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TSUTAYAにセルフレジ、CCC、店舗運営効率化――FC店に導入促す。

[ 2012年2月24日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は約1400店を展開する「TSUTAYA」に「セルフレジ」の導入を検討し始めた。来店者自らが精算することで、売り上げ拡大や運営効率化を目指す。投資を負担するフランチャイズチェーン(FC)加盟店に導入効果を訴え、映像配信サービスの台頭などで厳しさを増す店舗のてこ入れを急ぐ。

 東京・代官山に昨年12月、CCCが開業した複合商業施設「代官山 T―SITE」。「全国のTSUTAYAを盛り上げるような新施策をここで試し、広げる」と語る増田宗昭社長肝いりのプロジェクトだ。

 増田社長の言葉通り、施設内で運営するTSUTAYAの書店やレンタル店では、商品検索用に米アップルのタブレット(多機能携帯端末)「iPad」225台を置くなど、次世代の店舗像を探るさまざまな実験が始まっている。セルフレジもその一つだ。

 ほぼすべての商品にRFIDと呼ばれる無線タグが取り付けられ、レジに商品をかざすだけで来店客自らレンタルや購入時の精算手続きを終えることができる。

 セルフレジはT―SITEを含む都内3店で実験しており、利用率が7割に達する店舗もあるという。精算時の待ち時間短縮のほか、アダルト作品などでタイトルを見られたくないというニーズは根強く、「顧客の利便性を向上させるのが主な目的」(釜田雅彦取締役)という。

 東京・渋谷の「SHIBUYA TSUTAYA」など都市部の旗艦店にも3月以降、セルフレジを設置する計画。利用状況や費用対効果、効率的な運用法などのノウハウを蓄積し、全国でTSUTAYAを運営するフランチャイズチェーン(FC)加盟店に導入を働きかける考えだ。

 主力のDVDや音楽CDのレンタルのほか、書籍やAV(音響・映像)ソフトの販売にも対応する。客の問い合わせに応じるほか、延滞料の処理や新規入会手続きに対応するため有人レジも併設するが、セルフレジを拡大していく方針だ。

 背景には、DVDレンタル店を取り巻く厳しい環境がある。

 好きなときに映像コンテンツを視聴できるビデオ・オン・デマンド(VOD)が勢力を拡大。米Huluやアップルなどが日本でサービスを本格化し、ジュピターテレコムやNTTぷらら(東京・豊島)なども事業を強化している。CCC自らも子会社を通じてVODを手がける。野村総合研究所は、2011年度に782億円のVOD市場が16年度に2倍近い1301億円に成長すると推計している。

 さらにライバルのゲオホールディングスがレンタル料金の引き下げ攻勢を続けており、TSUTAYAはてこ入れを迫られている。店舗の体質強化のためには特にコスト削減が急務だ。

 セルフレジが普及すれば、従業員を減らして人件費を抑えることができる。設置費用はFC加盟店に負担を求めるが、初期投資や減価償却費を考慮しても、結果的にプラス効果が大きいと見て導入を促す。

 TSUTAYAの昨年のDVDレンタル枚数は過去最高の7億4224万枚。顧客1人当たりでも28・9枚と記録を更新した。来店需要は十分にあると判断。新たな店舗運営スタイルの確立を目指す。(戸田健太郎)

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