連載コラム

第77回 フランチャイズ・ショー2015 レポート

[ 2015年3月31日 ]

 2015年3月4日(水)~6日(金)の3日間、「フランチャイズ・ショー2015」が東京ビッグサイトにて開催された。昨年、一昨年を中心に、近年のフランチャイズ・ショーと比較した今年の特徴をレポートする。

入場者数は過去10年の実績で第3位

 今年の来場者数は3日間合計32,933人で、昨年の31,940人を上回り、4年連続で3万人を超えた。過去10年間では2006年の34,384人、2013年の33,042人に次いで3番目という非常に好調な数字となった。全国から過去最多となる約200社が出店したことに加え、天候にも恵まれたことが来場を後押ししたと思われる。また、日本展開をめざすアジア各国ブースの拡大や、「女性向けフランチャイズセミナー」など近年のフランチャイズビジネスへの多様なニーズに対応した新しい企画が、国内外から多くの人々の関心を集めたようだ。

出展者数は史上最大規模

 今年の出展社数は200社で、昨年より10社の増加(昨年比+5.3%)となり、過去最多を記録した。小売、サービス業は減少したものの、フードサービス業や海外関連の出展社が大幅に増加しており、それが全体の数字となって表れている。小間数も昨年よりも60小間(+17.6%)増えて400小間となった。ここ数年は1小間出展社が増加傾向だったが、今年は小間数の多い出展者が増加したことも小間数増加の一因となっているのだろう。小間数の多い出展社が増加したことで、入場者の滞在時間も長くなり、3日間を通して会場は賑わいをみせた。

出展者数と出展小間数
※()内は前年からの増減数/増減比。%は小数点第2位を四捨五入。
(NIKKEI MESSE HPより筆者作成)

出展者の特徴

1. フードサービス業
 フードサービス業は、毎年10小間程度を使って出展していた物語コーポレーションが本年度は不参加であった上に、日本マクドナルドも出展を取り消すなどの動きもあったが、全体では前年を6社上回る51社が出展した。
フードサービス業ではラーメンが9社と最多になっており、昨年よりも2社増加している。飲食業の中では概して投資額も低く、フランチャイズ向きであるためと考えられる。昨年最多を誇ったカフェは、今年は4社であり、昨年より3社減少した。カフェ業態は相変わらずの人気業種であり、減少の理由はイベントに参加しなくても加盟希望者を集められるためとも推測される。
フードコートでは、昨年に引き続きペッパーフードサービスが「いきなり!ステーキ」のリブロースステーキ300グラムを1,500円で販売しており、3日間にわたり常に長蛇の列ができていた。また、今年初出展となるバーガーキングがフードコートに同時出展しており、注目を集めていた。

2. 小売業
 小売業は18社と昨年よりも8社減少した。コンビニ大手4社が全て出展したのは4年連続である。コンビニの2014年末の総店舗数は55,139店(月刊コンビニ調べ)で、2013年末と比較すると2,716店舗増加となっている。これまで、コンビニの上限は5万店と言われてきたが、既に2年連続で5万店を超え、まだ増加し続けている。そのため、コンビニ各社はイベントを新期加盟者発掘の絶好の機会と捉えているものと考えられる。
コンビニ以外の小売業は14社で、減少傾向にある。環境への配慮や低価格志向などにより、リサイクル・リユースについては近年増加傾向にあったが、今年は4社と昨年より1社減少している。お宝買い取りも1社で、昨年より1社減少の結果となった。振り返ってみると、小売業フランチャイズではコンビニ以外は話題の少ない年であったといえる。

3. サービス業
 サービス業は68社の出展で、昨年の73社に対して5社減少した。今年最大の出展者数だったのは学習塾等で17社が出展していた。学習塾は低額投資の代表格であり、加盟希望者の人気も高いためと考えられる。昨年度より若干減少しているものの、引き続き多数を占めている。中でも(株)ベネッセコーポレーションはフードコート脇の一番良い場所を確保し、小間数も8小間以上と一番広い面積で目立った存在であった。全体的に学習塾ブースの大型化が目立ったことも特徴的であった。
続いて多いのが介護・デイサービスで13社、健康・美容関連12社だった。これらで6割強を占めており、教育、介護、健康分野は引き続き高い注目を集めている。
その他では、昨年までは見られなかったカジノフランチャイズの出展が特徴的であった。

 3日間を振り返って、今年は来場者数、出展社数とも好調で、活気あふれるフランチャイズ・ショーとなった。フランチャイズ業界のトレンドや勢いなどを肌で感じることができる3日間であった。これからフランチャイズ業界はどのように進化していくのか、早くも次回の開催が楽しみである。

出展者の特徴
※%は小数点第1位を四捨五入。
(NIKKEI MESSE HPより筆者作成)

(中小企業診断士 髙木 悠)

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執筆者:フランチャイズ研究会

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