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連載コラム

第12回 JFA「フランチャイズチェーン統計調査2008年度」

[ 2009年11月25日 ]

 JFAフランチャイズ(FC)統計調査が1974年に調査が始まって以来、初めてチェーン数(▲1.2%・15 チェーン減)と店舗数(▲2.1%・4,864 店減)が前年度と比べて減少した。業種別に動向をみると次のようになる。
(業種別の統計表は http://jfa.jfa-fc.or.jp/pdf/2008.pdf を参照されたい)

(1)小売業

 コンビニエンスストア(CVS)では、taspo導入によるたばこの売上増加が大きな要因となり、店舗数は前年度比+2.7%、売上高は+6.6%の増加を示した(ただしtaspo効果一巡後の09年6月~10月の売上は5カ月連続で対前年割れを示している:CVS統計調査月報)。
CVS以外で高い伸び率を示したのが、家具・什器・家庭用品に属する「家電量販店」である。店舗数は前年度比+12.4%、売上高は同+16.8%の増加であった。大手チェーンによる個人経営店や地方チェーン店のフランチャイズ化および店舗の大型店化が増加の要因である。

 医薬品・書籍・スポーツ用品・中古品に属する「ドラッグストア」も家電量販店業界と同様、フランチャイズ方式による業界再編が急速に進み、店舗数が前年比+20.6%、売上高が同+28.1%というFC業界全体の中で最も高い伸び率を示した。

(2)外食業

 昨今の外食業界での特徴的な動きは、いわゆるリーマンショック(08 年9 月)以降に顕著になったメニューの低価格化へのシフトである。加えてここ数年続いているM&Aが08 年度においてもかなりみられた。そんな中、外食業では店舗数・売上高ともに前年度を割り込み、2年連続のマイナス成長となった。

 比較的順調な伸びを示しているのが、ファーストフードに属する「アイスクリーム」(前年度比+9.7%)と「ハンバーガー」(同+1.9%)である。また、一般レストランの中では、「西洋料理・ステーキ・ピザ・パスタ」が堅調である。これらの分野には、既存店が転業転換する形で新規参入する例も多い。一方、回転寿司の成長鈍化により、「日本料理・寿司店」は後退している。

(3)サービス業

 女性向け低料金の新業態店の参入により、「理容・美容」は前年対比でプラスを示した(店舗数は+4.3%、売上高は+1.2%)。ただし、過去数年間のトレンドでみると、売上高は05年のピークと比べて逆に20%も減少している。

 また、「学習塾・カルチャースクール」については、個別指導学習塾の伸長により、対前年比で店舗数+1.1%、売上高+13.4%の伸びとなった。ただし、過去数年間のトレンドでは、08年の売上は05年とほぼ同等である。

 「リース・レンタルサービス」では、比較的堅調なCD/DVDレンタルに対し、レンタカーと機器レンタル関連ビジネスが後退し、合計では前年度を割り込んだ。「住宅建築・リフォーム・ビルメンテナンス」では、不動産仲介・住宅建築は減少しているが、住宅リフォーム関連は伸長している。

 ここ数年、FC業界でも成長の鈍化は指摘されていた。09年もこの傾向は続くものと考えられる。

(中小企業診断士 西野 公晴)

2008年度「JFAフランチャイズチェーン統計調査」

  チェーン 店舗 売上
チェーン数 前年比増減 店舗数 前年比増減 前年比 売上高(百万円) 前年比
総計 1,231 ▲15 230,822 ▲4,864 97.9% 20,808,749 102.5%
小売業 333 ▲7 88,374 3,041 103.6% 14,445,564 106.2%
(うちCVS) 30 ▲5 44,391 1,163 102.7% 8,067,257 106.6%
外食業 533 ▲7 54,361 ▲1,149 97.9% 3,939,402 97.6%
サービス業 365 ▲1 88,132 ▲6,756 92.9% 2,423,783 91.1%
※店舗数は各チェーンの加盟店・直営店数の合計、売上高は加盟店・直営店の店舗末端売上高。CVSはコンビニエンスストアの略

(社)日本フランチャイズチェーン協会調べ

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執筆者:フランチャイズ研究会

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