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コンビニ、タイで攻勢、ローソン参入、ファミマ店舗4倍弱に、セブンイレブン追撃。

[ 2013年3月18日 / 日本経済新聞 夕刊 ]

中間層を取り込み

 【バンコク=高橋徹】東南アジアの「コンビニ先進国」タイで日本勢が攻勢をかけている。ローソンが地元財閥と組んで新たに参入。既に進出しているファミリーマートは地元の流通最大手と提携し、店舗数を4年で4倍弱に増やす。消費意欲の旺盛な中間層が台頭するタイ。最大手のセブンイレブンや地元資本を交えた顧客の獲得競争は激しくなりそうだ。

 タイに初進出するローソンは、消費財最大手のサハ・パタナピブン・グループと共同出資会社をつくった。サハ傘下の「108ショップ」(約700店)を順次ローソンに衣替えする方針。1号店は4月にも開く。

 1993年にタイ進出したファミマは昨年9月、現地法人の株式の過半をセントラル・グループに譲渡。東南アジア最大級の商業施設「セントラル・ワールド」や百貨店、スーパー、専門店群を抱える小売り最大手から経営トップを招へいした。ナット最高経営責任者(CEO)は2月末に「セントラルとの連携で事業展開の速度を上げる」と語った。

 店舗数は約800でセブンの9分の1。約130店のセントラルのコンビニ「トップス・デイリー」をファミマに転換。セントラルの商品調達力や物流網、不動産情報を生かして新規出店を加速し、2017年には3千店に増やす。

 日本勢の攻勢にタイ最大手のセブンは出店強化で対抗する。タイのセブンは大手財閥チャロン・ポカパン(CP)傘下のCPオールが手掛ける。米サウスランド社(現セブンイレブン)とのライセンス契約で89年に1号店を開設し、店舗数は昨年末で6822店。5年後に1万店を突破することを掲げている。

 ピヤワット社長は「同じ地域に競合する店が増えれば、むしろ消費が活性化する」という。グループの食品会社と共同開発した冷凍弁当など独自の品ぞろえに加え、国立公園の入場券販売や車のナンバープレート登録などの窓口サービスも拡充。「生活インフラ」としての機能を強化し、ライバルに対抗する。

 地元資本では「チャーン(象)ビール」の酒類・清涼飲料大手タイ・ビバレッジが新規参入する。独自に展開するコンビニで早期に100店体制を目指す。

 業界推計によると12年末時点のタイのコンビニ数は約9400店。人口100万人あたりでは147店とシンガポール(138店)を上回り、世界の上位に入る。

 日本(390店)の水準に近づけば今の2・5倍の2万5千店まで出店できる余地があるという。

 タイは土地代や人件費が安く、小規模店でも採算に乗りやすい。

 銀行系調査会社カシコン・リサーチ・センターの小売業界担当アナリスト、ワンウィッサ氏は「交通渋滞を避けて自宅近くで買い物を済ませるなど、手早く便利なサービスへの志向は強まる」とみている。

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