連載コラム

第2回 スイーツ&カフェ系

[ 2009年1月29日 ]

スイーツやカフェは、日常生活に欠かせない存在になってきました。不安感の強い時代だからこそ、暮らしにちょっとした潤いを与える点が、底堅い需要につながっています。

[事例1]和洋菓子販売店「シャトレーゼ工場直売店」

(FC本部:株式会社シャトレーゼ http://www.chateraise.co.jp
〜添加物を抑えた菓子作り目指す〜

株式会社シャトレーゼ

 シャトレーゼ工場直売店は、和洋菓子販売店FC。現在、約440店舗を展開中です。
 同FCでは、菓子作りに最適な白州の水、契約農家から届く卵や、牛乳を用い、4つの自社工場で、添加物を抑えた菓子を製造。また、店からの商品発注を受けると、原則的に翌日に製造、翌々日には納品するという迅速な商品発注体制を整え、「安全・新鮮・美味・お値打ち」商品の販売を追及してきました。こうした経営姿勢と商品特性が評価された結果、この不況下でも、店舗の約6割で、売上高が、前年度より増加しているそうです。
 最近は、個人の加盟希望者が増えていますが、標準開業資金が約3,950万円(40坪店。店舗取得費別)になっているため、即、加盟、開業とはいかないのが現状です。また、既婚者が開業する場合、パートナーの独立への賛同が不可欠で、二人のチームワークが事業の成否に大きく影響します。従って、FC本部は、加盟希望者が、資金面や家庭環境などで、準備が整うまで、希望者と連絡を取り合い、必要なアドバイスをしながら、数年かけて、開業まで後押ししていくケースも珍しくないそうです。中には、5年間で必要資金を用意してから、脱サラ、加盟、開業し、今では3店舗を経営するまでに事業を拡大した事例もあるといいます。
 今後、同FCでは、シックでおしゃれな40坪の小型店を、東京、神奈川、大阪、名古屋などの都市部で展開していく計画です。

[事例2]シュークリーム専門店「ビアードパパ」

(FC本部:株式会社麦の穂 http://www.muginoho.com/
〜「持ち帰り」に特化し、高効率経営〜

シュークリーム専門店「ビアードパパ」

 シュークリーム専門店「ビアードパパ」は、約120店を数えますが、そのうちおよそ半分が加盟店です。
 添加物の使用を控えるといった、安全・安心需要への配慮や、シュー生地は店で焼き、オーダーを受けてからクリームを詰め、作りたての商品を提供する手法が受け、店舗数を伸ばしてきました。現在、スイーツ市場の競争激化に対応するべく、取り扱いメニューを5種類に絞り、専門性を強調し、差別化する方向で、店舗展開を進めています。
 標準店舗規模は、5坪〜10坪、持ち帰りに特化し、調理の手間もほとんどないので、2〜3名のスタッフで店を回せます。効率的な店舗運営が可能なので、シュークリームは、1個150円程度で、客単価は約1000円ですが、坪当たりの月間売上は、60万円〜150万円になるそうです。高い坪当たり売上に加え、開業資金が約1500万円(店舗取得費別)と比較的手頃なことなどから、ほとんどの加盟者が、複数店展開をしています。
 しかし、いかに投資額が少なく、高効率事業であったとしても、加盟者の努力がなければ、やはり売上は伸び悩むそうです。例えば、加盟者自ら店舗に適した立地を探したり、こまめに店に顔を出し、スタッフに声を掛けるなど、店舗運営に力を入れることが求められます。
 本部は、投資額などに関わらず、どんな事業にもリスクと責任がつきものであることを理解している方に、加盟してもらい、共に店を育てていきたいということです。

[事例3]カフェ「コートロザリアン」

(FC本部:イートアンド株式会社 http://www.eat-and.jp
〜ロイヤルティ不要のフリースタイルカフェ〜

カフェ「コートロザリアン」

 カフェ「コートロザリアン」は、まだ新しいチェーンですが、加盟者の裁量権を大幅に認めています。例えば、本部からフード類やコーヒーの供給を受けることもできますし、自らメニュー構成を決めることも可能です。加盟金は、設定されていますが、ロイヤルティは不要。ただし、本部は加盟者の希望があれば、店舗運営指導を行います。ちなみに、既存店はパンをメインにしたカフェ、パスタを充実させたカフェなどがあり、加盟者はいずれも異業種参入です。
 このように自由なスタイルを採用したのは、カフェ=「500メートルの商圏で勝負する業態」と捉えているからだそうです。つまり、狭いエリアから集客する事業なので、地域特性に焦点をきっちり合わせた店作りが、重要になるというわけです。従って、店舗スタイルを固定してしまうと、かえって事業の成立が難しくなるのです。また、カフェで求められる調理技術なども、それほど複雑ではないため、きめ細かい指導を長期にわたって実施する必要もないので、原則的にロイヤルティは不要としています。
 一杯のコーヒーから、食事まで提供するカフェは、個々の客のふところと腹具合に合わせて、利用してもらえるので、景気の影響を受けにくい事業です。さらに本部は好きな時間に好きなものを食べるという、現代の飲食傾向にマッチしやすいため、カフェ業態は今後も伸びていくと見ています。なお同チェーンは、まだ新しい業態なので、詳細は問い合わせて欲しいとのことです。

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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