連載コラム

第89回 フランチャイズ・ショー2016 レポート

[ 2016年3月31日 ]

 2016年3月9日(水)~11日(金)の3日間、「フランチャイズ・ショー2015」が東京ビッグサイトにて開催された。昨年、一昨年を中心に近年のフランチャイズ・ショーと比較し本年の特徴をレポートする。

入場者数は過去10年で最多

 今年の入場者数は3日間で33,721人となり、過去10年間で最多となった。昨年の入場者数32,933人に引き続き5年連続で3万人越えである。悪天候だったにも関わらず、初日が3日間で最も多い11,957名の来場(トータル入場者数の35.5%)となっており、昨年の初日入場者数10,510人(同32.0%)よりも1,500人近く増えたのはセミナーや目当ての出展社とのコンタクトなど、ある程度の目的意識を持ってあらかじめ来場日を決めていた入場者が多かったためと考えられる。一部の出展社へヒアリングしたところ、昨年のフランチャイズ・ショーと比べても有効な商談数は増えているようだ。また、具体的な数は不明であるも海外からの視察や来場者が目立っていた。

出展者・出展小間数

出展社数は昨年から微減

 今年の出店者数は196社と最大規模であった昨年の200社から微減となった。フードサービス業、小売業は横ばいであるも、サービス業が減少している。小間数は史上最大規模であった昨年同様の400小間となった。展示社あたりの小間数の増加傾向は昨年からの引き続きであり、独立小間(8小間以上)も昨年の2社から3社へと増加しており、ブースの大型化の流れを表している。小間の複数化により商談スペースが確保できたこともあって着席での商談が多く見られた。

出展社の特徴

1.フードサービス業

 フードサービス業は、出展社数が52社と前回の51社から1社増えたものの、1小間の出展社が前回の21社から3社増の24社となったことで若干小ぶりとなった。特徴としては人気の喫茶・カフェ業態の出展が前回の4社から9社へ倍増したことが挙げられ加盟希望者で賑わっていた。フードコートでは昨年同様にペッパーフードサービスが食事を提供しており、ランチ時間帯は連日の行列が見られた。

2.小売業

小売業は昨年同様に18社の出展となった。今年出展の18社のうち、前年からの引き続きは15社であり、リユース5社、コンビニ4社など顔ぶれ・業態はほとんど同じである。最大の6小間で出展していた子供服リサイクルのAKIRAは入口付近で場所も良く、ブースのデザインも目立っていたことから賑わいを見せていた。

3.サービス業

 サービス業は61社の出展となり、昨年から7社の減少となったものの出展社のうち3割以上を占めている。独立小間で出店している3社がすべてサービス業であることからも、昨年同様の存在感を示していると言える。学習塾をはじめ、比較的低投資で始められる業態が多く個人での加盟候補者にとっては具体的に検討しやすいのもその一因となっている。 
 業態ごとで見てみると学習塾等が昨年17社から2社減ではあるものの15社と最も多く、その中でもやる気スイッチグループは入口すぐそばに独立小間で出展し、赤を基調としたブースとスタッフの多さが目を引いていた。次いで高齢者向け介護サービスが昨年10社から3社減の7社出展である。他にも美容関連6社、鍼灸整骨院関連4社、健康関連3社、など昨年同様にヘルスケア分野が目立っているが、これは低投資かつ身近なサービスであることから加盟候補者にとってもイメージがしやすいことが影響していると推測される。
 昨年出展がなかった業態としてはレンタカーが2社出展していたが、都心での車離れが進み、レンタカー・カーシェアの利用が日常的になってきているトレンドに一致している。

 3日間を通して、今年は天候にやや恵まれなかったにも関わらず全体的に過去10年でも最多の入場者を記録したことからも、フランチャイズ・ショー、ひいてはFCビジネスへの関心や期待の高まりを感じる。更に盛り上げていくためには海外からの来場者を増やすことも有効であろう。英語でのオープニングセレモニーの同時通訳や、複数言語での資料作成などがあれば外国人への訴求はより効果的だと考えられる。
次回のフランチャイズ・ショーは同時開催のインバウンドビジネス総合展(仮称)も含めて出展社数・小間数ともに更なる規模拡大の予定となっており、進化を遂げるFC業界のトレンドがどのように動いていくのか、今から楽しみである。

業種別出展者数

(中小企業診断士 後藤 聡)

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執筆者:フランチャイズ研究会

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