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日経の紙面から

第49回日本の小売業調査――地方百貨店除き増収、コンビニ、初の10兆円超え。

[ 2016年6月29日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 2015年度の日本の小売業の総売上高(比較可能な492社)は、前年度比6%増だった。増加は4年連続で、伸び率は前回調査から2・3ポイント高まった。地方百貨店を除く全業態で売り上げが増加。食品を中心とした値上げの浸透でコンビニエンスストアやスーパーが好調だった。消費税が8%になった直後の14年度との比較となったことも、全体を押し上げる要因となった。ただ、利益面では苦戦している業態もある。

 業態別ではコンビニが11・8%増と2ケタ伸びた。前回調査の5・5%増から大きく伸び、引き続き絶大な集客力を示した。セブン―イレブン・ジャパンが過去最高の1650店を出店。ローソンやファミリーマートも700〜1000店前後の積極出店を進め、市場が拡大した。日本フランチャイズチェーン協会の統計では、15年に全店ベースで初めて売上高が10兆円を突破した。

 いれたてコーヒーや、弁当や総菜などの強化で外食から客を取り込む構図は変わっていない。ファミマと、サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスの経営統合などの再編がどう市場に影響するかが注目される。

 スーパーは4・1%のプラスと、比較可能なこの16年間で最も高かった。原材料高などを背景にした加工食品の値上げや、生鮮食品の相場高などにより、特に食品部門が好調だった。

 衣料品や住関連商品を総合的に扱う総合スーパーが多い「全国スーパー」も、売上高は2・3%増と前回調査の減少からプラスに転じた。既存店の改装などが寄与した。ただ、営業利益では4・8%減と苦戦している。

 インバウンドの恩恵を強く受けた百貨店は0・4%伸びた。15年度は都市部の旗艦店を中心に化粧品や高額品が売れた。ただ、足元では訪日客の買い物需要に陰りもある。インバウンド効果も限られる地方の百貨店は引き続き苦境で、2・1%のマイナスと2年連続で落ち込んだ。

 専門店は5・1%増。ファーストリテイリングは15年8月期の売上高は21・6%増。海外は伸びているものの、国内は値上げによる客離れが深刻だ。家電量販店のヤマダ電機は15年に不採算店60店を一斉閉店した。売上高は3%余り減ったが、営業利益は2・9倍になった。

 通信販売は9・2%増だった。

調査の方法

▽調査対象
 小売業を営む店舗を持つ企業および協同組合の1570社が対象。4月中旬に調査票を郵送、6月中旬までに回収した。715社から有効回答を得て、総売上高が上位500位以内の企業を集計・分析した。決算期変更、決算未達で2015年度決算が12カ月でない1社はランキングから除いた。
 調査票の発送、回収、結果の集計・分析は日経リサーチの協力を得た。
 調査対象は、小売事業部門の売上高が全社売上高の半分以上を占める単独法人もしくは連結グループであることを原則とした。フランチャイズチェーン(FC)展開する企業については、FC店への商品供給部分も小売部門として計算した。協同組合は共同購入事業のみの場合は外した。
 調査内容は15年度(15年5月から16年4月までに迎えた決算)の総売上高をはじめとする経営内容、店舗の状況、設備投資など単体の指標や、連結総売上高など連結ベースの指標。
 上場企業(4月決算を除く)の財務データは一部NEEDS(日本経済新聞社デジタルメディア局の総合経済データバンク)の収録データを活用。売上高は営業収入を含む。

▽業態分類
 調査では東京、横浜、名古屋、大阪に本社を置く百貨店を都市百貨店とした。スーパーは出店地域が3都道府県以内を地方スーパー、4都道府県以上を地域スーパーと区分。4都道府県以上でかつ首都圏(1都3県)、大阪府、名古屋市のうち、2都市圏以上に拠点を持つ企業を全国スーパーとした。

ランキングの見方

▽掲載企業
 各社の売上高、経常利益などの指標は単独または連結の数字。生協も企業と同様に1組合を1社と数えた。

▽ランキング中の数字
 ( )内は前年度比増減率%。「▲」は減少または赤字。「−」は無回答の場合や決算期の変更、赤字転落や黒字転換などで前年度と比較できない場合を示す。

▽ランキング中の記号
 業態分類の百、ス、専、通、生、コ、HDは百貨店、スーパー、専門店、通信販売、生協、コンビニエンスストア、持ち株会社の略。JR東日本リテールネットなど取扱商品が幅広く、専門店に区別できない場合は「その他」として「−」で示した。単は単体、Gはグループ合計、表記なしは連結の数値を示す。「※」は社名変更など何らかの特記事項がある企業。具体的な内容は「対象企業について」に記載した。

▽持ち株会社
 業態別ランキングからは持ち株会社を除外した。

▽連結子会社
 「◇」は親会社の総売上高が500位以内にランク入りしている連結子会社。

▽前年順位
 「−」は前年数値の回答がなかった企業や今回から連結決算へ移行した企業など。

▽社名
 生協は組合名。

対象企業について

▽略称
 原則として登記上の社名を使用。表中で同一の社名の企業は社名のわきのカッコ内に本社所在地を記した。生活協同組合は「生協」に略し、コープが付く場合は「生活協同組合」を外した。

▽決算期変更
 2015年度に決算期を変更した企業など決算月数が12カ月に満たない場合はランキングから除外した。ただし、以下の企業は15年度に決算期を変更したが変更前の12カ月の数字を採用、または新しい決算期に合わせて12カ月の数字を算出し、ランキングに掲載した。
 ユアーズ、マルミヤストア、ジャパンイマジネーション、ドイト
 セキドは2月から3月に決算期を変更。16年3月期は13カ月の変則決算のためランキングから除外した。13カ月の売上高は105億9900万円。

▽社名変更
 阪急オアシス(旧阪食)、セコマ(旧セイコーマート)

▽その他
 アマゾンジャパンの売上高は年平均の為替レートで換算。バローホールディングスは15年10月に持ち株会社制に移行し、バローから社名変更。アインホールディングスは15年11月に持ち株会社制に移行し、アインファーマシーズから社名変更。ゼビオホールディングスは15年10月に持ち株会社制に移行し、ゼビオから社名変更。ゼビオの15年度の数字は旧ゼビオ(現ゼビオホールディングス)上期と新ゼビオ下期の合算値。リテールパートナーズは15年7月に持ち株会社制に移行し、丸久から社名変更。ビームスの数字は新光との合算値。くまざわ書店は売上高にくまざわ、神奈川くまざわ書店、東京ブックセンター開発、球陽堂、八王子図書販売、パペレーリア・イケダを含む。角上魚類ホールディングスは16年4月に持ち株会社制に移行し、角上魚類から社名変更。三省堂書店は売上高に三省堂ブックポートを含む。天満屋ハピーマートは16年3月に親会社の天満屋ストアによる吸収合併のため消滅。柿安本店は精肉部門のみの数字。

ランキング外の調査協力企業

 丸善、フクヤ、米子高島屋、篠原商店(現道東アークス)、たかもり、佐市

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