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セブン&アイ、コンビニで即日受け取り、ネット通販拡大、利便性でアマゾンに対抗。

[ 2014年10月29日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 セブン&アイ・ホールディングスは、グループのスーパーや百貨店などで扱う商品を消費者がインターネットで購入し、コンビニエンスストアで当日に受け取れるようにする。月内に稼働させる物流拠点を活用し、まず2015年中に首都圏の7千店で可能にする。ネット通販企業は価格や品ぞろえを競ってきたが、日本最多の店舗網を活用するセブン&アイが本格参入することで、早く便利な受け取りの仕組みづくりが競争の軸になりそうだ。

 埼玉県久喜市に30日、ネット事業専用の物流拠点を本格稼働させる。イトーヨーカ堂やそごう・西武、ロフトなどグループの商品を同拠点に集め、コンビニや消費者の自宅に配送する。15年中にネットで約300万品目の購入を可能にする。配送サービスは午前7時に注文すれば最短で午後7時には店舗で受け取れたり、夜中に注文すれば翌朝出勤時に受け取れたりできるようにする。

 物流拠点から店舗への配送は、すでに取引のある出版取次大手トーハンなどの物流網を活用する。コンビニで受け取る際に消費者は送料と手数料はかからず、店舗での返品も可能となる。今年買収したニッセンホールディングス(HD)が持つ物流拠点も活用して、早期にサービスを全国に広げる方針だ。

 セブン&アイは店舗とネット通販を効果的に連携させる「オムニチャネル(3面きょうのことば)」戦略に昨年、着手した。システム構築などに中期的に1000億円規模を投じる計画だ。現在はコンビニで受け取れるのは書籍や雑誌、一部グループ専門店の商品などに限られ、受け取るまでに2〜4日かかる。まずは月内にも受け取り可能な品目数を150万品目まで増やし、翌々日の受け取りを可能にする。

 セブン&アイグループの13年度のネット経由の売上高は1500億円で前の年から5割増え、20年度には1兆円に引き上げる計画だ。

 経済産業省によると13年の消費者向けの電子商取引の国内市場は11・2兆円で、前年比17・4%増と拡大を続けている。これまではネット通販専業のアマゾンジャパン(東京・目黒)や楽天が高い知名度を生かして市場をリードしてきた。

 小売業はネット消費による売り上げの浸食が懸念されている。ただ共働きや単身者が増える中、仕事帰りなどにコンビニで商品を受け取る需要は高まっている。セブン&アイは生活インフラにもなっているコンビニの店舗網を生かして利便性を打ち出せば、ネット専業に対抗できるとみてオムニチャネル戦略に本格的に取り組む。今後、大手小売業のネット戦略が一段と加速しそうだ。

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