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連載コラム

第22回 ニッチサービス(盗聴盗撮発見・防止業、ネット広告代理業、水宅配業)

[ 2010年11月8日 ]

ニッチとは隙間のこと。ここでは需要はあるものの大企業が進出しないような小さな市場や、絞り込んだサービスを先駆的に提供し成長中のフランチャイズチェーンを取り上げてみました。

[事例1]盗聴盗撮発見・防止業「リガード」

(フランチャイズ本部:株式会社リガードhttp://www.regard24.co.jp/)
~全国的に需要拡大中!加盟者の8割がサイドビジネスとして取り組む~

株式会社リガード

 リガードの親会社は創業30年の調査会社。ここ数年盗聴盗撮に絡んだ調査依頼が全国的に増加、需要拡大を確信し、リガードを設立しました。盗聴盗撮は一般的によく使われている携帯電話や小型カメラを用いて行われます。盗聴盗撮増加の背景にはこうした機器の小型化、高性能化、低価格化、ネット経由による入手の容易化があるといいます。機器そのものは違法なものではないため一層取り締まりが難しく、被害拡大を食い止めにくい要因にもなっています。リガード利用者の7割は個人、残り3割が法人で法人の中には上場企業も含まれます。個人利用者は20代~60代のごく一般的な人たちだということです。リガードでは基本的に24時間対応、盗聴盗撮発見の基本料金は依頼者が個人の場合18,900円(1R(マンション含む)~一戸建て)、法人31,500円(100㎡以下、1回)。相場価格がそれぞれ5万円、20万円程度であることからかなり低価格の設定だということです。リガードの最大の特長はカウンセリングを重視している点です。単に盗聴盗撮発見をするだけでなく、利用者の不安や要望を聞き出し対応策を提案します。その結果、定期的な盗聴盗撮のチェックや防犯カメラ設置などの受注に至ることも少なくないそうです。大手警備会社の中には盗聴盗撮発見を行っているところもありますが、カウンセリングまでは手掛けていないため直接競合にはなりません。
 加盟者は盗聴盗撮発見、機器の撤去、盗聴盗撮防止、防止機器販売などを行います。開業前には盗聴盗撮機器発見方法、潜在顧客を浮上させる独自の広告の打ち方、カウンセリング方法などを中心に3日間の研修があります。盗聴盗撮の発見は技術的に難しいものではありません。夜間の調査依頼が多いためサイドビジネスに適しています。


<盗聴盗撮発見・防止業「リガード」>

フランチャイズ展開開始年 2009年3月
直営拠点数 / 加盟拠点数(2010年10月25日現在) 0 拠点 / 10拠点
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース)
個人50%、法人50%
加盟者における業界未経験者の比率 100%
標準投資額(※自宅開業可) 約207万円
 


[事例2]インターネット広告代理業「地域ホームページ」

(フランチャイズ本部:株式会社一六社http://www.ichirokusha.co.jp/head/)
~自宅開業OK!運営サイト数500個のインフラで低価格実現~

株式会社一六社

 SEO(※1)には良質なリンク先を多数確保することが必須と言われます。SEO、ネット広告事業などを主要業務とする一六社は長年にわたり独自にサイトを開設、運営してきたため、現在約500個のサイト、ページ数にして300万ページにも及ぶリンク先を自社で保有しています。これだけのリンク先を自前で持つ競合他社は見当たらないといいます。一六社は、リンク先を新たに確保する費用や手間がかからないため低価格でSEOを請け負ったり、独自商品を提供したりすることが可能です。
 一六社の主な商品はSEO対応簡易ホームページ制作から顧客管理までトータルに支援する「一気通貫君」、特定の商品などにテーマを絞ったSEO対応ランディングページで効率的に集客する「ネットチラシ」などで、高い効果と価格の安さが評価されています。なおネットチラシはセブン&アイホールディングス、お仏壇のはせがわなど著名企業を含む1,500社以上が既に導入しており、最近ではツイッター内蔵型チラシも開発されています。
 加盟者の役割は商品販売。営業手数料が収入となります。多くの場合、加盟者は異業種交流会などで販売先を開拓します。なお加盟者は一六社の運営する地域ホームページの品質維持、向上のために地域の公共施設、各種店舗、イベントなど地域情報を集めて提供することが求められます。加盟者対象に開業前には商品説明などを中心にした初期研修、開業後は適宜営業方法の研修、愛知県本部、東京本部でITをテーマにした勉強会が開催されます。変化の激しい業界なので加盟者は自主的にITの最新事情を吸収していく努力が不可欠です。

※1 SEO(=Search Engine Optimization):検索エンジン最適化のこと。特定のキーワードで検索した際、自らのページが検索結果の上位に表示されるようにすること。


<インターネット広告代理業「地域ホームページ」>

フランチャイズ展開開始年 2002年
加盟者数(2010年10月現在) 約150社
加盟者内訳(個人加盟者、法人加盟者比率)
(※個人加盟者=脱サラなど個人から加盟した者)
個人 約20%、法人 約80%
加盟者における業界(IT関連業)未経験者の比率 約90%
標準開業資金額(※自宅開業可) 48万3,000円
(別途PCなどの準備に10万円程度必要)
 


[事例3]水宅配業「アクアクララ」

(フランチャイズ本部:アクアクララ株式会社http://www.aquaclara.co.jp/)
~毎月の安定収入が見込めるストック型ビジネス!10%台の伸び率で市場拡大中!~

アクアクララ株式会社

 宅配水市場はここ2年~3年、10%台の伸びを見せており2009年度は560億円と見込まれ、2010年度は600億円に達すると予測されています(販売金額ベース、出所:(株)矢野経済研究所「ミネラルウォーター市場に関する調査結果2010」2010年4月12日発表)。アクアクララは専用プラント(工場)にて1000万分の1㎜の不純物まで取り除く「RO膜」で水をろ過、「おいしさのもと」であるミネラルを配合し、独自の水を作りだしてきました。安全でおいしい水が安定的に飲めるため利用者は全国約32万軒にまで拡大しています。
 アクアクララでは利用者にウォーターサーバーをレンタルしてもらい、注文に応じてウォーターボトルを宅配します。主要客層は20代~40代のファミリー層。一カ月当たりの平均客単価は3人~4人家族の場合、4,830円程度。平均利用年数は4年~5年でリピート率と安定性の高い事業です。加盟者の主な業務は顧客開発、水の宅配、サーバーのメンテナンスなどです。定期的に商品・サービスを提供している顧客のネットワークや配送事業経験のない法人でも加盟可能です。本部は加盟者が顧客開発や効率的配送が円滑に行えるようになるまで、手厚くサポートしていくからです。平均3カ月から半年程度で開発や配送体制は整います。建設業(宮城県)、玩具加工業(埼玉県)などから加盟し、大きく成長した事例もあります。また開業当初は本部から水を仕入れて販売しますが、利用者数が1,500件~2,000件を超えると、加盟者自らプラントを建設し、水を製造してより高い利益を確保することもできます。開業後2年目でプラントを設立した事例もあります。


<水宅配業「アクアクララ」>

(アクアクララ株式会社としての)
フランチャイズ展開開始年
2005年
直営店舗数 / 加盟店舗数(2010年10月25日現在) 1店舗/78店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース)
法人100%(※法人のみ募集)
加盟者における業界未経験者の比率 100%
標準店舗規模 / 標準投資額 約30坪 / 約300万円
 


注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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