイズ・ショー2023」。日本最大級の規模を誇るフランチャイズの展示会で、2023年の今年は3月1日(水)〜3日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催しています。

この記事では、多くの方が来場された初日の「フランチャイズ・ショー2023」の会場の様子をダイジェストでご紹介。取材班が気になったフランチャイズ・代理店本部に突撃取材も行なっています。新型コロナウイルスの影響が落ち着いて日常を取り戻しつつあるなか、新規事業の開業や独立を検討されている人にとって大きなヒントが隠れているはずです。

3月2日(木)と3日(金)も朝10時から17時まで(3日は16時30分まで)東京ビッグサイトで開催していますので、お気軽に会場までお越しください!

「フランチャイズ・ショー」ってどんな展示会?

写真番号01

フランチャイズ業界で日本最大級の規模を誇る展示会「フランチャイズ・ショー」。2021年からは、東京開催に加えて大阪でも開催するなど、その規模をさらに拡大しています。

2023年の今年は記念すべき40回目の開催で、会場となる東京ビッグサイトには219社にもおよぶフランチャイズ・代理店本部などが集結。飲食系や小売系はもちろん、コロナ禍でも影響が少なかった福祉系や美容系なども多くのブースが軒を連ねています。しかも、そのうちの96社は初出展ということで、これまで「フランチャイズ・ショー」に足を運んだことがある人もない人も新しい情報に触れるチャンス!

写真番号02

会場には新規事業の立ち上げを検討している経営者から、フランチャイズ・代理店で独立開業を目指す個人、土地・建物など不動産の有効活用を検討している方まで、じつにさまざまな方が足を運んでいます。

「フランチャイズ・ショー2023」をレッツレポート!

「フランチャイズ・ショー2023」は東京ビッグサイトの西3・4ホールで開催中。最寄り駅の「東京ビッグサイト」駅からは徒歩3分ほど。事前受付制で入場料は無料なので、気軽に足を運べる点も魅力のイベントです。

会場入り口の横で事前受付を行ない、検温とアルコールを済ませて会場に入ると、幼児教室を展開する「コペル」の巨大ブースがお出迎えしてくれました。もはや「フランチャイズ・ショー」でこの光景はお馴染みです。

写真番号03
「コペル」

=====================
【ワークショップ・メモ】
事業所数日本一!満足度99%の長期安定×社会貢献事業とは?!
登壇者:株式会社コペル 代表取締役 大坪 信之氏
3月2日(木)13:00~13:40
=====================

コペルブースを後にすると、右手にはサービス・小売、左手には飲食ブランドが並ぶゾーンに突入していきます。

今年はインドアゴルフが多数出展!無人店舗経営もできる

写真番号04

コロナ禍でトレンドになったビジネスといえば"無人店舗経営"もそのひとつ。フィットネスジムに餃子の販売などさまざまな業態がありますが、ここ最近注目を浴びているのがインドアゴルフ練習場です。「フランチャイズ・ショー」の会場でもインドアゴルフ練習場を展開するブースが多くの来場者を集めていました。

<写真番号05
「トナリノゴルフ」

写真番号06
24時間型フィットネスクラブ「FIT-EASY」のインドアゴルフコーナー

写真番号07
「ステップゴルフ」

写真番号08
「ゴルフパフォーマンス」

そのなかから、コロナ禍の2020年に創業した「トナリノゴルフ」を展開する株式会社トナリの坪井優(つぼい・すぐる)代表にインタビュー。ビジネスの特徴など、気になることをお聞きしました。

写真番号09

「トナリノゴルフは現在5店舗の直営店を展開中で、2022年にはフランチャイズ店舗を2店舗オープンさせました。現状はすべて愛知県内ですが、春ごろに大阪で1店舗、夏までには福岡県で2店舗をオープン予定です。秋ごろには北海道に直営店をオープンし、今後は全国でフランチャイズ展開するためにフランチャイズ・ショーに出展しました」

写真番号10

「弊社はもともとIT系の事業を展開する会社で、マーケティングも得意としています。すでにオープンしている7店舗においてはマーケティングもうまくいっていて、順調に会員さんも集められている状況です。地域を盛り上げることをコンセプトのひとつにしています。ゴルフを通じて地域貢献したい方は、ぜひブースでお待ちしております」

今年は飲食系フランチャイズが大盛り上がり!

コロナ禍で悲痛な叫びが報道されていた飲食事業者も、ようやく元気を取り戻してきた様子。例年、飲食ゾーンは大きな活気に包まれますが、今年はコロナ禍のうっぷんを晴らすかのような盛り上がりっぷり。

写真番号11

写真番号12

メイド服(左:壱角家)やチャイナ服(右:福包酒場)にコスプレをするなど、まさにお祭り気分全開です!目で見て楽しめるのも「フランチャイズ・ショー」の魅力のひとつ。普段はオンラインで情報収集している人も、いつもとはまた違った雰囲気を楽しめるはずです。

そんな飲食店のなかでも特に目を引いたのが、ブース内にフードトラックを設置していた「坦々香麺アカナツメ」。

写真番号13
「坦々香麺アカナツメ」

写真番号14
 

独自ブレンドのスパイスを使用した坦々麺は汁ありと汁なしの2パターンを用意。初日の今日は、本場中国の方が試食を食べて一言「母国にぜひこの味を持って帰りたい!」と唸るほどの味です。加盟金0円でスタートできるだけでなく、ロイヤリティは一律10万円/月など、飲食系フランチャイズに興味がある人は要注目のブランドです。

そして、テイクアウト需要で人気が高まった"どんぶり系"のフランチャイズも多数出展。サンプルを見ているだけでお腹が空いてくる......。そんなときは、飲食系フランチャイズがブースで配っている試食たちの出番。これを楽しみにしている来場者もいるほど(?)、多くのブースで試食を配っています。

写真番号15
「藤沢・鎌倉名物 里のうどん」のバラ丼

写真番号16
「かつさと」

写真番号17
「チーズとスパイスと私」

写真番号18
「ビアード・パパ」 

写真番号19
「牛乳食パン専門店みるく」

写真番号20
「米乃家」

試食は食事系からデザートまでさまざま。ここで紹介した試食はほんの一部で、ほかにも盛りだくさん。もしゆっくり食事を楽しみたい場合は、フードコートもお忘れなく。今年は「麺処 一龍」と「焼肉ライク」がフードコートを盛り上げていました。

写真番号21

写真番号22
「麺処 一龍」

写真番号23
「焼肉ライク」

歩いているだけでも楽しい飲食ゾーンのなかでも取材班が気になったのは、YouTuberのラファエル氏がプロデュースする「小麦の禁断症状」。2022年に東京・麻布十番で1号店がオープンしたのち、大きな話題となっているカレーパンの専門店です。

写真番号24
「小麦の禁断症状」

写真番号25
 

そんな、「小麦の禁断症状」をフランチャイズ展開する株式会社スリーエスホールディングスの片岡 翔太(かたおか・しょうた)代表に話をお聞きしました。

「小麦の禁断症状のカレーパンの特徴は、なんといってもサクサクの生地。口に入れた瞬間にサクサクとした食感を味わっていただけます。また、米油を使っていて軽い口あたりなので、男性だけでなく、健康意識の高い女性や高齢者からも人気を得ています」

写真番号26
ラファエル氏の等身大パネル(右)とのツーショット撮影に応じてくれた片岡代表

「現在は直営店の麻布十番店を含めて3店舗を展開中で、直近では3月8日に名古屋にフランチャイズ店をオープンする予定です。フランチャイズ店がオープンする際はラファエルがお店にかけつけるので、爆発的な集客を見込めます。また、YouTubeやInstagram、そしてTwitterなどでもお店のPRをするので、圧倒的なマーケティング力で集客を後押しさせていただきます」

写真番号27

なんと、会場にはラファエル氏も駆けつけていました。タイミングによってはもしかしたら本人に会えるかも。話題のYouTuberがプロデュースする「小麦の禁断症状」。先行者利益を得るなら今が絶好のチャンス!

続いて取材班が気になったのは、ブース内に大きな機械が設置されていた「TechMagic」。世界初となるパスタ自動調理ロボット「P-Robo」の開発・提案を行なうフランチャイズ本部です。いったいどんなロボットなのでしょうか。TechMagic株式会社の白木 裕士(しらき・ゆうじ)代表に聞いてみました。

写真番号28
「自動調理ロボット P-roboを用いた飲食店」

写真番号29
 

「P-Roboは麺を茹でるところから具材・ソースの供給、調理、鍋の移動はもちろん、洗浄まで一連の調理工程を自動で行ないます。厨房をワンオペで回せるので、飲食業界にはびこる人手不足解消に貢献します」

写真番号30

写真番号31

「人手不足解消だけでなく、熟練のシェフの味をこのP-Roboに覚えさせられるだけでなく、常に同じクオリティで提供できます。また、人間が行うよりも生産性が3倍に上がっているというお声もいただいております。より早く提供できるという点では、消費者にとっても価値のあるものだと考えております」

写真番号32

「導入には高級車一台分くらいの費用がかかりますが、人件費の削減などによって3年以内で投資回収が見込めます。ぜひ会場でP-Roboを直接ご覧になってください。お待ちしています!」

コロナ禍以降、美容・健康系ビジネスが絶好調!

盛り上がりを見せているのは飲食ゾーンだけではありません。コロナ禍以降、美容系ビジネスと健康系ビジネスが出展数を増やし続けています。コロナ禍をきっかけに、ファッションだけでなくスキンケアを重視するトレンドが高まり、それに伴い美容系のビジネスが急拡大。「フランチャイズ・ショー2023」にも多くの美容・健康系ビジネスがブースを構えていました。

写真番号33
「ストレッチ×整体 カ・ラ・ダ ストレッチ」

写真番号34
「Esthe Pro Labo エステプロ・ラボ」

写真番号35
「ミスエステ」

写真番号36
「ダイアナ」

ネットの情報だけでは分からない健康効果を体感できるのが、リアルで行なう展示会の魅力!

写真番号37
「AMERICAN・GYM」

高齢化社会は進むよどこまでも!福祉系ビジネスの需要は今後も拡大傾向

高齢化社会を経て、2007年には超高齢社会へと突入した我が国日本。今後も高齢者率は増加の一途をたどり、2025年には高齢者の割合が30%、2060年には40%に到達すると言われています。

そんななか需要を拡大しているのが福祉系ビジネスです。今年も多くの福祉系ビジネスが「フランチャイズ・ショー」に出展。なかでも気になった福祉系ブースをダイジェスト的にご紹介します!

写真番号38
日本国内で唯一、脳卒中の後遺症改善に特化した福祉事業「脳梗塞リハビリテーション」

写真番号39
小学生~高校生までの障害児童に向けた能力開発型放課後等デイサービス「ドリームズ・21st」

写真番号40
「デコボコベース」

写真番号41
「リハスワーク」

新たなビジネスと出会えるのが「フランチャイズ・ショー」の魅力!このブースはいったい?

写真番号42
「i-PRO」

「フランチャイズ・ショー」をはじめ、リアルなイベントの魅力はさまざまなビジネスに出会えるところ。普段ネットでは得られない情報も、会場を歩いているだけで多くの情報が受動的に入ってきます。

そんな「フランチャイズ・ショー2023」の会場で気になったビジネスがこちら。その名も「i-PRO」です。いったい、どんなビジネスなのでしょうか。i -PRO株式会社の古荘由香(ふるしょう・ゆか)さんにお聞きしました。

写真番号43

「i -PRO株式会社はパナソニックから独立した会社で、60年以上にわたりカメラを作り続けています。AI機能を搭載したカメラも多くラインナップしていて、たとえば、商品棚の欠品をAIが検知してくれる機能を搭載したカメラもご用意しています。無人の販売所などでもご活用いただけますので、業務効率化も図れる点が魅力となっています」

先ほどご紹介した「トナリノゴルフ」もそうですが、コロナ禍以降、無人店舗経営がトレンドになっています。このi-PROがあれば業務の効率化はもちろん、人手不足解消にも大きな効果を発揮しそうです。

写真番号44

「そうですね。無人のコインランドリーや倉庫などでもご活用いただいています。あとはマーケティングに活用いただけるのもi-PROの特徴です。たとえば、無人販売をされていると、購入された商品の数などは分かっても、どれくらいの人数の方が購入しているのかを把握できていないんです。i-PROなら来店人数をカウントできるだけでなく、どこのコーナーに人が集まっているのかを把握できるので、マーケティングにもご活用いただけます」

日本企業に負けてられない!海外勢が本格的に日本進出!?

コロナ規制が緩和され、観光地には海外からの観光客が多く訪れるようになりました。その動きは観光客だけにとどまらず、海外企業の日本進出にも大きな動きがあるようです。例年に増して盛り上がりを見せている「フランチャイズ・ショー2023」ですが、今年は、アメリカやシンガポール、そして台湾の海外企業が多く出展しています。

写真番号45
海外パビリオンのなかでも最大規模を誇る「シンガポールパビリオン」

写真番号46
搾りたてオレンジジュースを味わえる「IJOOZ AI」は、今回のためにシンガポールから機材を輸入してきたそう。

写真番号47
「Five Star Kampong Chicken Rice(シンガポール)」

写真番号48
「Make Wish(台湾)」

異国の香りが漂うパビリオン周辺は、いつもの「フランチャイズ・ショー」とは違う空気感を味わえるかも!?

無料セミナーやワークショップが充実!

会場ではフランチャイズに関する無料セミナーやワークショップが開催されています。初日となる1日は、「日本の味噌と味噌らーめんを世界の日常食に」と題し、味噌らーめん専門店「麺場 田所商店」の田所 史之氏が講演。「麺場 田所商店」が始まった経緯と、日本の国民食であるらーめんを通し、日本古来の健康食である「味噌」を国内外に広めていく取り組みについて語りました。

写真番号49

写真番号50

2日目にはビジネスチャンスと日経FCショーがコラボし、メガフランチャイジーの企業経営についてパネルディスカッションを実施予定。そして3日目には、ラファエル氏のワークショップも開催されます。参加は無料なので、気になる人はぜひ会場までお越しください。

「フランチャイズ・ショー2023」は3月3日まで開催中

初日の「フランチャイズ・ショー」の様子をダイジェスト的にご紹介しました。繰り返しになりますが、会場には219社のフランチャイズ・代理店本部が集結していて、正直、1日だけでは回りきれないほどの盛り上がりを見せています。

「コロナも落ち着いて新たなビジネスを探している」「この記事だけではよく盛り上がりが伝わらない」という人は、3月3日(金)まで開催しているので、ぜひ会場までお越しください。

どうしてもスケジュールが合わなかったり、東京まで足を運べなかったりする場合は、オンラインでも開催中です。ぜひアクセスしてみてくださいね。お待ちしております!

【この記事を書いた人】
幸谷 亮(こうや・りょう)
フリーライター・編集者。フランチャイズWEBリポートなど多くのWEB・紙媒体で執筆。前職はフランチャイズ本部の開発担当。