連載コラム

第47回 スイーツ(3)  

[ 2012年12月3日 ]

 今回は、人件費を抑えられる「セルフサービス型フローズンヨーグルトショップ」、"リンゴあめ"風スイーツで集客する「チョコレート専門店」2社を紹介します。

[事例1] セルフサービス型フローズンヨーグルトショップ「パーティーランド」

(フランチャイズ本部:株式会社パーティーランド http://www.partyland.co.jp/
~客がマイヨーグルトをつくるセルフ式!不況でも安定売上~

 パーティーランドでは、客は、バニラ、チーズケーキ、抹茶など、16種類(※)のフローズンヨーグルトのフレーバー、フレッシュフルーツ、ナッツ、チョコレートなど30種類以上(※)のトッピングを自由に選び、自分だけのヨーグルトをつくります。(※アイテム数は店舗によって異なる)好きなものを好きなだけ、ふところ具合に合わせて選べるので、小学生もお小遣い片手に来店します。そのため主要客層は、10代前半~40代の女性と幅広くなっています。客がつくるヨーグルトの平均価格は440円~450円。"ワンコインでおつりがくる"価格なので、東日本大震災後の飲食店不況期でも、節約の対象とならず、売り上げは震災前とほとんど変わりませんでした。客層の厚さとお手頃価格が経営を安定化させています。
 海外ブランドの競合他店の中には、冷凍フルーツの使用や、外国人の舌に合わせた味などが原因で、苦戦しているところもあります。一方、パーティーランドでは、生のフルーツだけを用い、日本人好みの味に仕上げています。フルーツは仕入れた日に店内でカットして使用。さらに、ヨーグルトは国産牛乳100%の脱脂乳を使い、国内で製造。おいしさと安心感で客の支持を集めています。一店舗当たりの平均月商は約830万円、年商約1億円です。
 セルフ式なので、店舗側の作業はカンタン。フルーツのカットと補充、レジと掃除程度。そのためテーブルオーダー式店舗と比べ、少ないスタッフ数で店が回せます。通常、飲食店では、ランチタイム、週末などのピーク時に、人手を増やしますが、パーティーランドでは、ピーク時の増員数が、テーブルオーダー式店舗の半分以下で済みます。人件費が低い分、高い利益を確保できます。また、本部では、季節に関わらず売り上げを安定させるよう、ヨーグルトをベースにした多様な商品を開発しています。既に導入されている商品はクレープ、2012年冬に導入予定なのが、ヨーグルトスープ、ロールケーキ、各種テイクアウト商品。「風呂上がりの冷たいスイーツ需要」は季節を問わず根強いので、テイクアウト商品の売り上げは特に期待できます。
 開業前研修は7日間。フローズンヨーグルトメーカーのメンテナンス、衛生管理中心に指導。オープン前後10日間は、本部スタッフが店舗に入ってサポート。開業後は、スカイプ(※)などで日々のトラブルに対応。1カ月~2カ月に1度、店舗訪問指導。

(※スカイプ:インターネット電話サービス。通信相手もスカイプを使用している場合、音声通話、ビデオ通話などが無料になる)

フランチャイズ展開開始年 2011年
直営店舗数 / 加盟店舗数(2012年11月21日末現在) 2店舗/ 3店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
法人100%  
※個人でも加盟可能。
飲食業未経験者の加盟比率 50%
標準開業資金(店舗取得費別)/標準店舗規模 約2,500万円~3,000万円/約15坪

加盟店オーナーからひとことコメント!
「お客様はセルフ式と聞くと寄ってくる。楽しそうなイメージで集客できる」
■アリオ鷲宮店オーナー 山田雄二 さん

「14年間、飲食フランチャイズに加盟していましたが、原材料費は高くなるし、人件費はカンタンに削れないし...結局儲からなくなって閉店。パーティーランドなら、おいしいし、セルフ式で人件費が少ないのでイケルと加盟しました。セルフ式は楽しそうなイメージで集客できるし、お客様が自分で作るのでクレームも出ないところがいいですね(笑)」


パーティーランド専務取締役 菅野功氏

パーティーランド

[事例2] チョコレート専門店「Rocky Mountain Chocolate Factory(ロッキーマウンテンチョコレートファクトリー)」

(フランチャイズ本部:株式会社Rocky Mountain Chocolate Factory Japan http://www.rmcf.jp/
~看板商品「キャラメルアップル」の強いインパクト、珍しさで集客~

 ロッキーマウンテンチョコレートファクトリーは、1981年創業、米コロラド州発の全米最大規模のチョコレート専門店。現在、米国では、375店舗以上を展開しています。日本には2011年12月に初出店しました。
 看板商品「キャラメルアップル」は、「リンゴあめ」風スイーツ。店内で、生の国産リンゴ丸ごと1個にキャラメルをコーティングし、ナッツ、チョコレート、マシュマロなどをトッピングして作ります。客は、店内加工による甘いキャラメルの香りや、華やかにトッピングされた19種類のキャラメルアップルの目新しさに足を止めます。そこで、すかさず試食を勧め、販売に結びつけます。キャラメルアップルはボリュームがあるので、数人で切り分けて食べるのが一般的。そのためパーティー用に買い求める客も少なくありません。店舗ではウエディングパーティー用のデコレーションにも応じています。主な商品は「プレーン550円」、「ロッキーロードアップル950円」など。他店にはないおいしさにリピーターとなり、(1箱4個入りの)箱買いをする客も珍しくありません。一方、約100種類(※)のチョコレートの特長は日本人好みの味わいとお得感。(※アイテム数は店舗によって異なる)長時間チョコレートを練り、滑らかな口当たりと優しい味わいを作り出しています。また、日本の著名チョコレートブランドでは、トリュフ1個(24㌘)400円であるのに対し、ロッキーマウンテンチョコレートファクトリーでは、1個(34㌘)250円など、チョコレートは全般的に競合他店より大きく、お手頃感があります。主な商品は「アーモンドベアーズ550円/100㌘」、「ブラックチェリートリュフ1個250円」など。夏場は「チョコレートディプッド フローズン バナナ210円」、「チョコレートディプッド アイス210円」など冷たい商品を揃え、年間を通じて売り上げの安定化を図っています。客層は20代後半~50代のファミリー。主要客層は、店舗によって異なります。店舗の平均月商は500万円(※)。(※全店が開業から1年未満)。
 オープン前後の研修とサポート(本部スタッフが加盟店に入って指導、サポート。合計14日間)のうち、オープン前の研修内容は、ロッキーマウンテンチョコレートファクトリーのブランド概要、調理など。オープン後研修は、接客サービス、在庫管理など。またオープン後は、スーパーバイザーが加盟店の必要に応じ、随時、連絡、訪問指導を実施。なお、調理は、キャラメルでリンゴをコーティングしてトッピングするものなので、アルバイトスタッフでも可能。

フランチャイズ展開開始年 2012年
直営店舗数 / 加盟店舗数(2012年11月27日現在) 4店/ 1店
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
法人100%
※個人でも加盟可能
飲食業界未経験者の加盟比率 100%
標準開業資金(店舗取得費別)/標準店舗規模
※今後は、店内調理はせず、販売のみ行うミニショップも出店予定
(開業資金は未定/2坪)
1,800万円/10坪

Rocky Mountain Chocolate Factory Japan
商品開発・マーケティングスーパーバイザー渡辺真知子氏
(手にしているのはクリスマス限定デコレーションの
「キャラメルアップル」)

ロッキーマウンテンチョコレートファクトリー

※ロッキーマウンテンチョコレートファクトリー「加盟店オーナーの声」は掲載しておりません。

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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