連載コラム

第11回 リサイクル(2)

[ 2009年10月30日 ]

景気が厳しさを増すにつれ、節約志向は高まる一方です。これに環境への配慮も加わって、リサイクル市場は一層活気づいています。

[事例1]中古トレーディングカード店「トレカ・スタジアム」

(フランチャイズ本部:株式会社お宝あっとマーケットhttp://www.tre-ca.com/
~小資金・粗利益70%の高効率事業~

フランチャイズ本部:株式会社お宝あっとマーケット

 中古トレーディングカード店「トレカ・スタジアム」は、加盟店99店、直営店18店を展開中。
 ここで言うトレーディングカード(略称トレカ)とは、対戦カードゲーム用に作られたカードの中で、収集目的で交換されるようになったカードを指します。このトレカの中古品を売買する中古トレカ市場は、既に10年程度の歴史があり、客層も男子小中学生から大人まで幅広いため、市場には安定感があるそうです。また新品の状態で、10枚300円程度で発売されたものが、人気の高まりにつれ、1枚で1万円を超える中古トレカとして売買されるなどマニアックなファンが少なくないのも特徴です。そうしたこともあり、不況下でも売上は落ちないと言います。
 中古店経営の成否は、買取り・販売価格の設定にかかってくると言われますが、トレカ・スタジアムでは、簡単に最新の価格をチェックできる「お宝オンライン」というシステムを整備して、未経験者でも適切な価格設定ができるようにしています。またトレカは名刺サイズで場所を取らないこと、さらに既存店の活性化を目的としたインショップ形式での出店が前提であることから、標準開業資金は100万円(標準店舗規模3坪)です。その一方、粗利益率は約70%であるため、事業の効率性を評価して加盟するケースが目立つといいます。既存加盟店には、レンタルビデオ店、本・ゲームを中心としたメディア複合店、駄菓子店などがあり、中には、それまで「収支トントン」の状態だった店が、トレカ・スタジアムのインショップ展開により、黒字化した事例もあるそうです。

[事例2]中古タイヤ・ホイールショップ「アップガレージホイールズ」

(フランチャイズ本部:株式会社アップガレージhttp://www.upgarage.com/
~不況が追い風!客層、売上拡大中!~

フランチャイズ本部:株式会社アップガレージ

 中古タイヤ・ホイールショップ「アップガレージホイールズ」は加盟店7店、直営店3店を数えます。
 景気低迷で安価で良質な中古タイヤ、ホイールへの需要が増え、客層の幅が拡大、その結果、既存店の売上は前年度比105~110%で増加しているそうです。
アップガレージホイールズが特に力を入れているのが、品揃えと接客。まず店舗での品揃えについては、タイヤ、ホイールにはいろいろなサイズがありますが、中古品だけで全てのサイズを揃えるのは難しいため、海外の割安な新品も扱って、必要なサイズをカバーするようにしています。さらに数十万点にも上るチェーン全店の在庫を検索し、目当ての商品を取り寄せられる「共有在庫システム」で、品揃えを一層充実させています。また、タイヤやホイールの試着を積極的に勧めたり、ファッション性や機能性などの点から商品についてアドバイスをするなど、接客重視の店作りを行っています。
なお、同フランチャイズでは、適切な買取り・販売価格を設定するために「査定システム」を用意、商品番号などをこれに入力すると、その商品の過去の買取り・販売価格が分かるので、これらを参考に価格設定を行います。個人、法人を問わず、車関連業界未経験でも、加盟できますが、車が好き、もしくは興味があることが加盟条件になります。同フランチャイズの標準開業資金は約1200万円~1500万円(標準店舗規模50坪。店舗取得費別)。

[事例3]中古釣具店「@タックルベリー」

(フランチャイズ本部:株式会社タックルベリーhttp://www.tackleberry.co.jp/
~強力なライバル不在で安定成長~

フランチャイズ本部:株式会社タックルベリー

 中古釣具店「@タックルベリー」は、加盟店103店、直営48店を数えます。
 年齢、腕前に関係なく、楽しめるため、釣りファンの層は厚いと言われます。しかもお金があまりかからないレジャーなので、不況の影響を受けにくく、市場規模は、バブル崩壊後もほとんど変わらないそうです。@タックルベリーでは、リーマンショック以降、それまでの新品ユーザーが、中古品を求め来店するようになったためか、売上げは上昇傾向にあるということです
 同フランチャイズでは、ほぼ全員の加盟者が異分野からの参入です。未経験者の加盟を可能にしているのがPOSシステムによる買取り業務。このシステムにより、中古店経営に欠かせない価格設定が、誰でも迅速にできるようになっています。例えば、中古の竿の価格を設定する場合、その商品番号などをシステムに入力すれば、データに基づく最適な買取り、販売価格が把握できます。ちなみに、このシステムに収められた商品データベースの点数は123万件にもなるため、後発のライバル企業が同様のものを構築しようとしても、かなり難しく、これが参入障壁となって、現在の強力なライバル不在という状態に至る一因になっているようです。また客の利便性を高め、同時に加盟店の販売機会を増やすために、店頭で全店の在庫から欲しい商品を検索し、取り寄せられる「オンライン共有在庫システム」、客が自宅のパソコンなどから直接商品を探して、購入できる「Webショップ」なども開設しています。標準開業資金は2800万円~3000万円(標準店舗規模約40坪。商品在庫約1000万円を含む。店舗取得費別)。

注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

バックナンバー

PAGE TOP