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連載コラム

第24回 JFA「フランチャイズチェーン統計調査2009年度」

[ 2010年11月29日 ]

 2009年度のFCビジネスに関する統計データが日本フランチャイズチェーン協会(JFA)から発表された。末端売上高が調査開始以来、微減ではあるが初のマイナス(▲0.03%・56億円減)となった。2008年9月のリーマン・ショック以降の国内景気後退の影響がJFA統計にも表れた。右肩上がりの成長を続けてきたFCビジネスもいよいよ曲がり角を迎えつつあると言える。
 チェーン数も減少(▲2.0%・25チェーン減)したが、店舗数は前年度のマイナス成長からプラス成長に回復(+0.4%・844店増)した。ビジネスチャンスを求めて参入する店舗が多いということである。業種別の動向は以下のようになる。
(業種別の統計表はhttp://www.jfa-fc.or.jp/misc/static/pdf/2009.pdf を参照されたい)

(1) 小売業

 2009年度の小売業界は、店舗数が1,306店増(前年比+1.5%)、売上高が219億円増(同+0.2%)となった。
 小売業の過半(店舗数の50.2%、売上高の56.1%)を占めるコンビニエンスストア(CVS)は、店舗数が615店増(前年比+1.4%)と伸ばしたものの、売上高は522億円増(同+0.6%)にとどまった。2008年7月以降のタスポ効果(※1)により、前年度は売上高が5,003億円増(前年比+6.6%)と伸びたのに対し、2009年度は年度前半こそ売上高が前年を上回ったが、一巡した2009年6月以降は反動から売上高の前年度割れが続いたためである。
コンビニ以外では、高齢者向けの健康食宅配が拡大などにより「宅配販売・通信販売・無店舗販売」が76億円増加(前期比+9.9%)、100円ショップの店舗数増加などにより「各種総合小売」47億円増加(同+0.3%)となった。キーワードは「高齢化社会」「低価格化」である。
(※1)タスポ効果:未成年者の喫煙防止を強化する目的で、2008年7月以降、たばこ自動販売機ではタスポカードによる成人識別が必要となった。この影響で、タスポを必要としないコンビニ店頭へのたばこ購入者の来店が増え、コンビニ売上を押し上げた。これをタスポ効果と呼んでいる。

(2) 外食業

 2009年度の外食業界は、店舗数が110店増(前年比+0.2%)、売上高は67億円減(同▲0.2%)だった。売上高は3年連続のマイナス成長となった。
 「たい焼き・たこ焼き・お好み焼き」あるいは「セルフ式うどん店」などの小投資・小規模店舗が増加し「その他ファーストフード」が330億円増加(前年比+7.3%)、低価格メニューの大手チェーンの急成長により「中華料理店」が174億円増加(同+19.1%)、「立ち飲み」「セルフ式居酒屋」など低価格志向に対応した小投資型店舗が拡大し「居酒屋・パブ」が121億円増加(同+2.9%)となった。キーワードはデフレ経済を反映し「小規模店舗」「低価格化」である。なお、低価格化以外でも、食べ応えのある「クオーターパウンダー」がヒットした「ハンバーガー」業界が106億円増加(同+1.6%)となった。

(3) サービス業

 2009年度のサービス業界は、店舗数が572店減(前年比▲0.6%)、売上高は208億円減(同▲0.9%)だった。
 介護関連のサービスビジネスが順調にプラス成長となり「その他のサービス」が116億円増加(前年比+3.8%)、CD/DVDレンタルが比較的順調に推移、レンタカー関連では低価格のレンタカーチェーンが急速に成長し「リース・レンタルサービス」が26億円増加(同+0.3%)、コインランドリーおよびハウスクリーニングが順調に推移し「クリーンサービス・クリーニング」が26億円増加(同+2.9%)となった。クリーニングの増加は、景気後退の影響により共働き世帯が増加していることも背景にあると考えられる。キーワードは「高齢化社会」「低価格化」「サービス代行」である。

(中小企業診断士 高橋 利忠)

2009年度JFAフランチャイズチェーン統計調査

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執筆者:フランチャイズ研究会

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