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連載コラム

第50回 出店拡大を続けるパスタフランチャイズチェーン

[ 2013年1月31日 ]

パスタの消費動向

 イタリア語のパスタは、マカロニやスパゲッティ、ラザニアなど、小麦粉を主体とした練り物全般についての呼び名である。日本国内のフランチャイズパスタチェーン店で主に提供されるのはスパゲッティであるため、ここでは、総務省「家計調査年報」でのスパゲッティ分類の消費動向について見る。
 同統計によると、100gあたりのスパゲッティの価格は、平成18年から平成23年で15.3%上昇している。これは、原材料である小麦価格の影響によるところが大きい。次に、1ヶ月あたりの消費金額をみると、平成18年から平成23年までで26%上昇している。小麦価格の上昇によって買い控えが起こることが考えられたが、むしろ消費量は増えており、スパゲッティが国民食として定着していることがわかる。

パスタフランチャイズの市場規模

 (社)日本フランチャイズチェーン協会の「フランチャイズチェーン統計調査」では、パスタを取り扱うフランチャイズチェーンは、「西洋料理・ステーキ・ピザ・パスタチェーン」に含まれる。同統計を見ると、平成23年の時点での同カテゴリーにおけるフランチャイズの市場規模は3,289億72百万円となっている。同カテゴリーがそのままパスタの市場規模を表わすものではないものの、平成18年よりチェーン数・店舗数・売上高ともに上昇傾向であり、パスタ市場は順調に成長しているであろうと推測される。

パスタフランチャイズチェーンの特徴

 パスタを提供する店舗は、高級イタリア料理店、ファストフード店まで様々な業態がある。高級イタリア料理店が多店舗展開を行うケースは少なく、フランチャイズ店が存在感を発揮できるのは、カフェ業態、カジュアルな店舗などに限られている。

 パスタ店は他の麺類を取り扱う店に比べて女性客の利用が多い。カフェタイプのフランチャイズ店舗は、洗練された内装デザインやヘルシーなメニューの導入などで女性客の支持を得ている。また、パスタ自体の原材料価格が安く、ボリューム調整がしやすいことや、メニュー開発が比較的容易であることなどから、提供量やメニューの選択肢を増やし、幅広い層の顧客を取り込んでいるフランチャイズチェーンもある。

主なフランチャイズチェーンの動き

 (株)WDIは、主力事業である「カプリチョーザの国内外でのフランチャイズ店舗出店を拡大している。「カプリチョーザ」は、気取らずに食べられる雰囲気のイタリアの大衆食堂タイプのレストランである。また、2013年1月に新業態である「ハッピーパスタ by カプリチョーザの1号店を出店する。同店は一人前のパスタの量を「カプリチョーザよりも少なくし、10代~20代の女性客をターゲットとしている。
 (株)イタリアントマトの主力店舗形態である「イタリアン・トマト カフェジュニアは、木やレンガなどの天然素材でつくられたヨーロピアンスタイルのカフェである。パスタを中心としたメニューをクイックサービスで提供、気軽に立ち寄れるバールスタイルが人気の業態となっている。
 (株)ポポラマーマは、「ゆであげ生スパゲッティポポラマーマのフランチャイズ展開を行う。「ポポラマーマの最大の特長は、パスタに最適なデュラム小麦の中心部分のセモリナ粉を使った生パスタである。モチモチした食感で付加価値の高い生パスタを使用したメニュー展開であるが、価格帯は390円~900円程度と値ごろ感があり、男女年齢を問わず幅広い客層に支持されている。
 (株)ハートリンクカンパニーは、低価格で本物志向の生パスタなどを提供する「パスタフローラ」のフランチャイズ店舗を全国に拡大中である。「パスタフローラ」は、気軽に入れるファストカジュアルレストランと、落ち着いた雰囲気のフルサービスレストランの2タイプの展開がある。主なターゲットは20代~40代の女性である。
 (株)プロントコーポレーションがフランチャイズ展開する「プロント」はパスタ専門のカフェではないが、パスタ・メニューが豊富な業態であるので参考としてとりあげる。同店舗はビジネスマンやOLを中心に、朝のカフェ利用、ランチタイム利用、PC等での作業空間での利用、夜のバー利用と4つの利用スタイルを提案している。アイドルタイムを減らし回転率を上げることで、店舗ごとの安定した利益確保を実現する。また、2013年1月に図書館内に店舗を出店するなど、今までにない立地での出店も行う方針だ。

フランチャイズ加盟時の留意点

 前述のように、パスタ店のターゲットは幅広く、各チェーンはターゲットに合わせた店舗形態の開発を行っている。従って、各フランチャイズ店舗がターゲットと想定する顧客の来店が見込める立地での出店が必須である。また、従業員数が抑えられるカウンターサービス方式や一定数のホールスタッフが必要なレストランスタイルなど、チェーンによって提供方式が違うため、必要なスタッフ数を考慮したチェーンの選択も必要である。
 さらに、フランチャイズチェーンごとのフォロー体制にも注意する必要があるだろう。以下に、各チェーンの開店前研修と開店後のフォローについて以下に記載するので、参考にしていただきたい。

最新フランチャイズマーケットトレンド
執筆者:フランチャイズ研究会

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