連載コラム

第75回 スイーツ(4)

[ 2015年3月26日 ]

 今回ご紹介するフランチャイズは、"粉もん"ならではの高粗利「ソフトプレッツェル専門店」、投資回収が速い「チーズタルト専門店」、幅広い客層集める「量り売り式キャンディショップ」です。

[事例1] ソフトプレッツェル専門店「Auntie Anne's (アンティ・アンズ)」

(フランチャイズ本部:プレッツェルジャパン株式会社)
http://www.auntieannes.jp/main.html
~"粉もん"ならではの高粗利。他にないおいしさで集客・差別化~

手作りのおいしさと元気な店づくりで支持集める
 Auntie Anne's (アンティ・アンズ)は、店舗でプレッツェルの生地から作り、焼き上げます。客が望めば、その場でプレッツェルを作り、焼きたてを提供。手作りのおいしさに加え、独自にブレンドした粉の味わいで、競合店にはないおいしさを生み出し、集客しています。さらにもう一つの差別化要因が元気な店づくり。スタッフ教育の徹底で笑顔と活気あふれる店舗をつくり、ファンを育てています。客から「店に来ると元気が出る」と感謝の声が寄せられたり、手紙をもらったりすることもあるそうです。

 主な商品は「オリジナルプレッツェル」230円、「プレッツェルドッグ」330円、「スープセット」550円~。スイーツとしても、スナックとしても利用されています。主要客層は20代~40代の女性で、平均客単価500円~600円、加盟店年商モデルは約5,000万円。

カンタン調理だからアルバイトでOK。無料試食で集客促す
 店舗で生地から作るプレッツェルですが、作り方はカンタンなのでアルバイトスタッフでも短期間にマスターできます。また、プレッツェルは、一般の客にとってまだ目新しい商品ですが、店舗オープン前後に無料で試食する機会を設け、「おいしいプレッツェル」を体験してもらうことで集客に結びつけています。

店舗スタッフの徹底指導で「笑顔と元気の店」つくる
 研修は20日間。2日~3日は座学、残りの期間は店舗でオペレーションを学びます。加盟店オープン前後は本部スタッフが店舗に入り、オペレーション全体を指導。オープン後は基本的に毎月1回、スーパーバイザーが臨店指導。店舗スタッフについては、「正しくあれ・挑戦・感謝・チームワーク・笑顔」の5つの行動指針に基づき、機会あるごとにきめ細かく指導。指導の積み重ねで笑顔と元気の店舗をつくっていきます。

チェーン展開開始年 2013年夏
直営店舗数 / 加盟店舗数(2015年3月9日末現在) 18店舗 / 9店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
法人100%
※個人でも加盟できる
加盟者全体に占める飲食業未経験者の比率 0%
※飲食業未経験でも加盟できる
標準開業資金(物件取得費別) / 標準店舗規模 約2,000万円 / 15坪~20坪

加盟店オーナーからひとことコメント!
「手作り度が高いから、"おいしさ・スタッフのやりがい・定着率"アップ」
■ららぽーと和泉店(大阪府和泉市)ほか2店舗オーナー 駒井 輝雄さん

「プレッツェルは手作りですが、アルバイトスタッフでも、大半の人はトレーニングすれば作れます。手作り度が高いだけ、やりがいが高まるからスタッフ定着率がいい。また、プレッツェルは多くのお客様にとって目新しい商品ですが、高品質な商品とサービスの提供で地道に集客に結びつけているので、3店舗はいずれも想定通りの数字を出しています」

※ららぽーと和泉店は2014年10月オープン

プレッツェルジャパン代表取締役社長 小松 俊介氏
プレッツェルジャパン代表取締役社長
小松 俊介氏
Auntie Anne's (アンティ・アンズ)
Auntie Anne's (アンティ・アンズ)

[事例2] チーズタルト専門店「焼きたてチーズタルト専門店 PABLO(パブロ)」

(フランチャイズ本部:株式会社ドロキア・オラシイタ)
http://www.pablo3.com/
~投資回収は、工房付き店舗で約2年、キヨスク型店舗で約半年~

日本のチーズケーキ業界初、焼き加減を選べるチーズタルト専門店
 「焼きたてチーズタルト専門店 PABLO(パブロ)」(以下PABLO)の最大の特長は、チーズタルトの焼き加減をレアとミディアムの2種類から選べること。この特長に加え、店舗で作るチーズタルトの焼きたてのおいしさ、店舗スタッフのパフォーマンスなどで人気を集めています。主力商品の「焼きたてチーズタルト」(全長約15cm。レア・ミディアム)800円、「プレミアムチーズタルト」1,543円(いずれも税込価格)のほかに、季節限定チーズタルト、焼き菓子、プリンなど販売。主要客層は30代~40代の女性、客単価は1,150円。

パティシエ不要。独自製法で、速く、おいしくチーズタルトを焼き上げる
 PABLOは、スピーディーに、おいしくチーズタルトを焼き上げられる独自製法を開発。店舗では、研修を受けたアルバイトスタッフが、チーズタルトを効率的に焼き上げます。

「工房付き店舗+一等地のキヨスク型店舗」の出店形式で、効率的に売上拡大
 PABLOの店舗モデルは、店内でチーズタルトを作り販売する「工房付き店舗」、「物販専門(キヨスク型)店」、工房付き物販にカフェを併設した「カフェ型」の3つ。本部では、工房付き店舗を構えた上で、駅前などの一等地に物販専門店を置く「2店舗1セット式」出店が最も効率的に売り上げを伸ばせると見ています。この場合、工房付き店舗で作った商品を、物販専門店にも配送して販売。物販専門店の開業資金は、工房付き店舗の半額以下ですが、一等地なので高い売り上げを期待できます。直営店実績によると、工房付き店舗の標準月商1,200万円、投資回収は約2年。物販専門店の投資回収は約半年ですが、直営店「PABLO」JR大阪駅店は月商1,200万円~1,700万円で3カ月未満で回収したとのこと。

オープン前研修2週間、アルバイトスタッフ対象の接客研修21時間
 店長候補者、製造責任者対象のオープン前研修は座学込みで2週間。既存店にてオペレーションなど指導。アルバイトスタッフ対象の接客研修もあり。オープン後は必要に応じ、スーパーバイザーが臨店指導。なお、本部は地域限定商品の開発・提案も行い、加盟店経営をサポート予定です。

チェーン展開開始年 2015年3月
直営店舗数 / 加盟店舗数(2015年3月6日現在) 9店 / 0店
※加盟店は、2015年4月末、天満屋岡山店オープン予定
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
法人100%
※加盟者は法人限定
加盟者全体に占める飲食業未経験者の比率 0%
工房付き店舗の標準開業資金(物件取得費別) / 標準店舗規模 約4,222万円 / 16坪以上

加盟店オーナーからひとことコメント!
「食べたことのないおいしさ、直営6店舗(※1)の実績で加盟を決めた」
■天満屋岡山店(岡山県。2015年4月オープン予定)オーナー 加藤 文美さん

「現在、5業態の飲食フランチャイズに加盟しています。PABLOは、客席回転率を考えないで、持ち帰りで売り上げを伸ばせる(※2)し、店舗や商品がスタイリッシュなためか、スタッフが集まりやすい。毎月発売される季節限定タルトや地域限定商品の開発など、本部には開発力もある。ブームで終わるリスクは、開発力で抑制できると考えています」

※1:加盟検討時の直営店店舗数。
※2:工房付き店舗、物販専門店の場合

ドロキア・オラシイタ CEO 嵜本 将光氏
ドロキア・オラシイタ CEO
嵜本 将光氏
焼きたてチーズタルト専門店 PABLO(パブロ)
焼きたてチーズタルト専門店 PABLO(パブロ)

[事例3] 量り売り式キャンディショップ「スウィートファクトリー・プラス」

(フランチャイズ本部:株式会社スウィートファクトリージャパン)
http://sweetfactoryjapan.com/
~幅広い客層を集客できる、手頃な価格の"お菓子の量り売り"~

カラフルで良質なキャンディ、チョコレート、グミなど50~100種類販売
 スウィートファクトリー・プラスは、好きなものを好きなだけ選べる量り売り式で、世界各地から仕入れてきたカラフルで良質なキャンディ、チョコレート、グミなどを販売する店舗。各店舗は、店舗規模により、大体50種類~100種類の商品を揃えています。スウィートファクトリー・プラスは、商品100グラム当たり540円(税別)という手頃な価格、老若男女を問わず親しまれてきた量り売りという販売スタイル、キャンディショップならではの華やかで楽しい空間などから、幅広い客層を集められるといいます。また加盟者からは、「気軽に手を出せる価格なので、景気の影響を受けにくい」という声が聞かれるそうです。

 最も多い客層はファミリー層で、客の4割を占めます。10代~20代の女性もよく来店します。客単価は店舗の立地、品揃えで変わりますが、700円~1,050円ぐらいです。加盟店の年商モデルは約4,000万円(8坪~10坪、96種類の商品を扱うフルショップの場合)。

他店では扱っていない海外直輸入商品を強化して差別化
 本部は、110種類以上の商品を取り揃えており、特に他店では扱っていない海外直輸入商品を強化して差別化を図っています。取り扱っている商品は検査済みの安全な商品です。一般的に多くの商品の賞味期限は3カ月~6カ月ですが、店舗では、店頭スタッフが保管方法や賞味期限など安全面を管理します。

店舗スタイルは3タイプ
 スウィートファクトリー・プラスの店舗スタイルは3タイプ。8坪~10坪のフルショップ、2坪~3坪のミニショップ、そしてレジ前スペースに什器を設置して販売するショップインショップ。フルショップの場合、研修はオープン準備、オープン前のトレーニングからオープン後のフォローアップまで含め全部で14日間。理念から接客まで座学、OJTなどで指導。オープン後はスーパーバイザーが必要に応じ店舗に出向いて指導。

チェーン展開開始年 1997年8月
直営店舗数 / 加盟店舗数(2015年3月6日現在) 17店 / 21店
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
法人100%
※個人でも加盟できる
加盟者全体に占める小売業未経験者の比率 0%
※小売業未経験でも加盟できる
フルショップの標準開業資金(物件取得費別) / 標準店舗規模 約1,000万円 / 8坪~10坪

※スウィートファクトリー・プラスの「加盟店オーナーからひとことコメント!」は掲載しておりません。

スウィートファクトリージャパン執行役員 営業及び店舗開発 佐藤 淳一氏
スウィートファクトリージャパン執行役員
営業及び店舗開発 佐藤 淳一氏
スウィートファクトリー・プラス
スウィートファクトリー・プラス

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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