連載コラム

第100回 フランチャイズ・ショー2017 レポート

[ 2017年2月27日 ]

 2017年2月1日(水)~3日(金)の3日間、「フランチャイズ・ショー2017」が東京ビッグサイトにて開催された。昨年、一昨年を中心に近年のフランチャイズ・ショーと比較し本年の特徴をレポートする

昨年までとの違い

 はじめに、開催概要が昨年までと大きく変わったことについて触れておきたい。
 「フランチャイズ・ショー」はJAPAN SHOP、リテールテックJAPANなど他の展示会とともに「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」の一部として開催されている。これらのイベントは毎年3月初旬にまとめて開催されるのが通例となっていたが、今年からは2月と3月に分けて開催されることになった。それに伴い、「フランチャイズ・ショー2017」の会期は従来よりも一ヶ月早い2月初旬となり、会場もこれまでの西3・4ホールから東5・6ホールへと変更になった。同時開催される「インバウンドビジネス総合展」も新たなイベントであり、いままでにない試みをいくつか抱えた中でのスタートとなった。

入場者数は過去最高

 そんな中での開催であったが、3日間の入場者数は36,912人と昨年の実績を上回り、過去10年間でも最高となった。2012年以降は、毎年コンスタントに3万人以上を集めており、日本最大のフランチャイズ関連イベントとして、安定した集客力を見せている。
 日別の来場者数を見ると、3日間とも12,000人を超える入場者を集めていた。前回と異なり、初日より2日目、3日目の方が多くなっているが、無料セミナーの受講者数を見ると、むしろ初日から最終日にかけて減少していた。熱心な来場者が初日に訪れる傾向は変わっていないものと考えられる。

※上記入場者数には、「インバウンドビジネス総合展」の入場者も含まれているため、昨年までの数字と単純な比較はできない。

出展者数は2年連続で減少

 出展者数は192社と昨年に引き続き2年連続の微減であった。このうちフランチャイズ本部の数は130社(昨年は132社)。業種別ではフードサービス業が48社(フードコートへの出展を含む)、小売業が12社、サービス業が70社という内訳である。
 一方で小間数は432小間と、昨年、一昨年を大きく上回った。出展者の小間数が大型化する傾向は前回から見られていたが、今回ホールが変更されたことによってさらに拍車がかかったものと考えられる。総展示面積が拡大し、レイアウトの自由度が増したことで、8小間の独立小間が多数配置されていた。

来場者数、出展者数、小間数の推移

出展社の特徴

1.フードサービス業

 フードサービス業は出店者が48社と前回の52社から4社減少したが、今回からフードコートエリアが拡大され、出展者数もこれまでの3社から7社へと倍増したため、全体的には賑わいを見せていた。
 厳しい事業環境が続く中、新しいブランドを投入して活性化を図ろうとしている本部も見られた。あさくまは郊外型カフェのブランドを新たに展開。昨年思い切った買収で話題になったウェンディーズも、ファーストキッチンとのコラボブランドでフードコートと通常ブースの2カ所に出展しており、元気なところを見せていた。

2.小売業

 小売業は前回より6社少ない12社の出展であった。コンビニでは、ファミリーマートとの経営統合でサークルKサンクスの出展がなかったが、ミニストップが単身者向け独立制度を打ち出して出展したため、前回同様4社であった。
 その他の顔ぶれは、リユース・リサイクルの出展者が減少した以外、新しい動きは見られなかった。

3.サービス業

 サービス業では前回から9社増の70社の出展が見られた。
 業種別では学習・教育関連が18社と最も多かった。特に学習塾関連は大型ブースでの出展が目立ち、やる気スイッチグループは今回最大の10小間を構えるなど存在感を見せていた。中身をみると、いずれも複数ブランドの展開を推進しており、多角化が進んでいる印象である。
 また、フィットネス・スポーツ関連の出展が7社と前回の3社から大きく増えていたのも印象的である。中でも、フィットネスやヨガ等で女性をターゲットにした業態が増えている。新規出展で8小間のブースを構える事業者もあり、この分野の勢いを感じさせていた。
 その他では鍼灸整骨院関連(6社)、介護関連(6社)などでまとまった出展が見られた。広い意味での健康を相手にしたビジネスが拡大していることがうかがえる。

出展者数の内訳

 冒頭にも触れた通り、今回はいくつかの点で前回までと異なる条件での開催であったが、3日間を通して天候にも恵まれ、例年以上の来場者数を記録するなど盛況のうちに幕を閉じた。来年の開催は2018年1月31日〜2月2日の予定である。深刻な労働力不足など一部には厳しい状況が続いているが、フランチャイズ業界の底力に期待しつつ、1年後を楽しみに待ちたい。

(中小企業診断士 三谷 誠一)

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執筆者:フランチャイズ研究会

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