連載コラム

第23回 スイーツ(2)

[ 2010年11月30日 ]

今回は「とろけるクレープ」「コラーゲン入りしっとりクレープ」「牧場系ソフトクリーム」を取り上げます。商品力だけでなく、調理技術や店舗運営の難易度にも注目しましょう。

[事例1]クレープ専門店「MOMI&TOY'S(モミアンドトイズ)」

(フランチャイズ本部:株式会社モミアンドトイ・エンターテイメントhttp://www.momiandtoy.com/)
~オリジナルの「とろけるクレープ」で集客。モバイル型店で少資金開業~

株式会社モミアンドトイ・エンターテイメント

 MOMI&TOY'Sのクレープはとろける食感が最大の特長。クレープ生地は口当たりが重くなる小麦粉の使用を最小限に抑え、代わりにアーモンドプードル(アーモンド粉)を使用、通常より高温で一気に焼きあげることでとろける食感を実現しました。他店では味わえない独自のおいしさが集客、差別化の決め手となっています。メインメニューのスイーツクレープはデザートとして食べられることが多いため15:00~18:00に売り上げが集中しがちです。MOMI&TOY'Sでは米を具材に使ったライスクレープ、小腹を満たせるプリンやタピオカの入ったスイーツドリンクをメニューに加え、昼食時間などピークタイム以外の時間帯の売り上げを伸ばしています。クレープは260円~520円、ドリンクは190円~320円。また独自開発の包装資材「エアラップ」でクレープの形を崩さずにテイクアウトできるようにしました。三角の袋「エアラップ」にクレープを入れ、空気を入れてから密着させます。エアラップでテイクアウト需要を拡大しています。
 クレープ生地は冷凍された状態で店舗に納品されるため、店舗では生地の配合などの仕込みが不要。味、品質も均一化できます。店舗での調理は生地の焼成とデコレーションのみです。券売機を導入しているため代金の受け渡しなどに人手を割くことなく、最小限の人数で店を回せます。50時間(5日~6日間)の開業前研修は調理中心。研修で飲食業未経験でも技術は身に着きますが、さらに技術を磨きたい場合は直営店でのOJTも可能です。オープン前後の3日間は本部スタッフが加盟店に入りサポートしながらオペレーションの指導を行います。開業後は必要に応じ各店舗の指導を行います。店舗スタイルは路面、テナント(フードコートなどに出店)、モバイル(移動販売車)、ハイブリット(フードコートにモバイル型店を設置)の4タイプ。


<クレープ専門店「MOMI&TOY'S(モミアンドトイズ)」>

フランチャイズ展開開始年 2006年
直営店舗数 / 加盟店舗数(2010年11月18日現在) 38店舗 / 28店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース)
個人約30%、法人約70%
加盟者における業界未経験者の比率 100%
標準店舗規模 / 標準投資額(モバイル型店) 約740万円+運転資金として100万円
 


[事例2]デザートショップ「アフロディーテ」

(フランチャイズ本部:ライトクロス株式会社http://www.rightcross.co.jp/ )
~全国のフードコートへの出店経験豊富。コラーゲン入りクレープで女性客呼び込む~

ライトクロス株式会社

 32種類あるアフロディーテのクレープはコラーゲン入りでケーキのスポンジのようなしっとり感が特長。タピオカドリンクなどフレッシュジュースにも力を入れ、おいしくてヘルシーなデザートショップのイメージを作っています。クレープはデザートとしてピークタイムがはっきりしているため、それ以外の時間帯の売り上げを伸ばすために店舗によってはパスタも扱っています。パスタの種類は15種類。他にジェラートもメニューに加えることができます。商品単価はクレープが300円~600円(パフェ)、フレッシュジュース300円~350円、パスタ570円~650円。
 アフロディーテは北海道から沖縄まで店舗網を広げていますが、既存店の99%が大型ショッピングセンター内のフードコートに出店しています。フードコートでの店舗運営経験が豊富であること、フードコート内のデザートショップとして消費者に親しまれていることなどがアフロディーテの大きな強みになっています。本部から加盟者にショッピングモールなど出店可能な商業施設の紹介も可能です。ショッピングモールは新規に建設されるものに加え、リニューアルされるものもあるので出店場所は確保できるということです。
 開業前研修14日間で調理、接客、経営全般を指導。基本的に研修でフードビジネス未経験でもクレープを焼けるようになります。オープン前の一週間には店に入って調理、接客を学び、オープン時には4日~5日間スーパーバイザーを派遣して店舗オペレーションを指導します。開業後は必要に応じて各店舗の指導を行います。


<デザートショップ「アフロディーテ」>

フランチャイズ展開開始年 1998年
直営店舗数 / 加盟店舗数(2010年11月25日現在) 4店舗/ 44店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなど個人から加盟した者)
個人約10%、法人約90%
加盟者における業界未経験者の比率 約50%
標準店舗規模 / 標準投資額
(フードコート出店の場合)
約8坪 / 約1,300万円
 


[事例3]牧場系ソフトクリーム店「しあわせ牧場」

(フランチャイズ本部:株式会社東京レストランツ
http://www.tokyo-restaurants.co.jp/happy-farm/index.html)
~自然放牧牛の牛乳のみ使用!牛乳本来のおいしさが味わえるソフトクリーム~

株式会社東京レストランツ

 しあわせ牧場の主なメニューは牛乳とソフトクリーム。しあわせ牧場では東京ドーム20個分もの広さがある直営牧場(岩手県)で牛30頭を自然放牧しています。ここでとれた牛乳は冬は濃厚、夏は淡白な味わい。この牛乳から作ったソフトクリームは一般のソフトクリームと違いさっぱりとした口当たりで後味が残らず、牛乳本来のコクと甘みが味わえます。安定剤、乳化剤、卵は不使用です。直営牧場の牛乳だけを扱うため、店舗数の増加に合わせて牛を増やしていく計画です。冬にはソフトクリームの売り上げは若干落ちますが、スチームで温めたホットソフトクリームやタピオカドリンクなど寒い季節でもよく売れる商品を投入して売り上げを補完しています。一層の売り上げ安定化を目指し、ソフトクリーム店と年間を通して需要のあるドリンクバーの複合型店も実験的に展開しています。牛乳は200ml 200円、720ml 720円。ソフトクリームは牛乳が300円(コーン)、360円(ワッフル)、チョコレート320円(同)、380円(同)など。ショッピングモールのフードコート、物販ゾーン中心に出店。ソフトクリームは広く親しまれている商品なので子供から高齢者まで幅広い層がターゲットになります。
 ソフトクリームはソフトクリームミックスをフリーザーに入れて絞るだけで作れるので調理不要。券売機を導入し店舗運営を容易化、アルバイトスタッフだけで店を回せます。オープン前の研修は責任者対象10日間、P/A対象5日間、オープン前後の5日間は本部スタッフが店舗に入りサポートしながら指導します。開業後の訪問指導は月1回。


<牧場系ソフトクリーム店「しあわせ牧場」>

フランチャイズ展開開始年 2008年
直営店舗数 / 加盟店舗数(2010年11月24日現在) 4店舗/1店舗
加盟者における個人加盟者、法人加盟者の比率
(※個人加盟者=脱サラなどから加盟したケース)
法人(法人のみ募集)
加盟者における業界未経験者の比率 現在の加盟者は経験あり。
未経験でも加盟可能。
標準店舗規模 / 標準投資額 約6坪(3~10坪)/ 約2,000万円
(しあわせ牧場単体)
 


注目のFC分野・制度紹介!
執筆者:松本陽子

ツーウェイコミュニケーションズ代表。米国オベリン大学留学を経て桜美林大学英語英米文学科卒業。FCプランナー。加盟店、及び顧客開発に的を絞ったWebサイトコンテンツ、各種販促PR企画などの立案・制作・実施を中心に、FC本部のサポートを行う。「日経MJ」などの経営専門誌のほか「レタスクラブ」女性向けサイト「21Lady.com」など一般向け媒体にも寄稿。「フランチャイズ関連セミナー」などのコーディネーター、テレビ番組出演などを通じFC事業の啓蒙活動も行う。主な著書「中高年のためのFC店開業講座」「妻と夫のためのFC店開業講座」(いずれも共著・日本経済新聞社刊)

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