連載コラム

第16回 フランチャイズ・ショー リポート

[ 2010年3月24日 ]

 3月9日から3月11日に開催された「フランチャイズ・ショー2010」を、一昨年(08年)、昨年(09年)のフランチャイズ・ショーと比較し、目立った特徴を述べていきたい。

来場者数は大幅増加

 今年の来場者数は3日間合計で29,676人となり、一昨年の25,330人、昨年の23,027人と比較し、大幅増(昨年比+29%)となった。一昨年、昨年の単独開催から今年は共催に変更になったことを考慮すると単純比較は難しいが、来場者が増えたことで会場は活況を呈していたように感じた。リーマンショック以後の企業からの早期退職者の受け皿として、フランチャイズビジネスが注目されているという見方も出ており、個人で起業を目指す人も多数来場していたと考えられる。

出展社数、出展小間数は減少傾向

 一方で今年の出展社数は、150社で昨年よりも14社減少(昨年比▲9%)している。昨年は最大級の参加社数であったことも考慮すべきだが、一昨年と比較しても8社減少している。これは景気が低迷している中、コスト削減で出展を見合わせた本部や、経済状況から新規加盟店開発よりも既存店の収益底上げ対応を優先している本部もあったことと思われる。小間数に関しては、一昨年から減り続けており、今年は昨年よりも51小間も減少(昨年比▲16%)している。これも不況によるコスト削減が影響しているということであろう。これにより小間数の少ない出展社が非常に増えてきたことも今年の特徴である。

  出展社数 出展小間数
2008年 158社 360小間
2009年 164社
(+6社/ +4%)
321小間
(▲39小間/ ▲16%)
2010年 150社
(▲14社/ ▲9%)
270小間
(▲51小間/ ▲16%)
※()内は前年からの増減数/増減比

業種ごとの出展社の特徴

1. フードサービス業  フードコートは一昨年が12社参加で盛況だったが、昨年と今年は5社のみの参加だった。フードコートへの出展は取り扱う商品をアピールするためには効果的であるが、加盟店開発に直結しないという判断があるのであろう。  ラーメンなど、多くの業種の出展社比率はほとんど変わらない中、今年はいわゆる「スィーツ系」の出展が10社(比率7%)と増えたことは大きな特徴といえる。スィーツ系は、投資金額が小規模で済むものが多く、リスクを抑えることができるのが強みだ。スィーツ系チェーンのブースの中には、シュークリームやたい焼きなどを試食するための行列ができていたものもあり、印象的だった。

2. 小売業
 小売業では、昨年同様、リサイクル・リユースが7社(5%)と多く、ブースも目立っていた。不況下での低価格志向や環境への意識の高まりで、今後も高い出展社比率が維持されるであろう。昨年0社だったコンビニが、今年は2社出展したのも特徴的だ。

3. サービス業
 学習塾・各種学校では今年は17社(11%)で昨年比3社増と大幅に増え、過去最高だった。学習塾だけで14社の出展があり、今年1番目立っていた業種であろう。これは民主党政権の「子ども手当」に期待しているところが大きいと考えられる。また高齢化が進むことから、介護・福祉も昨年同様に4社(3%)と目立っていた。一昨年は0社だったことを考えると、最近の介護ビジネスの注目度が反映されている。4年前にブームだった複合カフェは、ネットカフェ難民などといったマイナスイメージが広がった影響からか、今年の出展社数は2社(1%)とブームは終わった感じであった。


(中小企業診断士 曽我 剛)

      
  2008年 2009年 2010年
出展社
出展社
比率
出展社
出展社
比率
出展社
出展社
比率
フードビジネス 50 32% 49 30% 47 31%
小売業 17 11% 22 13% 20 13%
サービス業 42 27% 51 31% 46 31%
FC支援ビジネス 12 8% 6 4% 4 3%
コンサルティング・
相談・情報・出版
12 8% 11 7% 11 7%
ビジネスパートナー
募集
19 12% 19 12% 17 11%
フードサービス
開業支援ビジネス
6 4% 6 4% 5 3%
合計 158 100% 164 100% 150 100%

(代表的な業種) 2008年 2009年 2010年
出展社
出展社
比率
出展社
出展社
比率
出展社
出展社
比率
ラーメン 7 4% 7 4% 6 4%
宅配・弁当・
持ち帰り寿司等
5 3% 6 4% 5 3%
スィーツ 5 3% 8 5% 10 7%
リサイクル・
リユース
5 3% 7 4% 7 5%
コンビニ 1 1% 0 0% 2 1%
学習塾・各種学校 14 9% 14 9% 17 11%
エステ・
フィットネス
6 4% 7 4% 4 3%
介護・福祉 0 0% 4 2% 4 3%
複合カフェ 3 2% 2 1% 2 1%
※出展社比率は、その年の出展社合計数を100%としたときの比率
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執筆者:フランチャイズ研究会

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