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流通・外食、内定2.3%増、来春採用本社調査――専門・ドラッグ店、出店の人材確保。

[ 2014年10月20日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 日本経済新聞社がまとめた流通・外食企業の「2015年度採用状況調査」(調査時点は10月1日)によると、主要97社の採用内定人数は1万6733人と14年度採用実績と比べて2・3%増えた。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングや、出店拡大を図るドラッグストアなどで伸びが目立った。ただ業種別で見ると外食が2割以上落ち込んだ。人手不足感が強まる中、新卒採用にも苦戦している姿もうかがえる。

 全体の内定人数を業種別に見ると、服飾品やドラッグストアなどを含む「専門店」が8・8%増と最も伸び率が大きかった。食品卸など「問屋」が7・7%増、「百貨店」が5・2%増、「スーパー」が1・2%増だった。

飲食業は苦戦

 一方で、ファストフード・弁当を含む「外食」は23・3%減と下げ幅が大きい。飲食系サービスを含む「流通その他」は20%の減少だった。

 「専門店」では服飾品が12・9%増。ファーストリテイリングの15年度の内定者数は前年度比89・1%増の800人。中国やアジア、欧米で出店を加速しており、若い人材を積極的に採用して事業のグローバル化に備える。

 紳士服の青山商事は34%増の343人。小売業でも人手不足感が強まっていることもあり、今後の出店に向けて例年より多く採用した。一方、AOKIホールディングスは34%減の310人だった。14年3月期にグループ全体で120店舗と積極出店したが、15年3月期以降は出店ペースを抑えることもあり採用人数を抑えた。

 ドラッグストア・ディスカウントストアは16・4%増と高い伸び率だった。ドラッグストアは積極出店に伴い薬剤師の確保に力を入れていることが影響したとみられる。

 ツルハホールディングスがグループ総計で21・1%増の460人の内定者を確保した。「高水準の出店を維持するためにも人材確保が重要になっている」(同社)という。

 38・2%増の380人のマツモトキヨシホールディングスは「店舗に併設する調剤薬局向けの薬剤師候補となる薬学生も多く採用している」としている。

 「外食」はレストラン・居酒屋で25・6%減。ファストフード・弁当も17・7%減少した。外食各社は積極採用に取り組んでいるが、内定人数でみると14年度実績に届いていないところが多い。

 ゼンショーホールディングスのグループ内定者は260人。14年度実績より16・4%少ないが、グループの出店拡大にあわせて採用活動を継続し、「前年度実績と同水準の300人程度に増やしたい」(同社)という。

専門職に照準

 「スーパー」は内定人数が4356人と多いが、伸び率は1%台にとどまった。

 内定人数で1位のイオングループでは、国内の大卒内定者数は1500人と計画より17%少ない。来年1月に完全子会社にするダイエーの余剰人員を700人規模で、イオングループのほかの企業に出向させる方針にしたことから、内定者数を抑えた。一方でIT(情報技術)など専門職人材の採用を強化しており、短大・専門学校・高専卒の内定者数は900人と計画を13%上回る。

 イオングループは海外も含めて出店を拡大しており、今後「新卒や専門性の高い中途採用、グローバル人材と多様な人材を高水準で採用していく」(同社)方針だ。

 外食・流通全体の大卒(大学院を含む)に絞った15年度の内定人数は0・7%増の1万3027人となる。

 調査の方法 日経リサーチの協力によりアンケート方式で実施。対象は流通・外食企業のうち上場企業と本社が選んだ非上場の有力企業の合計104社。調査期間は9月8日から10月3日までで、回答があった97社をもとに集計した。調査時点は10月1日。

【表】2015年度の流通・外食企業の採用内定数上位企業

〓−〓 単位は人、伸び率は14年度実績比の増減率%、▲は減。総合計は短大・専門学校・高専卒、高卒を含む。−は公表していないもの、算出できないもの、内訳不明・区分け無しを意味する 〓−〓 

順位  社  名             15年度     前年比    15年度    前年比
                     〓総合計〓    〓伸び率〓  〓大卒合計〓  〓伸び率〓
                     (人)      (%)    (人)     (%)
 1  イオングループ          2 400      0.0  1 500   ▲14.3
 2  セブン&アイ・ホールディングス  1 250      2.5    920     7.1
 3  ファーストリテイリング        800     89.1      -       -
 4  コスモス薬品             528      1.7    440     6.5
 5  ツルハグループ            460     21.1    460    21.1
 6  ニトリグループ            436     25.6    436    25.6
 7  ノジマグループ            435      3.8    360     0.8
 8  マツモトキヨシホールディングス    380     38.2    290    61.1
 9  青山商事               343     34.0    305    23.0
10  サンドラッグ             340     ▲8.1    280    ▲9.7
11  ウエルシア薬局            339     43.6    301    39.4
12  ココカラファインヘルスケア      332     16.5    256    ▲4.8
13  AOKIホールディングス       310    ▲34.0    256   ▲20.5
14  クリエイトエス・ディー        300      0.0    300     0.0
15  ドン・キホーテ            291     63.5    219    41.3
16  エービーシー・マート         267     ▲9.2    267     5.1
17  ゼンショーグループ          260    ▲16.4    260   ▲16.4
18  コメリ                250     ▲7.4    140    ▲6.7
19  アダストリアホールディングス     223     23.9    223    23.9
20  バロー                220     ▲4.3    210    ▲8.7
21  日本調剤               219     28.8    219    28.8
22  ファミリーマート           213      7.6    213     7.6
23  グリーンハウスグループ        206      0.5    157    38.9
24  ベルク                196      7.1    134     8.9
24  JPホールディングスグループ     196    ▲31.5    157   ▲19.5
26  ヤオコー               186     ▲2.1    110   ▲18.5
26  アイセイ薬局             186     ▲2.1    186    ▲2.1
28  平和堂                179    141.9    133    79.7
29  ライフコーポレーション        175     ▲3.3    156     9.1
30  丸井グループ             164      7.9     72     7.5
31  アークスグループ           163     13.2     57    16.3
32  エディオングループ          160    ▲14.9     97   ▲14.2
33  カスミ                155     26.0    109    22.5
33  ファーマホールディンググループ    155    229.8    155   229.8
35  オオゼキ               148    ▲11.9     28    86.7
36  カワチ薬品              142     ▲7.8    103   ▲13.4
37  はるやま商事             140    ▲17.6    140   ▲17.6
37  日本レストランシステム        140     ▲3.4     24   ▲20.0
39  日本マクドナルドホールディングス   127    ▲20.1    118   ▲18.1
40  メガネトップ             126    ▲14.3    126   ▲14.3
41  サミット               125    ▲21.9     86   ▲27.1
41  ローソン               125     ▲3.1    125    ▲3.1
43  大黒天物産              120      3.4    120    23.7
44  イズミ                113     10.8     85    23.2
44  クスリのアオキ            113      8.7    110     5.8
46  ユニーグループ・ホールディングス   112      6.7    112     6.7
47  島忠                 106    ▲32.9    106   ▲32.9
48  ナフコ                104    ▲13.3    104   ▲13.3
49  サイゼリヤ              100    ▲50.0    100   ▲50.0
50  西洋フード・コンパスグループ      98     16.7     68     4.6

(注)ファーストリテイリング、ツルハグループ、クリエイトエス・ディー、ベルク、カスミ、日本レストランシステム、大黒天物産、イズミの大卒は短大・専門学校・高専卒を含む。サンドラッグの数字はグローバル採用を含む。エービーシー・マート、ファミリーマートの大卒はグローバル採用と短大・専門学校・高専卒を含む。アダストリアホールディングスの数字はポイント、トリニティアーツ2社の合計で、大卒はグローバル採用と短大・専門学校・高専卒を含む。日本調剤の数字はグループのもの。オオゼキの大卒は高専卒を含む。はるやま商事、メガネトップ、サイゼリヤの大卒は短大・専門学校卒を含む。ローソンの数字は外国人留学生採用を含む。ユニーグループ・ホールディングスの数字はユニーとサークルKサンクスの合計

【表】2015年度の業種別採用内定状況 

(増減率%、▲は減少)
        2015年度採用内定人数   2014年度採用実績比増減率
百貨店       404            5.2
スーパー    4 356            1.2
問 屋       391            7.7
専門店     9 771            8.8
外 食     1 240          ▲23.3
流通その他     571          ▲20.0
合 計    16 733            2.3

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