日経メッセ > フランチャイズ・ショー > ニュース > ブックオフ社長に聞く、ヤフー「ヤフオク!」と提携、新しい店作りを実験。

日経の紙面から

ブックオフ社長に聞く、ヤフー「ヤフオク!」と提携、新しい店作りを実験。

[ 2014年5月30日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 中古品買い取り・販売のブックオフコーポレーションが、ネットとの融合を進めている。4月にはオークションサイト「ヤフオク!」を運営するヤフーとの業務・資本提携を発表。7月から新しいサービスを始める。リユース市場拡大を狙う松下展千社長に今後の事業計画を聞いた。

 ――ヤフーとの提携で今後、どのようなサービスが始まりますか。

 「7月に渋谷のブックオフ店舗に専用窓口を設ける。ここでは本だけでなく衣料品や雑貨も買い取り、子会社のハグオールで預かって査定した上で、ヤフー側と相談して出品するか否かを決める。これまでは買い取りの段階で決済が完了したが、出品した場合には出品代行という形で売り上げの何割かを返すモデルも考えている」

 「在庫リスクや手数料などの問題もあるため、詳細はこれから詰める。店頭のオペレーションなどモデルを作る必要があるため、1年〜1年半程度は1店舗で運営し、その後広げる」

 ――どのような商品をヤフオク!に出品するのですか。

 「ヤフオク!に出品するのは本で言えば全体の5%程度。例えば専門書などのように需要がある程度限られる商品は、店頭に長く置いていても販売機会を失ってしまう。店頭で一定期間売れなかった商品はヤフオク!に出品することで露出を増やし、機会損失を防ぐ」

 ――ブックオフの店はどのように変わっていきますか。

 「都内の7〜8店舗で新しい店作りの実験をしている。300円均一の雑貨を豊富にそろえた店舗や洋書の品ぞろえを充実させた店舗などがある。これまでのブックオフとは明らかにイメージが違うと思ってもらえる店舗を作りたい」

 「地域密着型の店舗作りもブックオフの強み。5〜10年後をメドに使用済みのトナーや乾電池など値段が付かないものから高級ブランド品まで、使わなくなったものをなんでも持っていける『地域のリサイクルステーション』を目指したい」

「ネットとの融合はリアルの店舗が面白いからこそ成り立ち、店舗がつまらなくなったら価値がなくなる。店舗は商品を買う場所であると同時に持って行く場所。身近で安心できる場所を目指す」

 ――ネットと店舗とのすみ分けは可能ですか。

 「掘り出し物に出合える店舗と、欲しい物をピンポイントで探せるネットで果たす役割は異なる。利用者が用途に応じて店舗とネットを使い分けられる環境を整えたい」

「現時点でリユースに関わったことがないという人は多い。リアルの店舗を持つブックオフとネットが融合することで新たなビジネスモデルを作り、リユース市場を拡大する」

衣類リユース事業は好調

 分かりやすい価格設定で支持を集めてきたブックオフコーポレーション。だが、主力の中古本買い取り・販売事業の売り上げは苦戦している。2014年3月期の既存店売上高は前期比2・8%減。出版市場の縮小に加え、ネットで手軽に中古本を購入できる米アマゾン・ドット・コムなどの出現が要因だ。

 一方で好調なのが衣料品などを買い取り・販売するリユース事業。市場が拡大していることも追い風となり既存店売上高は同5・8%増。ネット企業との提携で新たなビジネスモデルを確立できるのか。試金石となる。

(長田真美)

ニュースの最新記事

PAGE TOP