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連載コラム

「金融危機のただ中、FC事業へ新規参入。わずか1週間で出店を即断即決」~本業の中古車輸出業のリスクヘッジにも貢献~

[ 2010年2月8日 ]

【FC加盟店】<アイスクリームショップ「マーベラスクリーム」ラザウォーク甲斐双葉店代表取締役社長 吉本健治さん(43歳)>

吉本健治さん 「マーベラスクリーム」ラザウォーク甲斐双葉店
写真左:吉本健治さん       写真右:「マーベラスクリーム」ラザウォーク甲斐双葉店

 リーマン・ブラザーズの破綻に端を発する世界的な金融危機がなければ、吉本健治さんがアイスクリームのFC事業に乗り出すことはなかったかもしれません。本業は中古日本車の世界各国への輸出業務。世界的な好況を受け、経営は順調でしたが、2008年秋以降、状況は一変してしまいました。
「世界同時不況に加えて、急速な円高ドル安によって、ドル換算による輸出価格が高騰し、2008年11月の売り上げはピーク時に比べて90%のダウン。なんとかその穴埋めをしなければと考えたことが、FC事業を始めたきっかけです」。
 マーベラスクリームは2007年にFC加盟店の募集を始めたばかりですが、冷たい大理石の上でアイスクリーム、フルーツ、ドルチェ(菓子類)、生クリームなどを混ぜ合わせるところをお客様に見てもらうパフォーマンス性と、洗練された新しい食感が評判を呼び、全国50カ所以上に出店しています。決して甘党ではない吉本社長がマーベラスクリームのことを知っていたのは、同業の経営者仲間がこのFCに加盟していたからです。
 2008年12月、FC本部と初めて接触してから1週間ほどで、山梨県に建設中だったショッピングモールへの出店を決断し、契約を交わしています。金融危機の最中における即断即決でした。
 本業を営むオフィスは東京都新宿区。それまで山梨県とは無縁だったので、店長を含む人材の確保などゼロからの立ち上げでした。「店長候補で採用した人がいまひとつ」で、別のスタッフを店長に抜擢するという波乱もありましたが、坪当たりの売り上げではモール内でナンバー1という優良店舗となっています。2009年4月のオープンから当初見込み以上の売上でしたが、さすがに秋以降は息切れ気味だと言います。「当然ながらアイスクリームは季節商品。秋、冬をいかに乗り切るかが目下の課題です」。
 FC事業を考えている人に対しては「本部スタッフが手取り足取り指導してくれるだろうと、過剰な期待を持つようでは甘いと思います。オーナーが熱い思いを持って仕事に取り組まないと、従業員もついてきてくれないはず」と語っていました。
 本業の回復が遅れる中、全利益の4割ほどをFC事業であげているそうです。「為替の変動による影響が大きい弊社にとって、FC事業はリスクヘッジという意味もあるのです」と加盟を決断した裏事情も解説してくれました。良い案件があれば、マーベラスクリームの2店舗目を出すことも検討しているそうです。
 最初の3カ月くらいは店の運営について細かく指示を出していましたが、現在は日常業務については店長に任せています。多忙なため、月に1度くらいしか山梨県の店に足を運べない吉本さんに代わって現場を取り仕切っているのは、それまで洋菓子店でケーキ作りの仕事をしていた20代の女性。しっかり者の店長を見いだして、うまく育て上げたことが、順調な立ち上げの要因だとお見受けしました。

●マーベラスクリームFC本部(ビジネスゲート株式会社)のホームページ
http://www.marvelouscream.com

【吉本健治さん プロフィール】

  1966(昭和41)年、大分県中津市生まれ。慶応義塾大学文学部卒業、不動産会社に6年間勤務した後、有限会社ベストトレーディングを設立、日本の中古自動車を世界各地に輸出する事業を始める。金融危機の後、壊滅状態だった本業の方は回復基調にあるものの、依然として厳しい状況が続いていると言う。FC事業のスタートダッシュの成功については「立地条件、人材ともに"運"が良かった」と謙遜気味だが、「立地の選定と、優れた人材を見出し、育てることが経営者としての最も重要な仕事なのでは」という自負も。 

(2009年11月取材 フリーライター・蒲池明弘)→筆者紹介

アイスクリームショップ「マーベラスクリーム」ラザウォーク甲斐双葉店 データ

■加盟者・加盟店概要

法人名・オーナー名(年齢): (有)ベストトレーディング 代表取締役社長 吉本健治(43歳)
前職(または本業):中古車輸出業
社員数:5名
設立年:2002年5月
資本金:1,000万円
年商(グループ全体、FC・各種代理店事業実績):6億円

■店舗概要

店名:マーベラスクリーム ラザウォーク甲斐双葉店
電話番号:0551-28-8530
店舗住所:山梨県甲斐市志田字柿木645-1
店舗アクセス方法(最寄駅など):JR塩崎駅徒歩7分
FC事業の開業年:2009年4月
店舗坪数、席数:8.1坪(共有部に32席)
立地条件(駅前、郊外型など):郊外型ショッピングセンター内
営業時間:9:30~21:30
開業資金:31,000,000円

■経営実績表(2009年8月売上)

売上高8,550,000円
原価2、650,000円
人件費2,130,000円
地代家賃800,000円
リース料
減価償却費300,000円
水道光熱費180,000円
ロイヤルティ427,500円
その他経費562,500円
営業利益1,500,000円

※データに関しては、加盟店、店舗オーナーまたは本部から提出していいただいた情報をそのまま掲載しています。
※加盟店オーナーのご意見は貴重ですが、これらは無数にあるFCビジネス・各種代理店事業に関する情報の一つです。自ら(もしくは自社)に最適なFC・各種代理店事業と出会うためには、各自で情報収集を重ねていく必要があります。

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