連載コラム

第38回 パソコンスクール

[ 2012年3月1日 ]

 今回は、IT業界未経験でも加盟できるパソコンスクールを取り上げます。各パソコンスクールのフランチャイズは、それぞれ異なる集客方法、顧客化策で事業を拡大しています。自ら(自社)が取り組むとしたら、どの手法が手掛けやすいかを考えながら読み比べてみてください。

[事例1] パソコンスクール「ハロー!パソコン教室」

(フランチャイズ本部:株式会社イー・トラックスhttp://www.e-tracks.co.jp/
~大手ショッピングセンターに出店可能!充実研修で生徒数伸ばす~

 ハロー!パソコン教室では、パソコンの基礎から、パソコンを使った水彩画、デジカメ画像処理などの趣味、実務、パソコン関連資格、WEB制作など、幅広い学習ニーズに対応し、1000以上の講座を取り揃えています。生徒それぞれが、仕切られたブース内で、DVD教材、テキスト教材で学ぶ、セルフラーニングシステム。必要に応じてインストラクターが指導します。生徒一人当たりの一カ月の収益は約2万5,000円(月会費2,000円、平均テキスト代3,000円、平均受講料2万円)。入会金は初回入会時のみ3,000円。20代~70代の生徒層のうち、中心は40代~50代。集客の要となっているのが、分かりやすさを第一に制作したオリジナルDVD教材、テキスト教材。例えば、DVD教材は、直営教室で、随時、教材のどの部分が分かりにくかったかなどを生徒にヒアリング、指摘された箇所を撮影し直し、加盟教室に、より分かりやすい教材を提供しています。社内に撮影スタジオや編集室があるため、スピーディーに教材の改訂作業が行えます。教材は生徒から高い評価を得ています。
 一方、加盟者には、オープン前後3カ月の初期研修プログラムで、損益分岐点である「3ヶ月で生徒数80名」の達成に必要な指導を行っています。オープン前は、経営の基礎から、チラシの配布手法や入会者獲得法などの基本を教え、オープン後はオープンしてから加盟者が気付いた課題や、まだ学びきれていない点を中心に指導。特に、販促は、生徒数の伸びとチラシなどの配布状況を照らし合わせ、より効果的な販促計画を検討・提案します。また初期研修以外のオープン後の指導については、より迅速かつ的確に対応できるよう、SV(スーパーバイザー)は敢えて置かず、教材開発部、販促など部門別の担当者が加盟者の課題などに直接対応する形を取っています。本部紹介により大手ショッピングセンターに出店可能。加盟者交流の場も多数用意。

加盟店オーナーからひとことコメント!

「大勢の生徒が、他スクールと比べて『教材が分かりやすい』と入会」
■ハロー!パソコン教室イオン羽生校オーナー 藤原誠さん
「大半の生徒さんは、無料体験レッスンで触れた教材で入会を決めます。生徒さんの中には、以前大手パソコンスクールに通っていたけれど、「こっちの方が教材が分かりやすい」と、入会された方が大勢います。また本部のインストラクター研修では、他の加盟教室のインストラクターと交流できる点が良いです。参加者のやる気が向上しますから。」

フランチャイズ展開開始年 2001年
直営教室数 / 加盟教室数(2011年末) 73教室/161教室
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
個人70% 法人30%
業界未経験者の加盟比率 30%
標準開業資金(教室取得費別)/標準教室規模 約500万円/15坪

イー・トラックス 店舗開発部 シニアマネージャー
中野徳和氏

ハロー!パソコン教室教室

[事例2] 高齢者向けパソコンスクール「市民パソコン塾」

(フランチャイズ本部:中央出版株式会社http://www.chuoh.com/#top
~自宅開業OK!教室主導ミニイベント開催でシニアの定着率アップ~

 市民パソコン塾では、パソコンの基礎、絵手紙制作などの趣味系、ワード、エクセルなどのスキルアップ系、資格取得など目的に応じた豊富な講座を揃えています。各自の目的、レベル、スピードに合わせて学べる個別指導。不明点などはインストラクターが対応。特長的なのが、2画面学習方式。2画面学習方式とは、2台のディスプレイを並べ、1台で講師のお手本を映し、生徒はそれを見ながら自分のディスプレイで同じことを行っていくという学習方法。こちらのやり方の方が、テキスト教材やDVD教材を見て理解しながら学ぶ方法より分かりやすいと、シニアの生徒から好評です。10代から90代が教室を利用していますが、主要生徒層は50代後半~60代。週一回コース(月4回)5,250円(1講座当たりの受講料1,050円×4回+教室維持費1,050円(月額))、週3回コース(月12回)13,650円など。平均客単価は7,000円。入会金は初回のみ1,050円。テキスト代別途。
 メインターゲットであるシニアの定着率アップの決め手はミニイベント。基本的に教室ごとに、バーベキューやカラオケ大会などを適宜開催します。多くのシニアが友達作りを目的に教室に通っているため、出会いの場としてイベントを開くようになりました。イベント開催を始める前と比べ、シニアの定着率は明らかに良くなり、経営も一層安定しました。オープン前研修は5日間。マネジメントや指導方法を学びます。オープン後のSV(スーパーバイザー)による訪問指導は必要に応じ随時実施予定。なお、英会話教室、漫画喫茶などの既存店に、市民パソコン塾を導入し、アイドルタイムなどにパソコン教室を開く併設型開業も可能。

※フランチャイズ展開を開始したばかりなので、現在加盟教室はありません。

フランチャイズ展開開始年 2012年
直営教室数 / 加盟教室数
(2012年2月21日現在)
78教室/ 0店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
-
業界未経験者の加盟 -
(未経験での加盟は可能)
標準教室規模/標準開業資金(教室取得費別) 10坪(PC4台。レンタル可能)/約90万円

中央出版 市民パソコン塾本部 小倉武志氏

市民パソコン塾教室

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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