連載コラム

第49回 保育・幼児教室サービス 

[ 2013年2月4日 ]

 今回は、大手個別指導塾フランチャイズ本部が立ち上げた「学童・幼児保育サービス」、保育園コンサルのノウハウで早期に黒字化する「保育園」、生徒の平均在籍期間3.5年で安定経営の「幼児教室」をご紹介します。

[事例1] 学童・幼児保育サービス「Kids Duo(キッズデュオ)」

(フランチャイズ本部:株式会社拓人(たくと) http://www.tact-net.jp/fc/kidsduo/
~英語で預かる学童・幼児保育。ネイティブスタッフ研修は本部担当~

 拓人は、これまでフランチャイズ本部として、個別指導塾、英会話スクール、幼児教室を全国で約1,000校開校。その経験を踏まえ、キッズデュオを開発しました。

 キッズデュオは2歳~小学6年生対象。キッズデュオに通う子どもたちは、ゲーム、読み聞かせ、外遊びなどのプログラムを全て英語で受けます。"お勉強"ではなく、楽しいプログラムの中で、ネイティブスタッフ、バイリンガル日本人スタッフと過ごすうちに、自然に英語が身につきます。保育時間は9:30~最長20:30まで。専用バスによる送迎サービス、子どもの入退室時に、保護者にメールで連絡するセーフティメールサービスを実施。

 月謝は、スタンダードコース基本料金(片道送迎ケアあり)週2回(1回当たり4時間)で、未就学児、小学生いずれも33,600円など。入会金も、未就学児、小学生ともに21,000円。1校当たりの年商は約6,000万円(※)(※教室規模40坪、生徒数120名の場合。直営校実績からモデル算出)

 キッズデュオの強みは、幼児英会話教室、学童・幼児保育両方のニーズに対応できるため、客層が厚く、経営安定化が容易である点。保護者からは「通常の幼児英会話教室と比べ滞在時間が長い(※)ので、英語が身につきやすい」、「通常の学童保育と違い、預けている間に英語力を磨けるのが良い」と選ばれています。
※通常の幼児英会話教室の場合、1回当たり40分~1時間×週1回。キッズデュオは最低でも1回当たり4時間×週2回

 ネイティブスタッフの募集、研修は本部担当。研修期間は4週間。英語の指導方法、接客、直営教室でのOJTなど。室長研修は教育理念、マネジメントなどを学ぶ3日間の机上研修、2週間の直営教室でのOJT。また、開校一週間前から本部スタッフが加盟教室に入り、45日間の開校支援を実施。支援中に、日本人バイリガルスタッフ研修も行う。開校後は毎月、加盟教室の経営検討会議を開き、改善点を指導するなど、各種サポートあり。

フランチャイズ展開開始年 2011年12月
直営校数 / 加盟校数(2013年1月末現在) 17校/ 7校
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
法人100%
未経験者の加盟比率 100%
標準開業資金(物件取得費別)/標準教室規模 約2,800万円(※)/約40坪

※:エリア加盟金1,000万円含む。キッズデュオは「エリアフランチャイズ契約」形態。1エリア(テリトリー)内にキッズデュオ10教室を開業できる。契約を締結したエリアには、直営教室、他加盟教室は開業できない。

加盟店オーナーからひとことコメント!
「本部研修のおかげで、ネイティブスタッフに指示する手間が省けました」
■キッズデュオ横川校(広島県)室長 廣田 智亮さん

「オープンから4カ月。保護者の方は『子どもの会話に、英語が交じるようになった』と言われます。英語力を伸ばすという特長で、集客できると考えています。本部研修を受けたネイティブスタッフは、英会話教室との違い、楽しみながら英語を身につけてもらう点などを理解していたので、すぐ現場に入ってもらえました。指示する手間が省けました」


拓人 Kids Duo事業本部シニアマネージャー
野本菜穂子氏(中央)

Kids Duo

[事例2] 保育園「スクルド エンジェル保育園」

(フランチャイズ本部:株式会社スクルドアンドカンパニー http://www.skuld-fc.jp/
~資格不要!幼児教育と食育で人気。既存園は初月~6カ月で黒字化~

 もともと、保育園は子どもを預かる目的でつくられているので、通常、幼児教育に積極的ではありません。また、多くの認可外保育園(※)では、園児の食事は揚げ物メインの仕出し弁当だといわれます。一方、スクルド エンジェル保育園は、幼児教育と食育に力を入れています。
※認可外保育園:児童福祉法に基づく認可を受けていない保育園

 まず幼児教育は、130カ国以上で取り入れられているモンテッソーリ教育(※)を軸に、リトミック(※)、幼児英会話、キッズ絵画・造形などを実施。各クラスは、リトミックの有資格講師、幼児英会話専門の外国人講師、美術大学出身の講師が担当。次に、食育は、昼食から、おやつ、補食(夕方の軽食)、夕食まで、管理栄養士の献立に従い、主に国産食材を使って、園内で調理。幼児教育と食育の充実で保護者に支持されています。
※モンテッソーリ教育:イタリアの女性医学博士マリア・モンテッソーリが提唱。子どもには、本来、自ら成長・発達する力が備わっていると考え、子どもの自発的な活動を支援し、成長・発達を促す教育。
※リトミック:音楽に合わせて動いたり、歌ったりなどして、音感、リズム感はもとより、集中力・表現力・協調性なども養う音楽教育の手法

 スクルド エンジェル保育園は0歳~5歳対象、開園時間7:30~21:00。料金(※)は、入園金10,000円(正会員(月極))、0歳月額69,000円(週6日×1日当たり12時間利用)、2歳65,000円(同)。充実した保育内容にも関わらず、料金は周囲の認可外保育園と同レベルに設定、園児を呼び込んでいます。モデル年商(※)は、園児30名で2,280万円、助成金(※)が加算される場合は3,360万円。園児40名で2,940万円、助成金加算で4,380万円。
※料金:直営の浦安園(千葉)の場合。地域によって異なる
※モデル年商:既存園のデータを基に算出
※助成金:各自治体の助成金制度の認証を取得すると、助成金が得られる。自治体によっては、認定助成金制度のないエリアもある

 スクルド エンジェル保育園本部代表は、保育園コンサルとして約100園の立ち上げ経験あり。経験に基づく開園エリア選定、園児募集ノウハウにより、既存園は初月~6カ月で黒字を達成しています。さらに本部は加盟園の各種助成金・補助金獲得もサポートし、(※)加盟園経営を支えます。
※認証制度の特性上、認証取得を保証するものではない

 幼児教育の講師は本部から派遣。給食の献立は本部の管理栄養士が決定。園開設に関する届け出作成サポートあり。加盟者研修、保育士研修、モンテッソーリ研修実施。開業後は、モンテッソーリ教育担当者の月1回訪問指導。SVの訪問指導は基本的に月1回ですが、必要に応じ随時実施。

フランチャイズ展開開始年 2011年8月
直営園数 / 加盟園数(2013年1月末現在) 7園/ 25園
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
個人70%、法人30%
業界未経験者の加盟比率 約99%
標準開業資金(物件取得費込)/標準園規模 約730万円/25坪~30坪(定員30名前後。自治体認定なし)

加盟店オーナーからひとことコメント!
「オープンから約4カ月、月極めと一時預かりの園児で満員状態です」
■スクルド エンジェル保育園 八王子駅前園オーナー 大塚たいぞうさん

「八王子駅前は、本部から提案された開園エリア3件の中から選びました。現在、月極め(定員30名)と一時預かりの園児で満員状態。園児は、本部から指示されたエリアへのポスティング、親子リトミック体験会などで集めました。園児の祖父母が、私のブログに掲載された孫の写真を見て、感謝の手紙やメールをくださった時には感激しました」


スクルドアンドカンパニー代表取締役社長 若林雅樹氏

スクルド エンジェル保育園

[事例3] 幼児教室「コペル」

(フランチャイズ本部:株式会社コペル http://www.copel.info/
~自宅開業OK!独自教材で差別化、教室開始から18年、撤退ゼロ~

 コペルは0歳児~12歳対象。知性と感性を育てる全脳教育で潜在能力を引き出しながら、心の教育「徳育」も実施。幼稚園受験、小学校受験にも対応しています。

 コペルのレッスンでは、飽きやすい幼児の集中力を保つよう、毎回異なった教材を使用。教材は全てオリジナルで、コペルの立ち上げ以来18年、生徒の反応を見ながら開発してきました。現在、教材は合計数千種類。はじめて見る面白い教材が、生徒の集中力を高め、能力を伸ばしやすくします。コペルの指導力は、生徒の在籍期間にも反映されています。一般に、幼児教室は1年で半数が退会するといわれますが、コペルの平均在籍期間は3.5年。経営を安定させています。コぺル開始から18年、撤退した教室もありません。

 幼児コース(0歳~6歳。1カ月3回~4回)定員6名、入会金15,750円、月謝(※)16,800円。小学校コース(1カ月3回~4回。定員12名)の入会金、月謝は幼児コースと同額。開業から5年以上経過した教室の平均年商は約1,800万円。
※月謝は地域によって異なる。

 コペルでは、オリジナル教材とともに、「講師力」も重視。講師に教育業の経験は不要ですが、2カ月の開業前研修、講師資格認定試験の実施で、必要レベルまで育てます。研修内容は、コペルの理念、脳が発達する仕組み、レッスンの進め方、接客方法など。開業から半年は、加盟教室は、レッスンを撮影したビデオを、毎月本部に送り、本部からアドバイスを受けます。約500本の指導ノウハウ動画を視聴できる、講師専用Webサイト「コペルネット」、年2回の講師集合研修、資格認定の更新試験なども用意されています。

 また、講師がレッスンに集中できるよう、顧客管理や各種事務作業など、加盟教室の雑務は本部が代行。雑務から解放されただけ、仕事への満足度が高まるためか、コペルの講師定着率は高く、教室経営の安定要因の一つになっています。

フランチャイズ展開開始年 2010年1月
直営教室数 / 加盟教室数(2013年1月21日現在) 8教室/ 18教室
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
個人20%、法人80%
業界未経験者の加盟比率 約80%
標準開業資金(自宅開業の場合)/標準教室規模 約500万円/15坪

加盟店オーナーからひとことコメント!
「50分間、1歳児がイスに座り続けている。レッスンに没頭している感じ」
■コペル馬込教室オーナー 大竹章裕さん

「数分ごとに教材を変えるので、1歳児でもレッスンに集中しています。子どもさんが、『コペルに行きたい』と駄々をこねる話は、保護者の方から伺いますね。コペルを気に入って、兄弟、姉妹で通うようになるケースは多いです。コペルは、将来の日本に必要な、全脳がバランスよく発達した人材を育てます。ささやかですが、社会貢献の一つと考えています」


コペル代表取締役 大坪信之氏

コペル
注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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