連載コラム

第97回 天丼・丼・から揚げ店

[ 2017年1月31日 ]

 今回ご紹介するのは、複合化で売上を伸ばす「和食宅配店」、ワンコインでプロの味を提供する「天丼店」、低投資で開業できる「テイクアウト式からあげ専門店」です。

[事例1] 和食宅配店「どんぶり名人」

(フランチャイズ本部:株式会社 シカゴピザ)
http://donburi-meijin.jp/
~和食宅配の複合業態として出店、効率的に売上拡大狙う~

複合業態の開業資金、人件費は、単一業態とほとんど変わらず
 丼ものを主力商品とする和食宅配店「どんぶり名人」は、基本的に、本部が手がけている他の和食宅配業態、本格讃岐うどん「麺や逸杯(いっぱい)」、和風だしカレー丼「天かつ庵」、蒸し料理専門店「花せいろ」を併設した"複合業態"として出店します。「どんぶり名人」は、複合業態の中心的位置づけとなります。

 複合業態の最大のメリットは、効率的に売り上げを伸ばせること。複合化した場合、いずれも和食系の料理を扱う業態なので、必要な設備や什器を流用できるため、開業資金は「どんぶり名人」単独で出店する際とほとんど変わりません。人件費もほぼ同じ。その上で、扱う料理が増えるため、効率的に売り上げを拡大できるというわけです。宅配専門なので二等、三等立地でも出店でき、開業資金を低く抑えられることも魅力です。

ファミリーから高齢者まで取り込める「どんぶり名人」
 複合業態の核になる「どんぶり名人」の主なメニューは『極(きわみ)ポークミルフィーユカツ丼』1,380円、『特上名人天丼』1,080円、『カツ丼』880円など。丼メニューは、毎日店で炊き上げるご飯、注文を受けてから揚げる天ぷら、独自開発のタレが美味しさの決め手になっています。旬の食材を使った期間限定の丼ものや、天茶漬けとしても楽しめる『出汁(だし)茶セット』150円なども販売しています。主要客層はファミリーから高齢者まで幅広く、平均客単価は2,000円~2,500円、加盟店の収益モデルは月商約500万円。

大手ピザ宅配チェーンを運営してきた本部ならでは!充実の加盟店支援
 「どんぶり名人」加盟店での調理は、本部から納品された天ぷらの半調理品を揚げるだけ、野菜類をカットするだけなど、シンプルな作業が中心なので、アルバイトスタッフでも研修を受ければ、対応できます。また、本部は、大手ピザ宅配フランチャイズ「シカゴピッツァファクトリー」を約30年にわたり運営する中で磨いてきた、宅配に適した商品の開発力、販促効果の高いチラシやメニュー類などのツール制作、ポスティングのノウハウなどで、加盟店経営を的確にサポートしていくということです。

加盟店募集エリア 関東以西
オープン前の主な加盟店研修内容と日数 調理及び店舗運営全般約20日間
オープン前・後のサポート内容 現地研修オープン前1週間、オープン後2週間。以降随時
フランチャイズ展開開始年 2011年
直営店店舗数 / 加盟店店舗数(2016年12月末現在) 直営 16店舗 / 加盟店 33店舗(※加盟店はピザ宅配店との複合業態含む)
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
個人 40% 法人 60%
加盟者全体に占める飲食業未経験者の比率 30%
ロイヤルティ 月間売上の5%
標準開業資金(物件取得費別)/標準店舗規模 約1,550万円/15坪(※)
加盟店の収益モデル 月商約500万円(※)

※「どんぶり名人」を核とする和食宅配の複合業態の場合

加盟店オーナーからひとことコメント!
「開業から1年余り、季節変動のない安定的な売り上げが続いています」
■京田辺店 (京都府京田辺市)オーナー 岡田 亮介さん

「以前から手掛けていたピザ宅配店に「どんぶり名人」を複合化させたところ、予想以上にいい結果が出たので、和食宅配の複合業態として京田辺店を新たにオープン。和食が日常食であるためか、需要の変動がなく、売り上げは安定的で黒字経営が続いています。季節変動がないだけ、スタッフの確保、経費管理がラク。これがこの複合業態の魅力です」

※京田辺店は「どんぶり名人」に「麺や逸杯」、「天かつ庵」、「花せいろ」を併設した店。2015年10月オープン

シカゴピザ代表取締役 中野 雅弘氏
シカゴピザ代表取締役 中野 雅弘氏
どんぶり名人
どんぶり名人

[事例2] 天丼店「天丼てんや」

(本部:株式会社テン コーポレーション)
http://www.tenya.co.jp/
~200店舗展開!(※) ワンコインでプロの味、老若男女集める~
※海外13店舗含む(2016年12月末現在)

オリジナルの調味料や"自動揚げ機械"でつくる「お手頃価格の旨い天丼」
 高品質の天丼・天ぷらをリーズナブルな価格で提供する「天丼てんや」。オリジナルの天ぷら粉、100%植物油の揚げ油、タレは大手メーカーと共同開発する一方、「オートフライヤー」(天ぷら自動揚げ機械)は自社開発しました。これらを用いてつくる看板商品『天丼』は、海老、いか、きす、野菜など、サクサク食感の揚げたて天ぷら5品が乗って、みそ汁付きで税込500円(並盛)。かなりのお得感があります。そのほかにも『上天丼』670円、『元祖 オールスター天丼』730円 (いずれも並盛・みそ汁付。価格は税込)などを提供。天丼とうどんやそばをセットにした、ボリューム満点のセットメニュー、「本ずわい蟹」や「ふきのとう」など旬の食材を用いた期間限定販売の季節天丼・天ぷらなども販売します。

客層は幅広く、惣菜としてのテイクアウト需要あり
 ボリューム感あるセットメニューや、店舗によっては子ども向けメニューも用意しているため、店舗は、ファミリーから、サラリーマン、OL、高齢者など幅広い客層を集めています。中でも50代以上の客が全体の4割~5割を占め、中高年者の支持が高いことがわかります。平均客単価は630円、加盟店の収益モデルは月商約650万円。売り上げに占めるテイクアウト比率は平均3割、郊外型店舗では4割に達する店もあります。

スケールメリット生かした加盟店支援
 「天丼てんや」では、「職人不要の調理システム」と無駄を省いた効率的なオペレーションを確立。未経験のスタッフでも研修を受ければ、プロ並みの美味しい天ぷらをつくる調理技術の基本が身に付けられるようになっています。また、本部は、ロイヤルホストなどを展開するロイヤルグループのグループ会社であるため、スケールメリットによる良質で安価な食材の仕入れや物流コスト抑制、さらには、グループの厳しい品質保証基準に基づいた安心・安全な食材の納品などを通じ、加盟店運営をサポートします。なお、「天丼てんや」では、質の高い店舗運営と着実な店舗網拡大のために、外食事業経験、及び複数店舗出店・運営力のある法人であることを加盟条件としています。

加盟店募集エリア 全国(首都圏を除く)
オープン前の主な加盟店研修内容と日数 座学及び実習(開業に向けてのマニュアル講義(QSCA)、実習、マネジメント教育、店舗OJT、店長資格試験)
※店長資格試験まで45日間で行う。
オープン前・後のサポート内容 ・開店前3日間、開店後3日間の開店支援
・月1回の臨店によるインスペクション
フランチャイズ展開開始年 2006年11月
直営店店舗数 / 加盟店店舗数(2016年12月末現在) 直営店154店舗/加盟店46店舗
※海外13店舗含む
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
個人 ― 法人 100%
※外食事業経験、及び複数店舗出店・運営力のある法人のみ加盟可能
加盟者全体に占める飲食業未経験者の比率 0%
ロイヤルティ 税抜売上の5%(出店数により逓減あり)
標準開業資金(物件取得費別)/標準店舗規模 約3,800万円~/25坪~
加盟店の収益モデル 月商約650万円

加盟店オーナーからひとことコメント!
「お子様から高齢のお客様までご来店、幅広い客層を呼び込める点が魅力」
■植田焼山店(愛知県名古屋市) KFC・てんや営業部長 見並 健宏さん
「当店はサラリーマンのお客様が多いですが、高齢のご夫婦も多い。今後の人口減少を考えると、客層の幅広さは、この事業の強みと言えます。本部支援で特に助かったのが、オープン時のサポート。 約1週間、スーパーバイザークラスの方が指導してくれたおかげで、その後の店舗運営が円滑に行えるようになりました。計画以上に、いい数字も出ています」

※2014年7月オープン

テンコーポレーション 国内FC部部長 田中 雅司氏
テンコーポレーション 国内FC部部長 田中 雅司氏
天丼てんや
天丼てんや

[事例3] テイクアウト式からあげ専門店「からあげ 縁(ゆかり)」

(本部:エバーアクション株式会社)
http://www.arclandservice.co.jp/
~5坪~15坪店で低投資!特製ダレに漬け込んでつくる旨さで集客~

「オリジナルの旨さ・揚げたて・ボリューム満点」のからあげ
 「からあげ 縁(ゆかり)」では、特製のタレに1日漬け込んだ鶏肉を使い、旨味を逃がさない独自製法で、からあげをつくります。オリジナルの美味しさに加え、1個当たり約50gとボリュームもあり。客が希望すれば、店頭に陳列してある商品を提供する場合がありますが、基本は注文を受けてから揚げるスタイルです。主なメニューは『ジューシーもも丸』『カリッともも』(いずれも100g/240円)、独自開発した登録商標取得済みのタレ「極(ごく)ダレ」を使った『極ダレ』『塩極ダレ』(同/260円)など 8品(価格は全て税抜。店舗により商品価格、メニューが異なる)。主要客層は主婦で、客全体の6割近くを占めます。平均客単価は900円、加盟店収益モデルは月商340万円(※) 、標準開業資金は約1,112万円~1,682万円(店舗規模約5坪~15坪。物件取得費別)。
※2016年12月直営店(路面店)実績平均値

ピーク時でもスタッフ2名~3名で店舗運営
 「からあげ 縁」は、手仕込み、揚げたての旨さが重要な差別化要因なので、鶏をタレに漬け込んだり、揚げたりする作業は加盟店で行います。ただし、調理をはじめ、接客、マネジメントは研修で学べるので、飲食業未経験でも加盟できます。また、小型店のため、ディナー・ランチなどのピーク時でも2名~3名、アイドルタイムは1名~2名のパート・アルバイトスタッフだけで店を回せます。基本的に、店舗は、駅前立地の単独店、モールやスーパーのテナントとして出店。本部は、グループ企業の一つが、大手とんかつ専門店フランチャイズ「かつや」の本部企業であるため、「かつや」で培ってきたノウハウや経験を生かした、しっかりした加盟店サポートができるということです。

別業態で、イートイン式からあげ専門店も展開中
 なお、本部では、「からあげ 縁」のからあげを店内で食べられるイートイン式からあげ専門店「からやま」フランチャイズの加盟店も募集中。同店では、『からあげ定食』などのご飯ものの他、からあげ単品などを提供、量り売りでテイクアウトも行っています。特徴の一つが、売上全体に占めるテイクアウト比率の高さ。平均4割、郊外型店舗の中には5割に達している店舗もあります。「からやま」の標準開業資金は7,620万円(ロードサイド店。約44坪。物件取得費別)、加盟店収益モデルは月商1,200万円 (※)。
※2016年12月直営店実績平均値

加盟店募集エリア 全国
オープン前の主な加盟店研修内容と日数 調理、接客、マネジメントなどについて、1カ月程度かけて指導
オープン前・後のサポート内容 ・立ち上げ時はSVが入り、開店前準備からオープンまでをフォロー
・臨店指導は隔月程度で実施
フランチャイズ展開開始年 2015年
直営店店舗数 / 加盟店店舗数(2016年12月末現在) 直営店 4店舗 / 加盟店 22店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース、個人事業主含む)
個人 17% 法人 83%
加盟者全体に占める飲食業未経験者の比率
ロイヤルティ 10万円(税別/固定)
標準開業資金(物件取得費別)/標準店舗規模 約1,112万円~1,682万円/約5坪~15坪
加盟店の収益モデル 月商340万円(※)
※2016年12月直営店(路面店)実績平均値

※「加盟店オーナーからひとことコメント!」は掲載していません。

エバーアクション 常務取締役 営業本部長 坂本 守孝氏
エバーアクション 常務取締役
営業本部長 坂本 守孝氏
からあげ 縁
からあげ 縁
注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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