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コンビニ重い人件費、セブン、中食需要で増益確保、ローソンやユニー・ファミマ、客数減響く。

[ 2017年1月13日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 コンビニエンスストアの収益格差が広がっている。首位のセブン―イレブン・ジャパンが12日発表した2016年3〜11月期決算はプライベートブランド(PB)商品が好調で、営業利益は前年同期比4%増えた。人件費負担が重い加盟店への支援費が膨らみ、2番手以下は苦戦。商品戦略の巧拙が明暗を分ける。

 セブン―イレブン・ジャパンの営業利益は1871億円だった。既存店売上高は12月まで53カ月連続で前年同月を上回っている。

 共働きや高齢世帯が増え、家に持ち帰って食べる中食市場が拡大している需要を取り込んだ。おにぎりなど定番商品を中心にPBが伸び、店内で調理する揚げ物も好調だった。PBの売上高は年1兆円を超え、規模のメリットも効きやすい。

 セブンのもう一つの強みは、おにぎり100円セールなどの販促に使う広告宣伝費の厚みだ。3〜11月期の広告宣伝費は548億円と前年同期から11億円積み増した。ローソンの国内コンビニ事業と比べ5倍弱の規模だ。セールでお得感を高め、来店客のついで買いを誘って客単価を引き上げている。

 一方、競合チェーンは苦戦が続く。ローソンの連結営業利益は前年同期比7%減った。ミニストップは4割減、ユニー・ファミリーマートホールディングスは経営統合の影響を除く実質ベースで4%減った。中堅のポプラは営業損益が3億円の赤字(前年同期は3700万円の黒字)に転じた。

 人手不足でアルバイトの時給は上昇している。重い人件費が加盟店の経営を悪化させており、本部の支援コストも膨らんでいる。ローソンは弁当の廃棄ロスや光熱費の一部を本部が払う新契約への切り替えを進め、ユニー・ファミマHDも加盟店の経費の本部負担分を増やした。

 ローソンの販売費・一般管理費は9%、セブンは7%増えた。増えるコストを補う売上高を確保できたかどうかも明暗を分けている。既存店の客数増減率では、セブンは前年同期並みを保つ一方、ローソンやミニストップはマイナスだった。

 勝ち組のセブンも危機感は強い。「今までの加盟店の売り上げ規模では固定費をまかなえない」とセブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は話す。国内店舗数は1万9000店を超え、加盟店同士で客を奪い合う例も出てきた。弁当や総菜の品質を高めて実質的に価格を引き上げ、売上高を伸ばしてきたが、「消費者のデフレ心理は根強い」(大和総研の小林俊介エコノミスト)。価格志向を強める消費者をどうひきつけるかに頭を悩ませている。

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