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連載コラム

第100回 加盟者事例(31)「本業は鉄骨工事業、はじめてのフランチャイズは幼児教室でした」(鎌ケ谷巧業株式会社 代表取締役 今井 靖彦さん)

[ 2017年4月27日 ]

鎌ケ谷巧業株式会社は、千葉県、埼玉県で幼児教室フランチャイズの加盟教室4教室を展開。同社代表取締役の今井靖彦さんに、フランチャイズ加盟の経緯から今日までの教室運営について伺いました。

鉄骨工事会社、幼児教室4教室運営中

鎌ケ谷巧業株式会社 代表取締役 今井 靖彦氏
鎌ケ谷巧業株式会社
代表取締役 今井 靖彦氏
鎌ケ谷巧業が新潟県に構える工場
鎌ケ谷巧業が新潟県に構える工場

――鎌ケ谷巧業のご紹介からお願いします。

今井 弊社は、本社を千葉県鎌ケ谷市に置く、昭和44年設立の鉄骨工事会社です。工場6棟、倉庫1棟を構え、工場や商業施設といった建築物に用いる鉄骨の製造から加工、納品、設置までを一貫して行っています。正社員110人、2016年度年商は48億3,000万円。光栄なことに、これまでの事業活動を評価していただき、2017年に「第22回千葉元気印企業大賞」の大賞・知事賞を頂戴いたしました。

――現在、どういったフランチャイズ事業を手掛けていますか。

今井 幼児教室「コペル」に加盟して、千葉県で3教室、埼玉県で1教室を展開しています。

――教室運営の方はいかがですか。

今井 2015年8月にはじめての加盟教室を開校してから1年半余り、コペルの教育は保護者の皆様から支持されていると感じています。
 各教室の受講生数は、教室の開校年、立地条件、実施している教育コースの種類などによって差はありますが、もっとも受講生数の多い新船橋教室(※)は、80人近い子どもを集めています。※新船橋教室は2013年4月開校。2016年に鎌ケ谷巧業が買い取り。

 体験レッスンを受けた子どもの半数ぐらいは、入室してくれます。というのも、保護者の方が、通常なら、まず見られないような、レッスン中の我が子の姿に感銘を受けるからです。実は、はじめて教室見学をした時の私自身もそうでした。これについては、後ほどお話しします。
 それから、コペルを気に入って姉妹、兄弟で通っているケースも目立ちます。また、一般に、幼児教室は1年で受講生の半数が退室する(やめる)といわれますが、私どもの手掛ける開校から1年以上経った教室では、いずれも、引越しなどのやむを得ない理由で退室する子どもが若干いる程度。こうしたことから、コペルは、保護者の方々から評価されていると考えています。

受講生約80人、イオンタウン新船橋教室氏
受講生約80人、イオンタウン新船橋教室

教育力と事業としての安定性を評価

――コペルに加盟されるまでの経緯をお聞かせください。

今井 私は、もともと子ども好き。教育系のフランチャイズを新事業として始めれば、子育てのお手伝いができて楽しいし、地域貢献もできる。それで、教育系フランチャイズを念頭にフランチャイズの展示会に足を運ぶようになりました。その中で出会ったのがコペルです。教室を見学した時、不思議な光景に驚きました。

 普段なら、一瞬たりとも、じっとしていないはずの幼い子どもたちが、ちゃんとイスに座ってレッスンに集中していたからです。子どもたちは、講師が次から次へと教材を変えながら繰り広げる、 "楽しいショー"のようなレッスンに心を奪われているようでした。「これは、すごい。こんなに子ども夢中にさせるレッスンなら、子どもも無理なく学べるのではないか」。コペルの教育力を実感しました。先ほど触れました体験レッスンから子どもを入室させた保護者の方も、同じ気持ちだったと思います。

――コペルの事業面については、どういう点を評価されましたか。

今井 会員制事業ならではの安定性はもちろん、加盟教室経営が黒字化するまでは、人件費などの経費を本部が負担する制度「あんしんパック」が魅力でした。高い教育力と事業としての安定感などを考え合わせ、加盟に踏み切りました。

多彩な教材で子どもを引き付ける
多彩な教材で子どもを引き付ける

幼児教室に適した立地とは

――教室を出すに当たり、教室用の物件選びは、どのように進めましたか。

今井 本部が、地域の市場調査を行った上で、教室に適した物件を絞り込み、紹介してくれて、弊社がその中から選んでいきました。

――4教室を運営されてみて、教室の立地について気づいたことがあれば、お聞かせください。

今井 教室は、小さい子どもを抱えたお母さんたちの目によく留まるよう、お母さんたちが日常的に利用する施設の近隣に出すのがポイント。例えばスーパー、中でも食料品売り場が充実しているスーパーに近い立地は理想的です。弊社が運営する新船橋教室は、このパターン。イオンタウン新船橋の1階に、教室を構えているのです。周囲にはマンションが建ち並び、そこからお母さんたちがイオンのスーパーにどんどん買い物にやってきます。新船橋教室が約80人もの受講生を集められた理由の一つには、立地の良さがあります。

 一方、上尾教室は、スイミングスクールが入っている建物の2階に、今月(2017年4月)開校しました。この立地なら、スクールにやって来る子どもや、そのお母さんにコペルを知ってもらえると考えました。教室を覗いてみる気になっていただければと期待しています。

スイミングスクールの2階に開校、上尾教室
スイミングスクールの2階に開校、上尾教室

良質な講師をどう確保しているか

――子どもたちを指導する講師の採用、育成はどうされていますか。

今井 弊社では、本部から講師を派遣してもらっている(※)ので、講師の採用、育成は本部が行っています。※講師派遣は「あんしんパック」の契約形態の加盟社対象。

 コペルの講師は、研修を受け、講師資格認定試験にパスした人たち。一度試験にパスした後も、年2回の研修の受講、年1回実施される講師資格認定の更新試験合格が義務付けられているので、指導力を継続的にブラッシュアップしています。そのため、講師のレベルが非常に高いと感じています。

――具体的に、どういう点でレベルの高さを感じますか。

今井 例えば、膨大な量の教材を的確に使いこなしている点です。
幼い子どもは飽きっぽいので、コペルでは、週に1回のレッスンで毎回異なるオリジナル教材を使います。これがコペルの最大の特徴であり、子どもが毎回のレッスンに引き付けられる理由でもあるのですが、教材の量は膨大になります。1カ月分の教材がコンテナ8個になるほどです。この大量の教材を使いこなして、毎回、子どもたちをワクワクさせるレッスンができるのは、充分な研修を受けてきた講師ならではだと思います。

――講師には、保護者、特に母親への対応力も求められます。この点についてはいかがですか。

今井 充分な対応力があります。
現在、弊社には、20代後半から40代後半の女性講師が派遣されています。自らも母親という講師がいる一方で、未婚の講師もいます。彼女らから提出された週報に目を通すと、配属されたばかりの若い講師でも、お母さんからの子育てについての相談に耳を傾け、本音や不安を上手に聞き出して、適切な対処法を提案していることがわかります。実際、受講生のお母さんから「安心して子育てができるようになった」という声もいただいています。「この若さで、これだけの対応ができるのか」と驚くと同時に、本部研修の充実度を実感しています。

――教育事業の差別化の要は、講師。手をかけて育てた質の高い講師がいれば明確に差別化できる反面、講師の離職が教室運営に大きな影響を与えるリスクが高まります。

今井 仮に、離職者が出ても、本部から新しい優秀な講師を派遣してもらえますから、問題ありません。それに、弊社の場合、複数教室を展開しているので、現在の講師たちでカバーできると思います。また、本部は、受講生の急激な増加に講師が対応しきれなくならないよう、増加具合を見て講師の派遣を考えてくれるなど、きめ細かく支援してくれています。

加盟者としての役割は?

――御社の場合、コペル本部が、教室用の物件選びから講師採用・育成までサポートしています。そうなると加盟者としての役割は、教室の管理・運営のみというところですか。

今井 私は、認知度アップ策の提案や活動も加盟者の役割と考え、積極的に行っています。
コペルは全国約70教室展開というものの、認知度はまだ低い。教育内容は素晴らしいので、コペルを知って、体験してもらえれば、自ずと保護者の皆様にも評価していただけると確信しています。そのために、本部と相談しながら、ポスティングや広告出稿、イベントへの参加などを行っています。スイミングスクールの2階に開校した上尾教室では、スイミングスクールとの共同イベントも開催予定です。

プレナ幕張教室
プレナ幕張教室
モリシア津田沼教室
モリシア津田沼教室

今後の計画とアドバイス

――今後の計画についてお聞かせください。

今井 今後は、まず、先に触れましたコペルの認知度アップ活動に力を入れていきます。また、コペル本部が展開するもう一つの教育事業「コペルプラス」も、この7月から開始予定です。「コペルプラス」は、軽度の発達障がいを持つ子どもたちを対象にした児童発達支援スクール。2種類の教室運営を通じ、子どもたち一人一人の個性を大切に、それぞれの能力を伸ばし、地域社会に貢献していきたいと考えています。

――教育系フランチャイズへの加盟を考えている読者へのアドバイスもお願いいたします。

今井 教育は、目先の結果を追求するものではありません。責任を持って、子どもたちの成長を支えるためにも、長期的な視野に立って取り組むべきもの。そのため、フランチャイズの教育内容の充実度に加え、開業資金、運営コスト面などが、腰を据えて取り組む上で大きな負担にならないかを見極めるのが重要だと考えています。

――ありがとうございました。

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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