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連載コラム

第4回 「安い・美味い・ボリューム」フード系

[ 2009年3月26日 ]

景気低迷が続く中でも、安い・美味い・ボリュームの3点が揃った飲食店は、客の支持を集めています。各FCとも、手頃な価格と美味さの両立に知恵を絞っています。

[事例1]日本そば店「ゆで太郎」

(FC本部:株式会社ゆで太郎システム http://yudetaro.jp/
~安くて美味いそばだから、幅広い立地に対応~

日本そば店「ゆで太郎」

 ゆで太郎は、日本そば店FC。現在26店舗(直営12店、加盟店14店)を展開しています。ゆで太郎は、従来のそば店がカバーしてこなかった「安くて美味い」そばの提供を目指しています。
 そばは、製麺機を用い、店内で毎日作っています。そばは、打ってから1時間から半日が美味いので、そばを作る製麺作業は、時間帯ごとにそばの出る量を考え、これに合わせ、一日数回に分けて行います。同様に、つゆも、だしを店内で一日に何回も取ります。これだけ手間をかけるので、美味しいそばが提供できるわけです。加えて、券売機を導入し、セルフサービス制を取り、人件費を抑制するなど、コストを抑えているため、例えば「もり」260円、「かきあげ」380円、「海老・イカ天ざる」550円など低価格販売を実現しました。ボリュームが欲しい客には、「しょうが焼き丼セット」550円など丼物とのセットメニューも用意してあります。これらの商品特性に加え、テーブル席と立ち食い用カウンターを備えた広くて明るい店作りで、男性、女性、ファミリーなど幅広い客層を集めています。客層が厚いので、オフィス街、住宅街、ロードサイドなど多様な立地に出店できます。
 標準開業資金は2,720万円(標準店舗規模約25坪。物件取得費別)。3週間の店長研修で、素人でもそば作りから店舗運営までこなせるようになるそうです。現在、関東圏で加盟店を募集していますが、全国展開も検討中です。

[事例2]ホルモン焼店「情熱酒場 情熱ホルモン」

(FC本部:五苑マルシングループ http://www.goen.co.jp/fc/horumon/index.html
~抜群の仕入れ力で最大規模のFC~

「情熱酒場 情熱ホルモン」

 ホルモン(=もつ)とは、牛、豚、鶏の内臓を指します。これを焼いて食べる料理がホルモン焼です。ホルモン焼店FC「情熱酒場 情熱ホルモン」は、現在約160店を展開中で、その半数程度が加盟店です。ホルモン焼店としては、最大規模のFCです。ホルモン焼は、これまで主に関西方面でよく食べられてきた料理でした。それが、7~8年前からホルモンは、安くて美味しく、低カロリーで美肌を作るコラーゲンが豊富であることなどが広く知られるようになり、女性の間で、地域を問わずホルモン焼の人気が高まってきました。さらに不況が追い風となり、ホルモン焼市場は盛況だと言います。中でも情熱ホルモンは、ホルモンの鮮度の高さと多様性で人気を集めてきました。通常、良質なホルモンは、特定の業者から一定量しか仕入れられないと言われてきましたが、情熱ホルモンは、全国の食肉業関係者との太いパイプと低コストの配送ルートを確立、加えて専門スタッフによる美味しく食べるための下処理法を開発し、他社に先駆けて、新鮮で幅広い種類のホルモンを確保できる体制を整えたのです。その結果、全国最大規模の店舗網を築いたわけです。
 情熱ホルモンの標準開業資金は約2,900万円(標準店舗規模22~23坪。物件取得費別)。難しい調理技術が不要な業態なので、未経験での加盟も容易。そのため既存加盟店の半数が異業種参入者です。


[事例3]カレー専門店「ゴーゴーカレー」

(FC本部:株式会社ゴーゴーシステム http://www.gogocurry.com)
 ~個性的な美味さと店作りでリピーター確保~

カレー専門店「ゴーゴーカレー」

 カレー専門店FC「ゴーゴーカレー」は、国内26店舗(直営9店、加盟店17店)を展開中です。ゴーゴーカレーでは、オリジナルの濃厚なルーをベースにした、ゴーゴーカレー、ロースカツカレー、メジャーカレーなどを取り揃えています。客は好みに合わせ、トッピングとライスの量を選べます。ルーは、工場で一括生産していますが、揚げ物は生の肉を店で下味をつけて揚げ、サクサクのできたてを提供しているそうです。ルーのこってりした個性的な味わいとボリュームから、主要客層は20代~40代の男性客で、リピーターが多いのが特徴です。平均客単価は750円ですが、男性客にとっては、ボリュームがあるため、割安に感じられるようです。ゴーゴーカレーでは、商品力に加え、人材教育にも力を入れています。全店で実施している朝礼で、店舗スタッフ全員がそれぞれの良いニュースを発表し、店の雰囲気を盛り上げたり、グループウェアの活用で、各店長と本部の間で各店の売上や店舗の抜き打ち調査結果、トラブル報告とその対応策などを共有し、店舗運営の質を高めるようにしています。商品力と人材教育の両輪があるため、地下一階など集客が難しい条件の店舗でも、繁盛しているそうです。
 標準開業資金は22,166,000円(標準店舗規模約15坪。物件取得費別)。高度な調理技術も不要なので、未経験でもスムースに店舗運営可能。現在、加盟者の半数以上が飲食業未経験です。

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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