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ユニー、揺れ動く針路――サークルKサンクス、稼ぎ頭へ変革しきれず、加盟店に不満とためらい。

[ 2014年10月10日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 どの道を選択するにしてもユニーグループホールディングスが活力を取り戻すには「コンビニを稼ぎ頭として、グループ全体を成長させる」(前村会長)しかない。

 今年に入り、生鮮品を充実した「サークルKフレッシュ」やカフェ併設型店舗「K'sCAFE」など新型店も相次ぎ開発。「未来のコンビニを作る」(サークルKサンクス竹内修一社長)と稼げる店舗作りを急ぐ。ユニーGHDでの一体化によって「スタイルワン」や「プライムワン」などプライベートブランド(PB=自主企画)商品の開発を評価する声もある。

 もっとも2014年3〜8月期の既存店売上高は前年同期比4・4%減で、1日1店あたりの売上高は44万1000円(全店ベース)とセブン―イレブン・ジャパンより約20万円低い。これまで市場の成長につられ、堅調に業績を伸ばしてきただけに本部とフランチャイズ(FC)オーナーの双方になれ合いの部分が残り、力を発揮し切れていない。

 「電気代が上がった分を一部負担するから、代わりにロイヤルティーを上げさせてくれ」。神奈川県でサークルKを3店舗運営するオーナーはこう明かす。「売り上げによってはむしろ不利な契約になる。こんな子どもだましのような提案をするなんて」。

 もともと、他社に比べロイヤルティーを低めに設定し、廃棄ロスにかかる費用などの負担をしてこなかった同社だが、ここに来て方針の転換を探っている。

 その裏にはあるのは本部の加盟店離脱の不安だ。11年ごろから相次いだエリアフランチャイズの他のチェーンへのくら替えは今年の京都府や奈良県などで約100店を運営していたサンクス京阪奈(当時)の例で5件目。エリアフランチャイズの離反は一段落したものの、本部のオーナーに対する危機感は強い。

 「(ロイヤルティーを低くするより)『支援』や『一部負担』の形でオーナーに還元する方が(本部との)絆も深まる」(竹内社長)。オーナーの不満を吸収しようと、さらなる契約形態の変更も検討中だ。

 オーナーには本部に対する積年の不満がある。サークルKとサンクスが統合してから10年たったが、今もFC契約の内容がそれぞれで異なる店も多く残っている。「いまだになぜブランドの統合もできないのか」(神奈川県内の加盟店)。この問題が商品調達面にも影響を及ぼし、一本化したのも7年前だ。

 もっともサークルKサンクスはオーナーにも弱さが垣間見える。売り上げが伸びなくてもロイヤルティーが低く、運営はしやすい。「セブンに乗り換えたくてもロイヤルティーが高くて怖い。他チェーンでも(店舗指導などをする)スーパーバイザーの圧力が厳しいと聞いている」(東京都内の加盟店)。「50歳では今更新しいこともできない。子どもに店を継がせる気もない」と現状に甘んじるオーナーが多い。

 指導力不足の本部、リスクを恐れる多くのオーナー。廃棄ロスを恐れて、発注力も弱い。「結局、夜に店に行くとお弁当が全くないといった状況が続き客が逃げるという悪循環に陥っている」(東京都内の加盟店)。

 経営陣も社員も問題点は理解している。それでも変革しきれないサークルKサンクス。3強への大きな壁と言えそうだ。(名古屋支社 小林宏行、水口二季)

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